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ペンツベルクの夜

キルステン・ボイエ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784863897748
ISBN 10 : 486389774X
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

口には出せないけれど、誰もが待ち望んでいた終戦が、平和が、すぐそこまで迫っている夜、ドイツの小さな町で事件が起こった。十四歳のマリーと、十五歳の少年ゲオルクとグストル、それぞれの目には何が映っていたのか―。過去の惨劇に学び、今日の決断を誤らないよう、今こそ届けたいドイツ児童文学賞受賞作。

【著者紹介】
キルステン・ボイエ : 1950年ハンブルグ生まれ。ドイツを代表する児童文学作家のひとりで、2007年にはそれまでの執筆活動に対し、ドイツ児童文学賞特別賞を受賞。2022年には本作で二度目のドイツ児童文学賞を受賞した。読書の大切さを広めるための活動にも力を注ぐほか、より低年齢の読者に向けても、人気の高いキャラクターを数多く生み出すなど、その活躍と功績により「ドイツ児童文学にとっての幸運の女神」と称されている

木本栄 : 翻訳家。ロンドン生まれ。ケルンのギムナジウムを経て、ボン大学を卒業。1995年以降、ベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やすらぎ

    ミュンヘンから約50km南にある炭鉱の町。明けるはずの夜が、終わりの見えない一夜に変わる。罠なのか、何が起ころうとしているのか、現場にいる人ほど事実を知ることはできない。終戦なのか、心に抱く思いをまだ決して発してはいけないことだけは確か。敗戦が決定的なのに直前まで続いた惨劇。あと数日早かったなら。捲る頁を失い物語が終わったとして現実を消すことはできない。平和の鐘はいつ響き、夜の明かりはいつ灯るのだろう。実話に架空の人物を登場させ、ペンツベルクの殺戮を風化させないために記した一冊。人間はまた争いをしている。

  • ☆よいこ

    児童書。YA。戦争関連本。第二次世界大戦、終戦直前のドイツ国ペンツベルクの町で実際に起こった「殺戮の夜」について、3人の子ども達の視点から語る▽ゲオルグはマリーのことが好き。マリーもゲオルグに惹かれている、初恋同士のカップル。15歳のグストルは父親が共産党員だったため、自分こそが誇りあるナチス支持者として認められようとヴェアヴォルフ(人狼部隊)に入隊した。ゲオルグとマリーは、元市長たちが銃殺され埋められる現場を目撃する。それは虐殺の始まりで、ヴェアヴォルフは次々を住民を捕らえ吊るしていった▽2025.5刊

  • 鷺@みんさー

    敗戦直前のドイツの炭鉱町で、ヒトラーの「焦土作戦」に抗おうとする反ナチスの町人と、彼らを粛清したドイツ人の事件。寡聞にして知らず。サクッと読めるがこの一冊では理解が不十分かも。それにしても敗戦直前の日本とドイツって、驚くほど似ているなとつくづく思う。沖縄の地獄を、ドイツの人たちが知ったらどう受け止めるだろうか。なお、戦時下のドイツを描いた児童書は、クラウス・コルドンのベルリン3部作がお勧め。

  • まる子

    1945年4月28日〜29日にかけて南ドイツのペンツベルクで実際にあったナチスによる「ペンツベルクの殺戮の夜」を、多少の架空人物(姉妹、親子関係)はあるものの、発した言葉や出来事は史実に基づいて書かれた児童書だと、著書あとがきに。自分は全くしらない事だったけれど、絞首刑、銃殺刑により16名の市民が亡くなる場面は…児童書か?と疑うくらいリアルだった。後の裁判で加害者は有罪から無罪になるという、被害者遺族の気持ちが計り知れない。どこの国の戦争であっても事実は汚い力関係の大人によって揉み消されるんだ…。

  • Cinejazz

    ナチス・ドイツ崩壊前夜、南ドイツ・バイエルン州の炭鉱町ペンツベルクで起きた、悍ましい殺戮の史実をもとに、犠牲となった16名の人たちに捧げられたレクイエム。…1945年4月28日の早朝、ラジオから「バイエルン自由行動」の声が流れてきた「我々は昨夜、誰も行政機関の占拠に成功しました!労働者の皆さん、ナチスによる工場の破壊工作を阻止してください!将来のために、職とパンを守るのです!連合軍は、皆さんの町のすぐそばまで来ています!」…。戦争が終わる。ナチスの時代が終わる。新しい平和への第一歩を踏み出せる!そう↓

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