Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• シナモン

  読了日：2024/06/11

  フラッシュバックのように何度も描かれるアビールとスマターの生きた証や悲しい場面。こういう本を読んでも正直遠い世界のことだし私にできることなんてない。何もできないのなら知る必要なんてあるのかと思ってた。読み終えて、やはり私にできることは思いつかなくて無力感にかられるけど、心の底に強く何かが残ったのは確か。そのことに意味があるのならこのとてつもなく分厚い一冊を読んで良かったと思う。

• NAO

  読了日：2023/10/09

  イスラエル人のラミ・エルハナンとパレスチナ人のバッサム・アラミンは、ともに紛争で１０代の娘を亡くし、争いでは悲しみは終わらないと考え、自分たちの体験を語る平和の戦士という活動をしている。イスラエルとパレスチナ。紛争が絶えないこの地域がどんな風になっているのか、かなり分かりにくい。本の中に説明があるが、読んでもちんぷんかんぷんだ。多角形の角をどんどん増やしていくと限りなく円に近くなる。その限りなく円に近い無限角形、それは、憎しみという角が取れた形なのだろうか。１行から数ページの短いセンテンスの1001の話。

• りんご

  読了日：2024/06/27

  600ページ越えに1001の断章が散りばめられてる。パレスチナ人バッサムの娘アビールがゴム弾で死ぬ。イスラエル人ラミの娘スマダーが自爆テロに巻き込まれて死ぬ。平和と安全を求めて殺し合っているこの愚かさ。もうこんな悲劇は要らない。

• チャーリブ

  読了日：2023/08/18

  イスラエル人のラミ・エルハナンと、パレスチナ人のバッサム・アラミンの実体験を中心とする1001の断章。ラミの13歳の娘はパレスチナ人の自爆テロに巻き込まれて絶命します。10年後に、バッサムの10歳の娘もイスラエル兵の撃ったゴム弾が頭を直撃して数日後亡くなります。こういう場合、ほとんどの人は復讐心と憎悪の虜となるでしょうが、ラミとバッサムはこの悲劇を繰り返さないために各地で娘の物語を語り対話するという運動を始めます。憎しみの連鎖を断ち切るためには「話し合わなければ、終わらない」と彼らは決意したのです。○

• 山口透析鉄

  読了日：2024/10/18

  市の図書館本で。1/500、真ん中あたりに1001があり、後半は500〜1へと断章の数字が減っていきます。バートンに関する記述もある通り、千夜一夜物語になぞらえている部分もある作品ですが、これも本文で触れられているフィリップ・グラスのオペラ「浜辺のアインシュタイン」のように、一貫したストーリーというよりは、パレスチナを取り巻く諸々の全体像の本質を描こうとした作品なのでしょう。マハトマ・ガンディーのようにハンストを実行する登場人物も出てきます。(グラスの作品にも「サティグラハ」があります。以下コメント欄に)

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