エーリヒ・ケストナー

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終戦日記一九四五 岩波文庫

エーリヒ・ケストナー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003247129
ISBN 10 : 4003247124
フォーマット
出版社
発行年月
2022年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
368p;15

内容詳細

大人は子どもよりも愚かではないか?『エーミールと探偵たち』などで知られる児童文学作家エーリヒ・ケストナー(1899‐1974)が第三帝国末期から終戦直後にかけて右往左往する大人たちの姿を活写する。皮肉とユーモアたっぷりの日記から見えてくるのは、いまなお繰り返される戦争の愚劣さにほかならない。「1945年を銘記せよ」。

目次 : ベルリン―一九四五年二月七日から三月九日/ マイヤーホーフェン村1―一九四五年三月二十二日から五月三日/ マイヤーホーフェン村2―一九四五年五月四日から六月十五日/ バイエルンのP―一九四五年六月十八日から六月二十八日/ マイヤーホーフェン村3―一九四五年六月二十九日から七月五日/ シュリーアゼー村―一九四五年七月九日から八月二日/ 追記―一九六〇年

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    時には厳しいヒューマニズムを謳う作品を多く、残したケストナー。当然、ナチス・ドイツから執筆活動を妨害されたが、亡命をしなかった。そんな彼が終戦間際の1945年、抑圧された祖国での生活で見聞した日常を綴った日記が本書である。ナチス・ドイツの敗北後、憧れの象徴(ヒトラー似の口髭)を剃り、知らん顔をして取り繕う大人達の姿は映画『顔のないヒトラーたち』を思い出す。生存の為のその掌返しは理には適っている。だが、罪への葛根を後世に遺したという意味では苦々しい。そして正義の名の下の暴虐も容赦なく、記録されたのが貴重だ。

  • ベイス さん

    印象的だったのは5月8日、ドイツ無条件降伏の報に接し、連合国への怒りを吐露した箇所。「私たちの所で死刑執行人が大手を振って歩いていたときヒトラーと手を結んだのは誰だ。ベルリン五輪に選手を派遣したのはどこだ、!私たちではないぞ、偽善者諸君!」一貫してナチスに否定的だったからこそ堂々としたものである。内と外では景色の見え方がだいぶ違うのだろう。いま、良識あるロシア人に世界はどのように映っているのだろう?

  • ケイトKATE さん

    ナチス・ドイツ敗戦直前の1945年2月から敗戦後の8月に渡って書いたエーリヒ・ケストナーの日記は終始冷静である。私が最も印象に残ったのが、5月8日の日記である。この日は、ドイツが連合国の無条件降伏に調印した翌日である。ケストナーは、すでにドイツ人の戦争責任に関して厳しく問うている。また、ヒトラーに協力したことを言い訳する大人たちへ辛辣な言葉が並んでいる。ケストナーがこの日記を発表したのは、第二次世界大戦下の非人道的行為を忘れていけないために発表した。日記の最後はこう記されている。“一九四五を銘記せよ。”

  • くさてる さん

    ナチス政権下で察活動を禁止された児童文学作家、ケストナーの日記。単純な悲憤慷慨や告発ではなく、日々浮かんだであろう素直な感情の吐露や生活の記録から、その世界が浮かび上がってくる文章に驚いた。空襲や予備役の招集を恐れ、離れた場所の家族の安否を気遣い、なんとかいまをやり過ごそうとし、生き抜こうとする。このリアル。この生きている空気感。そこにも書き記されるナチスの暴虐の記録。良かったです。

  • yoneyama さん

    ゲシュタポや親衛隊に要注意人物とされていたケストナーが密かにつけていた、ナチ崩壊3ヶ月前の2月からの日記。同時代のフィクションと映画はたくさん読んだ。まず書いた日記が当局に見つかるという恐怖を押しても、書かずには居られないのだな。日記欲というのかな。ドレスデンの空爆から、ベルリンの惨状から、破滅の時まで。市井の人たちの、麻痺した感覚の会話なども盛り込まれている。こういう細部は、日記にはかなわない。僕も日記は、細部に拘りたい。

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