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国民とは何か 講談社学術文庫

エルネスト・ルナン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065278574
ISBN 10 : 4065278570
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『イエスの生涯』で知られる宗教史家・文献学者であるエルネスト・ルナン(一八二三‐九二年)が一八八二年三月に行った講演。普仏戦争での敗北を経て、国民国家の本質を問うた記念碑的著作である本書は「国民の存在は日々の人民投票である」という言葉で知られる。今日も陸続と現れているナショナリズム論の基礎をなす古典、初の文庫版での新訳!

【著者紹介】
エルネスト・ルナン : 1823‐92年。フランスの宗教史家・文献学者

長谷川一年 : 1970年生まれ。同志社大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    イデオロギーの無力さが露呈した今日、各国はナショナリズムで国民の団結を図っている。その根本には人種、言語、宗教的条件などもあるが、何よりも過去の努力と犠牲と献身で形成された遺産を守り発展させるとの理想を仰ぐ紐帯こそが国民性だとルナンは分析する。父祖から自分たちがつくってきた歴史が正義であり、子孫も受け継ぐのだと。特にソ連という回り道で時間を浪費したロシアと、中華民族の栄光を訴える中国は、ウクライナ侵攻や戦狼外交により自分たちの掲げるナショナリズムへの信任投票を人民に求めていることが本書を通して見えてくる。

  • ふみあき

    本書では国民概念を人種、言語、宗教を超えた「精神的原理」として定義する、主意主義的なナショナリズム論が展開されており、フィヒテの『ドイツ国民に告ぐ』における「根源的民族」と比較すると、より普遍性を目指したリベラルな主張のような気もするが、訳者解説によると、ルナンは強固な人種差別主義者としての相貌も持っていたようだ。

  • bapaksejahtera

    欧州国民論の基本著作。長い歴史の間に様々なエスニシティ撹拌の結果、夫々の民族集団の言語文化風習の悉くは混淆し変質した。人種的特色は勿論、宗教さえも今や「国民」を規定する事はできない。国民の伝統と信じている物は、実に最近になって形成されたに過ぎない。今日「国民」とは、共同生活を続ける為の連帯の願望である。もし境界地域で紛争が生じた時には当該住民の意見を尊重すべきである、と著者は主張する。本論と等量を占める解説が良く、一見リベラルなルナンの、実はレイシズムに満ちた主張や以後の欧州国民論の動向も知る事ができた。

  • かんがく

    ナショナリズムの古典。国民の連帯には過去の歴史の共有が重要である。

  • ラウリスタ〜

    1882年の講演。国民とは、人種、言語、宗教、利害、地理に依るのではない。国民とは記憶の遺産を共有し、共同でそれを活用しようとする意志である。国民の存在は「日々の人民投票である」。この一見普遍的な主張は、人種と言語からアルザスのドイツ編入を正当化する主張への反論であり、住民に委ねるべきと主張。訳者解説が重要で、ルナンはヨーロッパ内部における普遍性を信じた一方で、優等な人種(欧州人)が劣等な人種を支配することはむしろ推奨されるべきと。1980年以降の研究動向を紹介した上で、現代にルナンを読む意味を意味づける

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