家族、この不条理な脚本 家族神話を解体する 7章

キム ジヘ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784272350636
ISBN 10 : 4272350633
フォーマット
出版社
発行年月
2024年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
240p;19

内容詳細

LGBTの権利や性教育を認めれば「家族が崩壊」する?私たちを無意識に拘束する「健全」な家族という虚像が作りだす抑圧や差別、排除を可視化する。日韓累計25万部『差別はたいてい悪意のない人がする』著者待望の第二作。

[目次]

プロローグ 家族という脚本
第1章 どうして嫁が男じゃいけないの?
第2章 結婚と出産の絶対公式
第3章 望まれない誕生、許されざる出産
第4章 役割は性別によって平等に分業できる?
第5章 家族の脚本を学ぶための性教育
第6章 不平等な家族の脚本
第7章 脚本のない家族
エピローグ マフィアゲーム
解説 (梁・永山聡子)


【著者紹介】
キム ジヘ : 金知慧。韓国・江陵原州大学校多文化学科教授(マイノリティ、人権、差別論)。移民、セクシュアル・マイノリティ、子ども・若者、ホームレスなどさまざまな差別問題に関心を持ち、当事者へのリサーチや政策提言に携わっている。ソウル特別市立児童相談治療センター、韓国憲法裁判所などの公的機関にも勤務経験を持つ。初の単著『差別はたいてい悪意のない人がする』(邦訳・大月書店)が20万部を超えるベストセラーに

尹怡景 : 韓国ソウル生まれ。慶應義塾大学大学院で人類学を学ぶ。言葉で韓国と日本の心をつなぎたい翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ひめぴょん さん

    韓国での話が主ではありますが、家族について哲学する本という感じ。家族というものについていろいろ考えることがあるので読みました。出産を前提とした結婚、そしてそれを基盤とする家族という暗黙のルールの中で守ろうとしているものは何なのか?時代は変わっても家族という単位は変わらずに存在する。じっくり読むと家族というものがどういう流れの中にあったのか、各国の家族観などを知ることができて面白い。次世代を生み育てていくために家族という血縁を基盤とした共同体がその任を担っていくという体制が連綿と続いている。不便な時代には共

  • 駒場 さん

    性的マイノリティの問題が前面に出る中で、「(保守的な)社会が期待する家族とはどういうものなのか」が間接的に明らかにされていく、その過程を紐解いていく本。たとえば同性婚反対のスローガンは「嫁が男だなんて!」だが、この言葉は嫁(女)が担うべきとされる役割を浮き彫りにする。同性婚は生産性がない、という批判は日本の保守(というか極右)の議員も公然と主張していたが、そもそも同性婚と出生率の問題が同列に語られる社会では、結婚と出産は必要十分条件でなければならないという厳たる公式があることが明らかになる。

  • かしこ さん

    韓国の男女差別も大変だったんだな。今は女性が頑張っている国との認識だがやっぱり儒教思想が強い。 2010年のドラマの「嫁が男なんて」というフレーズに反対する人々の運動があったとは、そんなに最近でもたかがフィクションに反対するんだと驚き。 また親族にそれぞれ決まった呼び方があってその呼び名で呼ばないといけないのは知っていたけど、夫親族の呼び方はちょっと身分が高い感じで呼ぶのね。夫の弟をおぼっちゃま、夫の妹をお嬢さまと呼ぶ。 そして父が外国人だと韓国籍が1998まで貰えなかったんだ。日本もそういうのあったけど

  • 空白 さん

    韓国フェミニズムの本を読んだのは恐らく初めてであったが、何人もの人が述べている通り日本と韓国でのジェンダーのあり方はオーバーラップするところがあると思った。もちろん異なる部分もあり、韓国の方がイエ制度が根強いように感じた。脚本に従わない家族の在り方が脚本を揺るがすというのは、まさにそうだと思う。個人的な肌感として、一部からフェミニズムは厄介なものとして捉えられているように感じる。YouTubeで前に見た動画で「韓国ではフェミニストが多い」と言われていたが、それの何が悪いのだろう。

  • きなこ さん

    良い本だった。韓国の本だけど、日本社会とよく似ていて、家族の在り方について考えるきっかけになった。

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キム ジヘ

金知慧。韓国・江陵原州大学校多文化学科教授(マイノリティ、人権、差別論)。移民、セクシュアル・マイノリティ、子ども・若者、ホームレスなどさまざまな差別問題に関心を持ち、当事者へのリサーチや政策提言に携わっている。ソウル特別市立児童相談治療センター、韓国憲法裁判所などの公的機関にも勤務経験を持つ。初の

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