忘れられた巨人 ハヤカワepi文庫

カズオ・イシグロ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784151200915
ISBN 10 : 4151200916
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
496p;16

内容詳細

遠い地で暮らす息子に会うため、長年暮らした村をあとにした老夫婦。一夜の宿を求めた村で少年を託されたふたりは、若い戦士を加えた四人で旅路を行く。竜退治を唱える老騎士、高徳の修道僧……様々な人々に出会い、時には命の危機にさらされながらも、老夫婦は互いを気づかい進んでいく。アーサー王亡きあとの中世英国を舞台に、記憶や愛、戦いと復讐のこだまを静謐に描く、ブッカー賞作家の傑作長篇。

【著者紹介】
カズオ・イシグロ : 1954年11月8日長崎生まれ。1960年、五歳のとき、海洋学者の父親の仕事の関係でイギリスに渡り、以降、日本とイギリスのふたつの文化を背景に育つ。その後英国籍を取得した。ケント大学で英文学を、イースト・アングリア大学大学院で創作を学ぶ。一時はミュージシャンを目指していたが、やがてソーシャルワーカーとして働きながら執筆活動を開始。1982年の長篇デビュー作『遠い山なみの光』で王立文学協会賞を、1986年発表の『浮世の画家』でウィットブレッド賞を受賞した。1989年発表の第三長篇『日の名残り』では、イギリス文学の最高峰ブッカー賞に輝いている。2017年ノーベル文学賞受賞

土屋政雄 : 英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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かなりボリュームのある長編。入り込むまで...

投稿日:2021/04/11 (日)

かなりボリュームのある長編。入り込むまでに時間がかかりました。読みにくい訳ではないのですが、いつものカズオ・イシグロを期待して読むと少し面食らうかもしれません。ただ最後まで読むと様々な伏線が回収されていることに気付いて呆然としてしまいました。コアな読書好きな方にお勧めです。

ゆめゆめゆめ さん | 福岡県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 青乃108号 さん

    最近、色々な事をよく忘れてしまう。妻から聞かされたちょっと前の出来事も、さっぱり記憶になかったりする。まるでこの物語の竜の息にかかってしまった人の様。なので作中の人物の不安なモヤモヤ感は良くわかる。竜を退治すべく立ち上がる人々の物語は、そのクライマックスまではとても楽しかったのに、以降、ラストまでが長い。とても長い。そして、コミュ障の俺には妻と孤島で2人暮らしなんてとても無理だと思ってしまった。

  • パトラッシュ さん

    過去の記憶のせいで今日も各地でテロや虐殺や戦争が起きている。記憶がなければ北アイルランドやボスニア、パレスチナなどの惨事はなかったのでは。これがイシグロが本書を構想したきっかけではないか。過去を強制的に忘れさせられた偽りのおかげで民族や宗教絡みの憎悪が消え平和が保たれた社会と、すべての過去を自由に記憶することで果てしなく殺し合いの悲劇が続く世界のどちらが正しいか。『1984年』などディストピア小説によくある「記憶の抹消への反抗」が本当に正しいのか。そうした解答不能の命題を突きつけてくる恐るべき小説なのだ。

  • 優希 さん

    文庫で再読です。ファンタジーの広がる世界に浸る感覚が好みの作品です。様々な人と出会い、命が危険にさらされる中で、遠い地にいる息子に会おうとする姿に強さを感じずにはられません。記憶、愛、戦い、復習の響きが静かに描かれることで、老夫婦が進もうとする道がくっきりと浮かび上がるようでした。旅路における運命のドラマに引き込まれます。

  • あきぽん さん

    「記憶」という共通テーマのもとでバラエティに富んだ作品を発表しているカズロ・イシグロ氏の最新作は、なんと中世初期のイギリスを舞台にしたファンタジー。竜退治などファンタジーの王道ストーリーを踏みながら、現代の国際紛争などに投影できるように新しくツイスト。「ロードオブザリング」(指輪物語)も似た雰囲気で、主人公とお姫様は若者でなく老夫婦というのがミソ。忘れることも平和に健康に暮らしていくためには大切だ。記憶力が良すぎる人は生きづらいだろう。

  • tokko さん

    アーサー王伝説を下敷きにしているけれど知らなくても読めます。物語中にはガウェイン(のなれの果て)が登場したりイギリス人が読むとまた違った印象を受けるのでしょうが、「戦士」やら「騎士」やらは某ゲーム程度の知識しかないのでイメージは(物語中の)霧中のごとく曖昧模糊としていました。そんなマイナス要素を差し引いてもこの小説のテーマはかなり重く響きます。平和のためには「忘れ」なければならなかった過去、「忘れた」ほうがうまくいくけれど「忘れ」てはならない過去、そんな過去は僕たちにもあります。雌竜は今も生きています。

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