ガブリエル・ガルシア・マルケス

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ガルシア=マルケス「東欧」を行く

ガブリエル・ガルシア・マルケス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105090203
ISBN 10 : 4105090208
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ガルシア=マルケスが30歳だったその年―。「壁」以前の支離滅裂な東西ベルリンを、旧富裕層が生きたまま腐れてゆくライプツィヒを、対照際立つ2つの都市プラハとワルシャワを、「冷徹残忍」が完全保存されたアウシュヴィッツを、人間の間尺に合わない世界最大の村モスクワを、ソ連軍事介入の傷跡も生々しいブタペストを…。持ち前のジャーナリスト魂で誠実に駆け巡り、生れながらの作家の血で鮮烈に物語る。現在を考える暗示に満ちた、11篇のルポルタージュ。

目次 : “鉄のカーテン”とは赤と白のペンキを塗った木の柵である/ 支離滅裂なベルリン/ 財産を没収された人たちが集まって、窮状を語り合う…/ チェコの女性にとってナイロンの靴下は宝石である/ プラハの人たちは資本主義国と同じ反応を示す/ 沸騰するポーランドを注視して/ 二千二百四十万平方キロメートルの領土にコカ・コーラの宣伝がひとつもないソ連/ モスクワ、世界でもっとも大きい村/ スターリンは赤の広場の霊廟で悔悟の念を抱くことなく眠りについている/ ソビエト連邦人たちは格差にうんざりしはじめている/ “私はハンガリーを訪れた”

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • まーくん

    後のノーベル文学賞作家、若きガルシア=マルケスが、ジャーナリストとして東欧を旅したルポルタージュ。二次大戦後、東西ヨーロッパ間に、いわゆる”鉄のカーテン”が降ろされ、ソ連の勢力下に置かれた東側への往来は厳しく制限された。その中の1957年、著者は友人ら共に車でベルリンに入り、荒廃と無気力の東独、カトリックと共産主義が並立するポーランド、前年の動乱の傷が癒えないハンガリーなどを回るが、チェコのみが政治を語らず比較的豊かで明るい民衆がいた。この旅の約10年後、”プラハの春”はソ連軍戦車で蹂躙されるのだが…。

  • nobi

    百人ほどの男女が皆悲しげな顔をして朝食を食べている。東ドイツの食堂の様子は衝撃的。戦争による街の破壊、社会の崩壊、と続け様のソ連による蹂躙が、人々をこれほどまでに変えてしまうものか。ハンガリー動乱後の声をひそめる人たちも然り。ただ一旦緊張が解けると本来の人懐こさが現れる。また彼は、貧しさの中に尊厳を保っているポーランドを見、“プラハの春”の前のチェコではのびのびした国民の姿を見る。多くは通訳と称した監視役に行動を制限される中、走り書きのようなでも的確なデッサン。当時の東欧の生々しい姿に触れることができる。

  • こばまり

    表現者として最も困窮し悶々としていた時期とのことだが、ガボのジャーナリスト時代の作品は報道性と物語性が絶妙に絡まり合って魅力的だ。街や人々の様子など、米原万里氏のエッセイを想起する部分も。

  • ケイティ

    1950年代後半、「鉄のカーテンの裏側を見てみよう」と30代のガルシア=マルケスが東欧諸国を訪れたルポルタージュ。切れ味と情緒が絶妙な文章力に引っ張られ、ほぼ一気読み。並行して読んだ丁寧な訳者解説も素晴らしい。壁が建設される前の東西ドイツや当時のソビエト人の素朴さ、経済政策が成功してのびのびとしたチェコにポーランドの混迷など、歴史の知識を超えた生々しい生活が浮かび上がる。ジャーナリストとしての鋭い洞察力とフラットな観察を基軸に据えながら、マルケスの主観が透けて見える物語的な切り取り、描写が見事だった。

  • Nobuko Hashimoto

    ソ連や東欧の本を次々読む演習で学生が紹介してくれた本。ガルシア=マルケスがジャーナリストとして1950年代後半に回った東独、チェコスロヴァキア、ポーランド、ハンガリー、ソ連の見聞録。スターリンが死去し、フルシチョフに変わって多少緩みや明るさが現れてきた頃。陰鬱な東独、チェコの豊かさと余裕、ポーランドの貴族社会的なコミュニティ、ウクライナの素朴で温かい歓迎ぶり、巨大な村モスクワ、ハンガリー事件後のピリピリしたハンガリー。それぞれの違いが書き留められていて面白い。来年の共通テキストの一冊にしたいかも。

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