Books

時間は存在しない

カルロ・ロヴェッリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140817902
ISBN 10 : 4140817909
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

時間はいつでもどこでも同じように経過するわけではなく、過去から未来へと流れるわけでもない―。“ホーキングの再来”と評される天才物理学者が、本書の前半で「物理学的に時間は存在しない」という驚くべき考察を展開する。後半では、それにもかかわらず私たちはなぜ時間が存在するように感じるのかを、哲学や脳科学などの知見を援用して論じる。詩情あふれる筆致で時間の本質を明らかにする、独創的かつエレガントな科学エッセイ。

目次 : 第1部 時間の崩壊(所変われば時間も変わる/ 時間には方向がない/ 「現在」の終わり/ 時間と事物は切り離せない/ 時間の最小単位)/ 第2部 時間のない世界(この世界は、物ではなく出来事でできている/ 語法がうまく合っていない/ 関係としての力学)/ 第3部 時間の源へ(時とは無知なり/ 視点/ 特殊性から生じるもの/ マドレーヌの香り/ 時の起源)

【著者紹介】
カルロ・ロヴェッリ : 理論物理学者。1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。ボローニャ大学卒業後、パドヴァ大学大学院で博士号取得。イタリアやアメリカの大学勤務を経て、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。「ループ量子重力理論」の提唱者の一人。『すごい物理学講義』(河出書房新社)で「メルク・セローノ文学賞」「ガリレオ文学賞」を受賞。『世の中ががらりと変わって見える物理の本』(同)は世界で100万部超を売り上げ、大反響を呼んだ。『時間は存在しない』はイタリアで18万部発行、35か国で刊行決定の世界的ベストセラー。タイム誌の「ベスト10ノンフィクション(2018年)」にも選ばれている

冨永星 : 1955年、京都府生まれ。京都大学理学部数理科学系卒業。一般向け数学科学啓蒙書などの翻訳を手がける

吉田伸夫 : 1956年、三重県生まれ。東京大学理学部物理学科卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。専攻は素粒子論(量子色力学)。東海大学と明海大学での勤務を経て、現在はサイエンス・ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 鉄之助

    表紙のシンプルさとインパクトに惹かれて、読んでみた。著者は「ホーキングの再来」と呼ばれ、世界的ベストセラーという宣伝文句もうなずける。山地に比べ平地では、ゆっくりと時間が過ぎる、という。時間はどこでも同じようなスピードでは過ぎない、にグッときた。時間とは何か? 深遠なテーマだが例えが詩的、文学的。すんなり入っていける。「”絶対時間”は存在しない」という信念を守るため、ニュートンは自分のサインからあえて時間のtの文字を外した。これまで当然、と思われた先入観を打ち破る視点が、数多く展開され刺激的な1冊だった。

  • ろくせい@やまもとかねよし

    現代科学で定義される時間を解説し、人類共有の概念的時間を考察。大変な良書。訳者の筆力にも敬服。ニュートン以来絶対的値とされた時間をめぐる科学的議論を辿る。近代質量と速度で決まる時間。近現代質量と速度は重力場で変化する発見から時間を絶対的な値で取れない問題が。そこで質量や重力場を粒子の物理量と捉え、その相互作用の変化を把握する乱雑さエントロピーを用いる。つまり高いエントロピーは集合する多数粒子が存在し結果として時間が生じると。ほぼ同じ時間を共有できる地球空間。過去は存在するが、未来は人間脳に存在すると考察。

  • まーくん

    う〜ん消化不良!アインシュタインの相対論に基づく”伸び縮み”する時間・空間は、初めは驚いたが納得している。著者の説く時間像もいつか納得するようになれるかな?本書に出てくる数式はΔS≧0一本のみ。つまりエントロピーは増大する。これが時間の方向。数式がないと何故か哲学的になり、過剰な修飾や比喩が満ちて詩的になる。(宇宙の深淵に触れるようで嫌いではないが…)宇宙全体に共通な「今」は存在しない。時間は出来事の連なり。人間の意識の側からも時間について迫っているが、人や生命がなくても時間はあるのではと思ってしまう。

  • やいっち

    アインシュタインの相対性理論は量子力学との愛称が悪い。その欠点を克服する理論として、超紐理論と著者らの研究するループ量子重力理論(時間tのない理論)とがあり、侃侃諤諤の議論が闘わされている。が、本書は肩に力を入れずに読めるよう工夫されている。数式は本文中にはエントロピーが増大することを示す単純(だが深淵)な式一つだけ。このエントロピーの増大こそが時間の存在を傍証する。形(秩序)あるものは壊れる。その逆はありえない。過去、現在、未来。記憶……思い出。物理学的には時間は存在しない(しなくても構わないはず)。→

  • 旅するランナー

    時間に関する物理学的詩的哲学的禅問答。物事の本質を分かりやすく難解に語りかけてくる。本質だけが残された世界は美しくも不毛で、曇りなくも薄気味悪く輝いている。時間は存在しない。この事実に戸惑い続け、直感的に把握することが難しい。僕たちは、マティスが描くアリストテレスとニュートンとアインシュタインによるダンスを見ながら、踊り続けるのだ。少なくとも、この本を読んだ後は、脳内エントロピーが増加し、時間に対する感じ方が変化変容変換します。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items