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お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか? 光文社新書

エノ・シュミット

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334043827
ISBN 10 : 4334043828
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二〇一六年五月、スイス・ジュネーブの広場に巨大なポスターが現れた。そこには「What would you do if your income were taken care of?」(お金を稼がなくてよくなったら、あなたは何をしますか?)と書かれていた。これは、世界で初めてベーシックインカムを求める国民投票を実現させたアーティスト、エノ・シュミットらによる「世界最大の問い」だった。世界各地で導入の具体的な動きが広まるベーシックインカムは、社会や人間のあり方に何をもたらすのか。二〇一七年四月に同志社大学で開催されたシンポジウム「エノ・シュミットと語るコモンズ、フェミニズム、ベーシック・インカム」をもとに、四人の執筆者が「世界最大の問い」を考える。

目次 : 第1部 無条件のベーシックインカム(私たちは存在しているだけで意味がある―スイスからのメッセージ/ ベーシックインカムの理念と制度)/ 第2部 未来社会とベーシックインカム(時間泥棒から盗まれた時間を取り返すことができたら/ 人が時間を取り戻すことは可能か?―社会彫刻・文化収入・精神生活/ フェミニズムとベーシックインカム―「ゆる・ふぇみカフェ」の実践から/ コモンズとベーシックインカム―「本町エスコーラ」の実践から)

【著者紹介】
エノ・シュミット : 1958年西ドイツ・オスナブリュック生まれ。アーティスト。ヨーゼフ・ボイスの「7000本の樫の木」に触発された、東西ドイツをつなぐ「木の十字行動」などの社会彫刻で知られる。1994年フランクフルト芸術賞受賞。2006年にスイス・バーゼルに移り、ダニエル・ハニと共に「イニシアティブ・ベーシックインカム」を設立。2008年に映画『ベーシックインカム:文化的衝撃』を発表。また、ハニらとともにスイスで約12万筆の署名を集め、2016年に実施されたベーシックインカムについての国民投票への道筋を作った

山森亮 : 1970年生まれ。京都大学大学院経済学研究科修了。同志社大学経済学部教員。Basic Income Earth Network理事。イギリス労働者階級の女性解放運動についてのオーラルヒストリー研究で2014年Basic Income Studies最優秀論文賞を受賞。必要概念の経済思想史研究で2017年欧州進化経済学会K.W.Kapp賞を受賞

堅田香緒里 : 1979年静岡県生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。博士(社会福祉学)。埼玉県立大学保健医療福祉学部助を経て、現在、法政大学社会学部教員。ゆる・ふぇみカフェ運営委員、ふぇみ・ゼミ運営委員

山口純 : 1983年神奈川県川崎市生まれ。2007年京都大学工学部建築学科卒業。2014年京都大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。博士(工学)。立命館大学R‐GIRO専門研究員を経て、現在、横浜国立大学Y‐GSA産学連携研究員。大見新村プロジェクト(無住化集落の再生)、本町エスコーラ、スクラップ装飾社(廃材を用いたデザイン)、カサルーデンス(DIYの実践と研究)に参加。建築設計方法論の研究とモノ作り(建築、洋裁、鍛冶、木工、製靴、レザークラフト、革鞣し、古い自転車の修理など)を実践している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゆう。

    ベーシックインカムをわかりやすく述べられている。すべての人に生存権を保障する所得保障は必要だ。また、社会福祉からの自立として就労が位置付けられている今の施策に疑問を投げかけることも必要だ。しかし、ベーシックインカムは社会福祉の必然性や資本主義社会の矛盾と向き合うことができないように感じる。刺激的な論だからこそ、もっと批判的に学びたいと思った。

  • としP

    ベーシック・インカムの受給が何を意味するか?月18万円必要で、うちベーシック・インカムで8万円給付されるとする。残りの10万円をどのように稼ぐかだが、バイトでも稼げると思う。人里離れた所で、自家農園で自給自足すれば、8万円で生活できるかもしれない。4〜5人位が共同生活すれば、働く必要がないかもしれない。少なくとも「ブラック企業を辞めたくても辞められない」は解消できるのではないかと思う。「AIに仕事が奪われる」って騒いでいるけど、それは人類の叡智の賜物であり、人間を労働から解放させてくれるものだと思う。

  • Mc6ρ助

    『筆者自身は「ベーシックインカムの財源」という問いの立て方はミスリーディングだと考えています。その理由は主に二つあります。第一に、財政学では、「ノン・アフェクタシオンの原則」といって、特定の税と特定の支出を関連づけることは、望ましいことではないとされているからです。・・にもかかわらず、特定の政策の財源を問うということがなされる場合は、圧倒的に、社会保障をめぐるケースです。(p85)』と言うことでベーシックインカムの財源を気にすることはやめよう。日本の安全保障に必要なのはあれなのかこれなのか考える方が大事?

  • 佐藤一臣

    働いてて、なんで恥のない生活するために労働しなくちゃいけないんだろう。自分のしたいことだけして生きていけないんだろう。それができそうな手法としてB Iがあると思って読んだ。そしたら、生存権の一律保障が自然権であるという理念がB Iの根底になると知ってびっくり。また、交換、ギフト、公共事業の3つの経済活動のうち、交換が肥大した今の資本主義社会が歪で偏り過ぎているという解釈がB I思想の中にあり、アナーキズムも近い理念だと知って驚いた。経済活動が目的化している世の中は、本当に生きづらい。

  • makio37

    AIの登場によりこのところ話題に上がるベーシックインカムについて。福祉のひとつといった程度の理解だったが、全く違っていた。福祉が持たざる者だけのものであるのに対し、ベーシックインカムはすべての人のためのもの。確かに、これであれば「おまえは福祉を受給しているだろ」とは言えなくなる。「働かざる者、食うべからず」ではなく、仕事と収入の分離が必要なのだ、と。仕事は本来他人のためにあるのだ、と。当面実現が難しいのは確かだが、書名の問いを自分のことととして真面目に考えておく必要がありそうだ。

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