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黒人と白人の世界史 「人種」はいかにつくられてきたか 世界人権問題叢書

オレリア・ミシェル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750352305
ISBN 10 : 4750352306
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

科学的には無効であっても、政治的、社会的現実として人種は存在する。人種は、ヨーロッパ人によってどのように生み出され、正当化されてきたのか、歴史的に解明する。大西洋奴隷貿易、奴隷制、植民地主義、ル・モンド紙が「まるで小説のように読める」と評す、人種の歴史を知るための新たな基本書。

目次 : イントロダクション―ニグロと白人、言葉の歴史/ 第1部 奴隷制と帝国(奴隷という制度/ サハラ砂漠以南のアフリカにおける奴隷制/ ヨーロッパのダイナミズム ほか)/ 第2部 ニグロの時代(ニグロのプランテーション(一六二〇〜一七一〇年)/ 不可能な社会(一七一〇〜一七五〇年)/ 危機に向かって(一七五〇〜一七九四年) ほか)/ 第3部 白人の支配(ドミ・ネーション(一七九〇〜一八三〇年)/ 奴隷制から人種へ(一八三〇〜一八五〇年)/ 新たな支配(一八五〇〜一八八五年) ほか)

【著者紹介】
オレリア・ミシェル : 1975年生まれ。ブラック・アメリカを専門とする歴史家。パリ大学で准教授を務めるとともに、アフリカ・アメリカ・アジア世界社会科学研究所(CESSMA)の研究者。テレビの文化局「アルテ」で2018年に放映されたドキュメンタリー映画「奴隷制のルート(Les Routes de l’esclavage)」の脚本作成に参加

児玉しおり : 神戸市外国語大学英米学科、神戸大学文学部哲学科卒業。1989年に渡仏し、パリ第3大学現代仏文学修士課程修了。パリ郊外在住の翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    原題は『ニグロと白人の歴史』。実はこの「差別語」を敢えてタイトルにしているところに著者の真の狙いがある。つまり差別に「蓋をする」のではなく、現在も脈々と残っている政治・社会的な人種概念とそこから生じる差別に向き合おうとしているのだ。キーワードは「親族性」。西洋資本主義の発展の元となったアメリカ大陸との関わりからアフリカから奴隷を導入することになったが、この奴隷は支配者である白人とは決して「親族」になれない存在であった。これはアメリカ独立、フランス革命という「民主主義革命」の中でも貫徹されていた。

  • たまきら

    フランス語で書かれた人種問題の話とはどんな感じなのだろう?と手に取ってみた。正直読みにくさに苦労したが、ヨーロッパの奴隷の歴史はわかりやすかった。差別は区別の始まりだ、という人がいた。愛する人がいる、家族を優先する。それが差別の始まりなのだと。その言葉を思い出しながら読み進めた。ただ、アフリカとヨーロッパの話をもっと読みたかったかなあ…。

  • Mealla0v0

    「人種」は科学的には無効な観念ではあるが、政治的・社会的現実としては今なお強固に存在する。結論から言えば、人種とは、奴隷制が廃止された後にその代替物として生み出された擬制である。ここでの奴隷制は太平洋資本主義に組み込まれており、重要なのは奴隷制の経済的性質である。それは奴隷制は奴隷として人間を奪われた社会を犠牲にして余剰生産を得る。プランテーションは、奴隷制資本主義によって運営され、莫大な利益を産出した。奴隷制は叛乱や内乱を通じて廃止されていくが、そこで廃止されたのは制度であり、経済原理ではなかった。

  • yes5&3

    著者の仏の大学でのブラック・アメリカの講義がきっかけと解説にある。なるほど教科書的な整理。原題「ニグロと白人の世界」。古代から存在した人質の奴隷と異なり、奴隷市場が再生産のない奴隷制度を構築。十字軍から派生したキリスト教の領土獲得のための暴力是認。植民地の秩序のために白人(男性)という「人種」が作られた、人種⇒奴隷制度と反対の流れである。長年の文化背景で「自然」として受け入れている夫婦の役割、親子の従属性等はつまり白人の男性の自然であり秩序P323。欧米文学を読むときこの本の知識を背景に持って読もうと思う

  • Go Extreme

    奴隷化の結果として人種主義者に 逆説的な人種主義の誕生 人間性が利用価値の源泉 奴隷の脱文明化 奴隷制プランテーション経済 アフリカ人奴隷の経済的論理 暴力と市場が支える生産方式 労働力対象化としての黒人概念 白人の虚構 男性支配の親族論理 空間支配を司る人種概念 プロパガンダとしての黒人虚構 アイデンティティの拠り所 暴力を飲み込む穴 ニグロ化 人工的な自然の虚構 汎親族概念の拡張 線引きの差別克服への提案 労働力対象化の虚構 白人男性を正当化する支配論理

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