エルネスト・ラクラウ

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民主主義の革命 ヘゲモニーとポスト・マルクス主義 ちくま学芸文庫

エルネスト・ラクラウ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480094940
ISBN 10 : 4480094946
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

新自由主義が台頭し、経済のグローバル化が進展するなか、政治的シニシズムが蔓延し始めている。こうした状況下で、新たな「政治的想像力」はいかにして可能か。本書はグラムシの思想のほか、ラカン、デリダといったポスト構造主義を摂取し、階級や革命的主体概念に依拠する古典的マルクス主義を脱構築、新たなヘゲモニー概念を提起したポスト・マルクス主義の記念碑的著作だ。反核運動や性的マイノリティ、フェミニズム、エコロジー運動など新しい社会運動と労働闘争との「節合」が必要と説く本書は、「ラディカルで複数的なデモクラシー」を構想するための必読書である。最新第2版の新訳。

目次 : 1 ヘゲモニー―概念の系譜学(ローザ・ルクセンブルクのディレンマ/ 危機、零度 ほか)/ 2 ヘゲモニー―新たな政治的論理の困難な出現(複合的発展と偶然的なものの論理/ 「階級同盟」―デモクラシーと権威主義のあいだ ほか)/ 3 社会的なものの実定性を越えて―敵対とヘゲモニー(社会形成体と重層的決定/ 節合と言説 ほか)/ 4 ヘゲモニーとラディカル・デモクラシー(民主主義の革命/ 民主主義の革命と新しい敵対関係 ほか)

【著者紹介】
エルネスト・ラクラウ : 1935年アルゼンチン生まれ。政治学者。同国での政治活動のため、69年にイギリスへ亡命。ロンドン大学の教授等を経て、エセックス大学教授

シャンタル・ムフ : 1943年ベルギー生まれ。政治学者。ロンドン市立大学の教授等を経て、現在、ウェストミンスター大学民主主義研究所所長

西永亮 : 1972年生まれ。小樽商科大学准教授。政治思想史を専攻

千葉眞 : 1949年生まれ。国際基督教大学教授。政治思想史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • またの名

    もはやカルトまがいの必然的歴史法則や革命主体といった論理を脱構築し、絶えず変形され構築し直されるアイデンティティの差異と偶然性に基いたアップデート版マルクス主義。社会におけるあらゆる要素が偶然的でしかない以上、どれか一つの要素を中心に縫合されることもなければ、社会的なものが何らの本質を持つこともないとデリダやラカンを用いて議論。偶然性ゆえに皆が一つの全体にまとまるお花畑もあり得ず、社会の全体化及びそれを試みる言語システムの失敗として外部に必ず敵対が生じるとする。開放性自体が抑圧的となる逆説にもすでに言及。

  • 34

    カール・シュミットによると、「敵対性」は他に還元することのできない政治の根本的な要素である。著者たちはそれに対して、「等価性の原理」が社会に織り込まれているときにのみ、敵対的なものは社会関係の要素として表象されることになるのだと主張する。等価性の原理が想定されている社会では、一方では社会の境界条件のようなものが内部化され(表象され)、また絶滅的に排除されるようなことも可能になるのだが、他方では多様な抵抗(そして「節合」)の諸条件もそこから与えられることになるのだと。今日のポピュリズムを理解する上でも必読。

  • 浅香山三郎

    難しかつた。従来のマルクス主義の理解の枠組みをしつこく検討し、左翼の伝統的教条主義から脱却した、「自由」、「平等」、「民主主義」といふ価値観を基盤にしてのラディカル・デモクラシーの活動の意義を探る。序論と第4章が本書のコアな部分の主張なので、そこだけ分かればよいのかも知れない。

  • やまやま

    原書第二版の訳である。第一版は1985年で、ソ連崩壊の前に出版されたが、この版は、左翼ジャコバン派的虚構の解体を現実に確認した後の修正があったもの。ラディカルな民主主義、として語られる内容は、敵対の消去不可能性、ということであり、これは社会内部における敵対や紛争や分裂を直視することによって「複数主義的な」民主主義は可能になるということと説明される。こう書くとシュミットを思い起こすかと思うが、その戦いは「友敵」の間ではなく、「対抗者(adversary)」との関係とされる。ラディカル・デモクラシーと呼ぶ。

  • てれまこし

    米国での博士課程必読文献リストに載ってて読まされた一冊だが、当時は何が何やらちんぷんかんだった。今回読み直してみたら、初版からはもう40年経ってるのに、昨今自分が考えてきたようなことと重なる部分が多くて驚いた。スペインのポデモスやギリシャのシリザなど左派政権にも影響を及ぼした理論で、現代的意義を失っていない。だが皮肉にも、最先進諸国にかぎれば、今日では、この理論を実践してヘゲモニー闘争で覇権を握ったのは急進右派の方で、左派衰退の原因として本書に説かれたような種々の社会運動との連帯が槍玉に挙げられている。

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