最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集

キム・チョヨプ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309208442
ISBN 10 : 4309208444
フォーマット
出版社
発行年月
2021年12月
日本
追加情報
:
216p;19

内容詳細

「現実を転覆する」韓国SFのめくるめく想像力による新しい時代の、新しい未来。ヒト、機械、鯨、ドローン、虫、ウイルス…星々に生きるものたちの6つの物語。新鋭から巨匠まで、韓国SFの最前線。

【著者紹介】
キム・チョヨプ : 1993年生まれ。2017年「館内紛失」が第2回韓国科学文学賞の中短編部門大賞を、「わたしたちが光の速さで進めないなら」が同賞同部門佳作を同時受賞。19年に今日の作家賞を、20年に若い作家賞を受賞

デュナ : 本名、年齢、性別、経歴不明の覆面作家。ひとりの女性であるという説や3人の共同創作集団であるという説など、さまざまな推測がある。著書多数。映画評論家としても活躍

チョン・ソヨン : 1983年生まれ。ソウル大学で社会福祉学と哲学を専攻する在学中に、ストーリーを担当したマンガ「宇宙流」が2005年科学技術創作文芸で佳作を受賞し作家デビュー。17年に韓国SF作家連帯を設立、初代代表に。英米のフェミニズムSFの翻訳も手がけ、弁護士としても活動中

キムイファン : 1978年生まれ。2004年より、14冊の長篇を刊行し、18冊の共同アンソロジーに参加。09年にマルチ文学賞、11年に若い作家賞、17年にSFアワード長篇小説優秀賞を受賞

ペミョンフン : 1978年生まれ。2005年に「スマートD(Smart D)」で科学技術創作文芸に当選し作家デビュー。多くの長篇、短篇、エッセイを発表し、10年に若い作家賞を受賞、12年には「サイエンスタイムズ」で「韓国SF作家ベスト10」に選ばれる

イジョンサン : 1988年生まれ。2012年に『象はさようなら』で第1回文学トンネ大学小説賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    人との接触方法が大幅に変わってしまうなど、感染症の拡大で破壊された日常をいかに生きしのぐかに韓国のSF作家は関心が深いようだ。しかし、どの作品も淡々と静かに進み、悲惨な運命でも黙って受け入れる結末なのはなぜか。気に入らぬ事態になれば大統領を引きずり下ろすまで実力行使と自説主張をやめない韓国人らしくなく、むしろ怒りと苛立ちが爆発して大規模な暴動になるか日本に戦争を仕掛けてくるドラマの方がよほどあの国らしいのに。パンデミックに追い詰められても日本のせいにできない韓国人は、さぞストレスをため込んでいるはずだし。

  • 星落秋風五丈原 さん

    「チャカタパの熱望で」えっ何だこの文章はと思いました。「最後のライオニ」はじーんときた

  • フム さん

    パンデミックをテーマにしたSF短編。コロナ禍で韓国ではSF小説の人気が高まったという。一寸先さえ見通せない不安の時代に、SF作家たちが未来を想像する力に期待が持たれるというのもわかる気がする。未来の人類はどんな世界に生きているのか。 感染症が原因で滅んだ惑星の中に生き続ける機械たちの姿が悲しい「最後のライオニ」 海だけの惑星になった地球で鯨の背中で村を作って生き延びた人類に鯨病という感染症が襲う。「死んだ鯨から来た人々」鯨の死は村の滅亡を意味するのだが、私たち人類も地球が存在してこそ生息できるのだ。

  • ズー さん

    面白かった!どの作品もなにか温かさみたいなものを感じた。作家ノートにパンデミックテーマは、現在コロナ禍で現状とかぶるので、書きにくいって言ってる人が多くてなるほどなと思った。「チャカパタ…」は仕掛けが面白いし、「虫の竜巻」はなんだか可愛らしい作品で、多様なSFを楽しませてもらえた。

  • * さん

    【時計の針を巻き戻して戻りたい瞬間はと訊かれたら、まさに今日だと答えるでしょう(P.81)】今日を脅かす、関係への侵入者。私たちが逃げる先は、大切な人に出会う(予定の)明日か、それとも出会わない(で済む)昨日か…▼ひとりの作者さんが、アシモフ(石油のほとんどなくなった1997年を舞台に短編)を例に挙げて「預言者としてのSF作家の的中率は大したことない」と自虐ネタ?を出していた。でも、当たるかどうかはそれほど重要じゃないと思う。想像して、グランドデザインを描いてくれる才能が何よりも貴重なのです…

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人物・団体紹介

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キム・チョヨプ

金草葉。1993年生まれ。浦項工科大学化学科を卒業し、同大大学院で生化学修士号を取得。在学中の2017年、第2回韓国科学文学賞中短編部門にて「館内紛失」で大賞、「わたしたちが光のさで進めないなら」で佳作を受賞し、作家としての活動をスタート。2021年、キム・ウォニョンとの共著のノンフィクション『サイ

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