エーリヒ・ケストナー

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ファビアン あるモラリストの物語

エーリヒ・ケストナー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622078777
ISBN 10 : 4622078775
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ワイマール共和国末期、頽廃的な空気に覆われたベルリンを舞台に、ファビアンというひとりの男の生活を通して時代と社会を痛烈に風刺しつつ、ひとつの真実を描いた本書は、1931年の初版刊行と同時に大きな反響を呼び起こした。深さよりは浅さを、鋭さよりは月並みを、曖昧さよりは明快さを大切にした、大胆なモラリストにして辛辣な風刺家ケストナー。その最高傑作とも評される長編小説を、初版から削除された章とあとがきとして考えられていた「ファビアンと道学者先生たち」「ファビアンと美学者先生たち」、さらに、戦後に書かれた二種類のまえがきを収めた初の完全版で贈る。

【著者紹介】
エーリヒ ケストナー : 1899‐1974。ドレスデンに生まれる。ライプツィヒ大学でドイツ文学を学び、1927年、ベルリンへ移って新聞・雑誌に演劇批評などを書く。1928年、詩集『腰の上のハート』『エミールと探偵たち』刊行。大成功をおさめた『エミールと探偵たち』に続いて、挿絵画家ヴァルター・トリヤーとのコンビで発表された痛快でユーモアあふれる作品は世界中で読まれ、ことに日本では、明るく前向きな児童文学作家としてのみ語られてきたが、ドラマ、台本、評論、詩集など、むしろ大人のための作品を数多く書いた

丘沢静也 : 1947年生まれ。ドイツ文学者。首都大学東京名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • テツ

    ケストナーは『飛ぶ教室』から読み取れるこどもへの愛情溢れる優しい男というだけではなく、公然とナチスを批判した凄まじいまでの反骨精神と批判精神の持ち主だった。当時のドイツの混乱と狂乱、そして閉塞感に巻き込まれ呑まれていく主人公。何かとてつもないことが起きつつある時代を描き切った素晴らしい小説。副題の「あるモラリストの物語」って深いよな。真のモラリストならばどう生きるべきか。読み終えた後にも考えることは多い。

  • ハッカ飴

    この作品が書かれた時代の若者の発する「結婚できない」「失業している奴がいる」「いつ失業するかわからない」って今の日本の状況と変わらない。「ベルリン1933」の次に読んだので、ナチが台頭してきたころの庶民のくらしがわかり身につまされる。ぼーっとしているとファシズムに飲み込まれるんだ。で、そこで理性とはということになるんだよなぁ。この文章はレビューではないですね。単なるつぶやきになってしまった。

  • リカステ

    やっと読了。先ず、『飛ぶ教室』と同じ作者だということに驚いた。 原題は『犬どもの前に行く(=破滅)』だそうで、1933年にはナチにより焚書の対象となった。丁度世界が大きく動いている時代であり、大きく退廃しつつあった時代に書かれたのだ。ありのままを歪んだ鏡に映して描いてあり、所謂「モラリスト」とは似ても似つかないような気もする。が、だからこそ、より訴える力が強まったのではないだろうか。……と言いつつも、正直な所、上辺しか読み取れていない私なのである。

  • 嘉月堂

    あのケストナーがこういう本を書いていたんだと意外に思いました。わたくしとしては共産党員とナチ党員の喧嘩などをもっと詳しく書いていただけると面白かったかなと思います。

  • 保山ひャン

    ケストナー1931年の長編小説。当時のドイツの頽廃と貧乏と失業と恋の挫折と享楽と狂乱、学生たちの政治運動などが描かれる。ケストナー曰く「この本にはストーリーがない。建築のような構造がない。目的にかなって配分されたアクセントがない。読者を満足させる結末がない」ところが、これがまあ、面白いのなんの。ケストナーおなじみの長い夢のシーンもあるし、プレゼントの鍋を割って「お母さんの取っ手だよ」と言う小話もまた読める。とにかく、あのあっさりしたラストは鳥肌もの。

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