Books

貧困と闘う知 教育、医療、金融、ガバナンス

エスター・デュフロ

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622079835
ISBN 10 : 4622079836
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

開発経済学の最前線をコンパクトに紹介。ランダム化比較実験(RCT)を駆使した実証により、常識を覆し、貧困削減の具体的な政策を提示する。

目次 : 第1部 人間開発(教育―通わせるか、学ばせるか/ 健康―行動と制度)/ 第2部 自立政策(マイクロファイナンスを問い直す/ ガバナンスと汚職)

【著者紹介】
エステル・デュフロ : MIT経済学部で貧困削減開発経済学担当のアブドゥル・ラティーフ・ジャミール教授。アブドゥル・ラティーフ・ジャミール貧困アクション研究所(J‐PAL)の共同創設者、共同所長。研究では、貧困層の経済生活を理解し、それを社会政策の設計、評価につなげることを目指している。研究領域は、健康、教育、金融的包摂、環境、ガバナンス。パリ高等師範学校で史学の学位を取得後、MITで学び、1999年の博士号取得とともにMIT助教となって現在に至る

峯陽一 : 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専門はアフリカ地域研究、人間の安全保障研究

コザ・アリーン : フランス、リール生。技術翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
2019年にノーベル経済学賞を受賞された研究...

投稿日:2021/03/01 (月)

2019年にノーベル経済学賞を受賞された研究者の書かれた著作である。本書は世界各国で行われたRCTを整理・紹介しつつ、その裏話や示唆を示すという内容になっている。その内容は正直素晴らしい。しかし、翻訳が悪いのか、そもそもの原文が読みにくいものなのかという原因はわからないものの、読みにくい箇所が散見され、読み進めるには若干ストレスがたまることのある著作でもある。

ai さん | 不明 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • s-kozy

    フランス出身で現在はアメリカのマサチューセッツ工科大学に籍を置く経済学者による著書。フランスの開発援助の改善に貢献するという目的があったとのこと。臨床医学の分野で新薬の効果測定などで一般化している統計学の手法ランダム化比較実験を駆使しているのが特徴。これにより社会開発分野における政策介入の効果を分析している。結論としては貧困の撲滅のためには市場と政府がそれぞれ役割を果たしながら、合理的にそれらを組み合わせていこうということになるのであろう。今も貧困問題を解消できない我々にとって非常に重要な考え方だと思う。

  • えちぜんや よーた

    右よりの経済学者であれば「初等教育もワクチン接種もクーポン配ったらええやん」という結論になるが、本書ではそんな単純な結論は出さない。政府もNGOも適度に介入せよということを説いている。日本国内にいるとあまり感じられないが、本書に登場する国は情報の非対称性がめちゃくちゃ大きい。その格差を是正するために市場の外からの介入が必要なのだが、政治家や官僚の腐敗っぷりが桁はずれ。だから開発途上国の貧困問題は一筋縄ではいかない。そのせいか地をはうような地道な社会実験の結果が淡々とつづられている。

  • 1.3manen

    2010年初出。教育と健康は、それ自体に価値があると同時に経済成長の要因でもある。A.センのみならず、G.ベッカーも教育と健康の重要性は認めている(10頁)。教育は、何よりもまず、一つの投資である。よりよい教育を受けた子どもたちは、より多く稼ぐことができて、(理屈の上では)より完璧な人生を送ることができるのだ(26頁)。テストの結果はちょっとした試みで簡単に操作できる(46頁)。民営化されている教育制度のもとでは、親に情報を与え、学校に関して最もよい選択ができるようにすることが重要(54頁)。

  • きいち

    いま味方にせねばならないのは人々の意思決定の背景まで想像する力、そして、有無を言わせず聞く気にさせる数字の説得力。◇こないだノーベル賞とった『貧乏人の経済学』の著者の一人による、援助者向け講座の書籍化。ランダム化比較実験、ほんとパワフル。◇予防医療も教育もマイクロファイナンスも汚職防止も、投資のリターンは目に見えなくてターゲットに響きにくい。なので必要なのはインセンティブ。始めてこそ得られる効果実感。◇途上国だけの話じゃない、日本の社会人学習の実施者が伸びない理由も同じもの。そう見ると本当にヒント多い。

  • たばかるB

    貧困を取り扱う物はたくさんあるだろうが、本書では様々な改革の中の実践的な効果を検証するプロセス•方法に注目している。例えば、インドにおける予防接種率の向上に向けて如何なる報酬を行えば住民は嬉々として受け入れられるのか、などを手を替え品を替え試行錯誤する過程が細かに記された。逆から見れば、いっこの問題や総括する大枠となる理論(?)のようなものが明確に提示されてるとは言い難いという点において、貧困問題の調査の指南書のような扱いになるのか、と思われた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items