クリストファー・クラーク

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夢遊病者たち 2 第一次世界大戦はいかにして始まったか

クリストファー・クラーク

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622085447
ISBN 10 : 4622085445
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
小原淳 ,  

Content Description

政策決定者たちは、自らの決定が戦争へと展開することを見ようとしない「夢遊病者」だった。戦争勃発のメカニズムを慄然と照らし出す、新たな歴史学の誕生。

目次 : 第2部 分断された大陸(バルカンの混迷/ 最後のチャンス―緊張緩和と危機 一九一二〜一四)/ 第3部 危機(サライェヴォの殺人/ 広がる輪/ サンクトペテルブルクのフランス人/ 最後通牒/ 威嚇射撃/ 最期の日々)

【著者紹介】
クリストファー・クラーク : 1960年オーストラリア生まれ。現在、ケンブリッジ大学教授。専攻は西洋近現代史、ドイツ近現代史。『夢遊病者たち―第一次世界大戦はいかにして始まったか(2)』は、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語版などが出版され、各国の歴史学界や読書界で大きな議論を呼び起こした。カンディル賞優秀賞、ロサンゼルス・タイムズ書籍賞、ヘッセル・ティットマン賞、ローラ・シャノン賞を受賞するなど、国際的に大きな注目と評価を得ている

小原淳 : 1975年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、和歌山大学教育学部准教授。専攻はドイツ近現代史。著書に『フォルクと帝国創設』(彩流社。2011。日本ドイツ学会学術奨励賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    後半は1912年のバルカン戦争から1914年8月の欧州大戦勃発まで。各国の政治家、外交官が様々な地政学的・戦略的思考や思惑、そして特に大国の政治家たちは、心の中に「できれば(自国が関わる)戦争は避けたい」と思いつつ、結局のところそれまで結んだ外交関係などに引きずられていく様を詳細に描写している。特にドイツのカイザーが、その威勢の良さの割にいざ現実の戦争に直面すると、臆病風に吹かれ戦争を回避しようとしていたというのは、「ドイツ悪玉説」の古い戦勝者史観の影響が未だある中で新鮮な指摘だった。

  • かんやん

    安全保障のジレンマとは、安全のために軍備を拡張することで仮想敵国を刺激し、却って安全が遠のくこと。独との国境に不安のある仏は露を支援し、黒海の権益を守りたい露はブルガリアを遠ざけ、セルビアを支援する。墺や土の衰退はバルカン半島に民族紛争を起こす。墺のボスニア併合は露の認めたものであったが、国内世論の反発は予想以上のものだった。セルビアのテロリストたちは軍内部の秘密組織で訓練され、それを知っていながら上層部は抑えることができず、墺への警告も曖昧であり、墺の警備も不十分であった。錯綜する国際情勢を読み解く。

  • Shin

    上下巻併せて800ページ超を読了。「オーストリア皇太子がセルビアの青年に暗殺され」というお決まりの出来事は、列強諸国の政治家、君主が織り成す「戦争を不可避とする外交言説の布置」のタペストリーに覆い隠され、もはやセルビアとオーストラリアの諍いは舞台の片隅の小道具に過ぎなくなる。「もしも大事になったら貴国のせいですよ」という責任転嫁と中途半端な脅しがスパイラル的に緊張を高めること、「戦争回避」と「戦争局地化」という出口戦略の想定の違いで同じ交渉文句が全く異なる受け取られ方をすること等、学ぶことは非常に多い。

  • てれまこし

    かなり衝撃的な内容。ドイツ(皇帝)が戦端を開いたというよりも、フランスやロシアの攻撃性、イギリスの不明瞭な態度によって戦争に巻き込まれたといった方が近い印象を受ける。やはり本書にたいする批判も多く、特にドイツでの反発が強かったらしい。いわゆる「歴史修正主義」のために利用されかねないからだ。戦争責任というのが今日のドイツの自己理解の一部を形成しているから、戦争責任を拡散してしまうと自己を否定することにつながる。歴史的真実か政治的正しさかというようなジレンマに陥る。第二次大戦に関する日本の立場と似通ってる。

  • ケニオミ

    情報があまりにも詰まっていたため、読み逃すことがないよう、時間をかけて読みました。ドイツがボスポラス海峡を制するのではないかというロシアの思い込み。ロシアとフランスの軍事力が今後増大し、戦争を始めるのは早い方がよいというドイツの思い込み。ロシアの軍事力に頼りきり、ロシアに戦争の白紙委任状を出しているフランス。自国の問題で頭がいっぱいでフランスに引きずられるイギリス。その中での暗殺。その後のセルビアのお祭り騒ぎは、近視眼的な行動しかとれない当時のオーストリアを刺激するに十分でした。必読書だと思います。

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