ゲイリー・P.リュープ

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男色の日本史

ゲイリー・P.リュープ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861821172
ISBN 10 : 4861821177
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

すべての日本男性は美少年との性的快楽に陶酔していた―稚児、若衆、女形、陰間たちがくり広げた華麗なる日本同性愛文化を世界に知らしめた名著。図版多数収録。

目次 : 第1章 日本の古代〜中世における男色の発展/ 第2章 日本における都市発展と男色の商業化/ 第3章 全盛期を迎えた日本男色文化―徳川時代/ 第4章 男色は日本社会にいかに受容されていたか/ 第5章 日本のジェンダー構造と男色/ 終章 明治以後の日本社会と男色

【著者紹介】
ゲイリー・P.リュープ : 米国マサチューセッツ州・タフツ大学教授。歴史学博士。専攻は日本史で、江戸時代における性(ジェンダー)、身分・階層、労働者などの研究

藤田真利子 : 翻訳家。1951年、福島県生まれ。東北大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    井原西鶴の『男色大観』のコミカライズ、町田康『ギケイキ』で気になった男どうしの色事。外国人男性が書いたもので、視点が面白かった。春画も使って語られる。寺や武家社会は男ばかりだからな...、納得。挿入する側は年上、身分が上、例外は相手が役者か売春宿の時、少年の頃は大人の男の相手をしても成人すれば女と結婚していた、こういのは欲望が先の場合かな。平安時代には男性への愛を歌で詠んだものも。もとは、中国から輸入されたとあるが、こういうのは自然発生的な気もする。最後の春画、ロシア兵を犯す日本兵...、笑ってしまった。

  • こばまり

    歴史、思想、文化とオール男色どんとこいである。関連する春画も多く収められ飽きない。大江健三郎を引き「日本人は恋人の同性愛歴に寛容」などと断言されると戸惑うが、体系的に学べる書物として読み応えあり。20年も前に発表されていたが翻訳されたのはつい2年前のこと。遅ればせながらリュープさんありがとう。

  • 松本直哉

    儒教と仏教による表向きの禁止にもかかわらず、僧侶や武士(将軍を含む)など支配階級の男色が公然の秘密だったため、庶民階級にもその好みが模倣されて、江戸時代が男色の最盛期、というより多くの人は両刀使いだった(「男色と女色はへだてなきもの(西鶴)」)。たとえばカトリックの司祭たちが自分たちは男色に耽っていても信者たちにはそれを厳しく禁じてきた二重基準とはずいぶん様相を異にしている。儒教と仏教が日本において持っていた力の弱さ。あるいはキリスト教が西欧においてもっていたほとんど呪いに近いほど強い同性愛嫌悪の影響力。

  • くさてる

    米国の研究者による、文明開化以前の日本における男性同性愛の歴史の本。なんとなくは知っていたけれど、これだけの文献と分かりやすい解説で説明されると、江戸時代の日本人が残した性愛文化の豊かさにただもう圧倒される心持ちになった。なんでもありだな大好きだな日本人。日本人からしたら本文で疑問が残る個所にも解説でちゃんとフォローがされていて納得。

  • オサム兄ぃ

    江戸の日本人は何でこうもエロくてグロくて、享楽的なのか。見境なく遣っちまうのか。両性愛者である彼らには、年長のINする側と若い(又は芸能者)の受け側と固定化した役割があり、被挿入者も名誉が貶められないなど、独自過ぎる性文化に眩暈がする。そんなことで真田と死闘の末に泰平の世を築いた大権現様に申し訳が立つのかと思ったら、当の家康を始め秀忠、家光、綱吉など将軍の過半が男色好みだという。なるほど「二本差し」だ。では、どうしてこのようになったのか。本書では悪意の覗と真逆の、真摯な歴史学の姿勢で徹底解明されている。

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