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パムクの文学講義 直感の作家と自意識の作家

オルハン・パムク

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000614849
ISBN 10 : 4000614843
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

直感と自意識のあいだを揺れながら書かれ、読まれる「小説」という言語芸術。そこでは実体験が想像とどう混じりあい、キャラクターがプロットや時間とどう組みあわされ、描写が絵画や博物館とどう結びついているのか。そして小説が人生と重なりあう、独自の「隠れた中心」の感覚とは何か。『わたしの名は赤』『雪』の作家が語る至高の読書論/創作論。

目次 : 第1講 私たちが小説を読むときに頭のなかで起こること/ 第2講 パムクさん、これはすべてあなたの実体験ですか?/ 第3講 キャラクター、プロット、時間/ 第4講 言葉、絵、物/ 第5講 博物館・美術館と小説/ 第6講 中心

【著者紹介】
オルハン・パムク : 1952年、イスタンブール生まれ。イスタンブール工科大学で建築を学んだ後、イスタンブール大学でジャーナリズムの学位を取得。82年『ジェヴデット氏と息子たち』でデビュー。98年発表の『わたしの名は赤』で国際IMPACダブリン文学賞等を受賞。2002年発表の『雪』でメディシス賞外国小説部門受賞。06年には「故郷の街のメランコリックな魂を追い求めるなかで、文化の衝突と混交の新たな象徴を見出した」としてノーベル文学賞を受賞

山崎暁子 : 法政大学文学部教授。専門はイギリス児童文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    2006年ノーベル文学賞を受賞したトルコの作家。2009年にハーバード大学て行ったノートン・レクチャーズ。元々画家を目指していた。22歳で小説家になることを決意し、18から30歳まで集中的に本を読んだ。小説を読むことは、絵画を見ることに似ている。「小説は本質的に視覚的なフィクションである」という持論の著者は、小説を「言葉で絵を描く」と考えている。そして小説の中心、つまり真の主題、は細部、全体の形、登場人物から浮かび上がり、時間とともに発展していく。彼の著作「雪」と「アンナ・カレーニナ」が読みたくなった。

  • どんぐり

    2009年にハーバード大学で行われたパムクの文学講義。小説が読者に及ぼす影響、小説家の仕事の流儀、小説がどのように書かれているのかを語っている。パムクが偉大な純文学として挙げていたのが、『アンナ・カレニーナ』『失われた時を求めて』『魔の山』『波』だ。なかでも『アンナ・カレニーナ』の列車の中の場面を例にしながら、直感と自意識について解説している。パムクは、小説は「想像力でものを見て言葉を頭のなかのイメージに変える能力に働きかける」もので、「本質的に視覚的なフィクションである」ことを強調している。→

  • nobi

    赤いターキッシュな柄の一人掛けソファにパムクが脚を組んで座っていて、生きてる?ような剥製のカモメ、装飾的で紺に白い模様のサイドテーブル、骨董品の目覚まし時計、懐古的形状の三輪車等が並び、エキゾチックな空間を創っている。彼が力説する小説の視覚的要素の模範示すかのような表紙の写真、がまず興味を惹く。それにしても小説の作用・構造と生み出す過程とを、また何故細部の描写が重要で、全体(中心)とどう繋がってゆくのか等、読書でぼんやり感じていたことが、実に鮮やかに語られていて爽快。一言一言に共感しながら講義を聴く感じ。

  • yumiha

    パムクが2009年にハーバード大学で行った連続講演をまとめたもの。パムクは、『私の名は赤』『赤い髪の女』『雪』の3冊しか読んでいないが、いずれも難解だけど惹きつけられる本だった。そのパムクの語る文学ってどんなん?単純化すれば、まずイメージがあって、それを言語に移し替えてゆく。大事なのは中心(私は主題と読み替えた)。中心のあるのが純文学(芥川賞?)で、ないのがジャンル小説と区別されていた。パムク自身は中心をあまり明らかにしないで、風景や物などを通して連携させるそうだ。私は自分に合うかどうかで本を選んできた。

  • 燃えつきた棒

    2006年にノーベル文学賞を受賞したオルハン・パムクが、2009年にハーバード大学で行った講義の翻訳。 172ページと小冊で、話し言葉で書かれているので、とても読み易く、その割に中身が濃い。 閻 連科の『心経』に今一つ集中できなくて、何か読み易そうなものということで手に取ったが、思わぬ当たりだった。 この本を足掛かりにして、蒐集だけして積読状態のパムク本に挑戦したい。/

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