エリザベス・ボーエン

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エヴァ・トラウト ボウエン・コレクション

エリザベス・ボーエン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336049858
ISBN 10 : 4336049858
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2008
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ウルフ、マードック、レッシングに並ぶ、20世紀イギリスを代表する女性作家ボウエン、晩年の傑作長篇。涙とことばと愛をめぐる少女のクロニクル。ジェイムズ・テイト・ブラック賞受賞、ブッカー賞候補作。

【著者紹介】
エリザベス・ボウエン : 1899〜1973。アングロ・アイリッシュの作家。アイルランドにある一族の居城ボウエンズ・コートを維持しながら、イギリスを本拠地として二度の世界大戦の戦火をくぐり、生涯で長篇小説10篇と約90の短篇小説を書いた。アングロ・アイリッシュ特有の映像感覚と言語感覚にすぐれ、イギリスとアイルランドの数世紀にわたる対立の歴史や二度の世界大戦を招いた20世紀という激動の歴史が、ボウエンの一見上品なお茶会や少女やゴーストの世界に色濃く反映していることもあって、20世紀を代表する作家としての評価が高まっている。代表作『パリの家』(1935)はイギリスで20世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれ、『エヴァ・トラウト』(1969)は1970年のブッカー賞の候補になった

太田良子 : 東京生まれ。東京女子大学文学部英米文学科卒。学位論文はT.S.エリオット。71〜75年ロンドン在住。79年東京女子大学大学院英米文学研究科修士課程修了。修士論文はヘンリー・ジェイムズ。81年東洋英和女学院短期大学英文科に奉職。94〜95年ケンブリッジ大学訪問研究員。98年より東洋英和女学院大学国際社会学部教授。日本文藝家協会会員。三代目のクリスチャン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    25歳の誕生日を迎えれば父が残した莫大な遺産を相続できるエヴァ・トラスト。貧しい故に不幸である牧師親子、父の愛人でもあった後見人、エヴァを居候させていた倦怠期の夫婦などエヴァに関わりがありながらも抜け目のない関係者。都会的センスを持つエヴァが一族が残した屋敷に異常に執着し、説明者や恋人すらも拒絶して追い出す場面はゴシック小説ならではの白眉といってもいいでしょう。しかし、最も壮絶なのはそのラスト。最後の章がなぜ、過去形で表現されているかが分かった時は戦慄しました。「ノーサンガ・アビー」のような辛口ミステリー

  • いやしの本棚

    ボウエンの辛辣な筆致が大好きで、特に可愛くない少女を描写させたら天下一品だけれど、エヴァ・トラウトはボウエンが完成させた少女像の最高傑作ではないか。32歳の少女の、12歳年下の美青年ヘンリーとの恋にはどきどきした──幕切れも含めて。エヴァの人物造型は読者の容易な感情移入を拒む。だからこそ「泣くことができない」エヴァが、最後の場面の直前で流した涙の美しさ純粋さに打たれる。あの涙の煌めきのために、エヴァの結末は用意されていたのかもしれない。小池昌代氏の帯文が思い起こされる。「ボウエンの作品は辛らつな真珠だ」

  • 紅はこべ

    読み易いとは言えない。この作家はいつも苦労させられる。会話は禅問答みたいだし、心理描写も難解だ。ジャガーを乗り回す大柄なヒロイン、彼女には登場人物だけでなく、読者も振り回される。

  • rinakko

    再読。誰かが誰かを完全に理解するということはあり得なく(自分を含めたとしてさえ)、それは小説に描かれた人物であっても当然そうなのだ…と、しみじみ思わせてくれるのがエヴァ・トラウトの造形。硬い言葉しか使えず、対話を軽んずる彼女の独特な自律志向は、巨万の富を相続した若い娘であるが為、望んでもいないのに周囲を巻き込み流れを決めてしまう。その魅力は捉えにくく、そもそも魅力的な人なのか…よくわからないけれど、“エヴァは愛は見たことがある故に愛は知っているはずだった”…というような文章は胸を衝く。読後、思いは尽きない

  • 愛玉子

    数ヵ月後の25歳の誕生日を迎えれば、莫大な財産を相続するエヴァ・トラウト。財産を管理している後見人が彼女の亡き父の愛人(男)であるなど、彼女を巡る人々はみな腹に一物抱えていてどうも信用ならない。彼女の財産に目が眩んだとか、妬みで凝り固まっているわけでもなさそうな、かといって善意も感じられない、要は何を考えているのかよくわからない人々に囲まれ、エヴァ自身もつかなくていい嘘をついて周囲を惑わせる。辛辣で思わせぶりな文章は読むのに骨が折れるが、慣れると妙な魅力があり、意外にきっちりした結末も良かった。

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