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略奪される企業価値 「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

ウィリアム・ラゾニック

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492444832
ISBN 10 : 4492444831
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「企業が資金を調達する場所」ではなく「企業から資金を吸い上げる場所」と化した株式市場。持続不可能な「略奪的価値抽出」の仕組みが企業を滅ぼす。シュンペーター賞・マッキンゼー賞を受賞した企業組織論の権威による明快かつ緻密な分析。

目次 : 第1章 価値創造と価値抽出の不均衡の拡大/ 第2章 価値創造組織としての企業/ 第3章 価値抽出制度としての株式市場/ 第4章 価値抽出のインサイダー/ 第5章 価値抽出のイネーブラー/ 第6章 価値抽出のアウトサイダー/ 第7章 革新的企業がエージェンシー問題を解決する/ 第8章 略奪的価値抽出を覆す

【著者紹介】
ウィリアム・ラゾニック : 経済学者。マサチューセッツ大学ローウェル校経済学名誉教授、産学研究ネットワーク会長。専門は、イノベーションの社会的条件、社会経済的な流動性、雇用機会、所得分配、先進国および新興国における経済発展。「革新的企業の理論」の提唱者として知られる。2010年のシュンペーター賞を受賞したSustainable Prosperity in the New Economy?:Business Organization and High‐Tech Employment in the United States(2009年)等、著書多数

ヤン‐ソプ・シン : 経済学者。シンガポール国立大学経済学部教授。専門は東アジアの経済成長、金融危機とリストラクチャリング、テクノロジーとイノベーション、競争戦略、企業組織。14年間ジャーナリストとして活動し、韓国の有力経済紙である毎日経済新聞社の論説委員等を歴任。1995年にケンブリッジ大学で博士号取得。2008年から09年まで、韓国企画財政部長官の非常勤経済顧問を務めた

中野剛志 : 評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)等がある

鈴木正徳 : 1964年生まれ。1987年、早稲田大学法学部卒業。第一勧業銀行等、複数の金融系企業勤務を経て、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • yes5&3

    日本企業は欧米企業に比べてROEやPBRが低い、改善せよ、と、日●新聞や、伊●レポートや、コーポレートガバナンスコードで指摘され続けている。さらに、何年も指摘しているのに一向に改善しない、と。自社株を買うと数値が上がるROEが経営上重視されるというのは疑問を感じるのが普通の感覚。普通の感覚を株主価値最大化イデオロギー(何しろ相手は●ー●”ード大)がなぎ倒してきた歴史的経緯と本来の価値創造を企業が目指すためにはどうすべきか提言もしている

  • 古民家でスローライフ

    経済学者の著者による「株主価値最大化」というイデオロギーが企業の本来の役割であるイノベーションや持続的成長を阻害し、株式市場を「資金供給の場」から「資金吸い上げの場」へと変質させてしまったことを批判的に分析した一冊。近年、日本でもアクティビストや自社株買いという言葉を目にするようになってきたが、自社株買いを促すことで、企業の利益が株主に吸い取られる構造が詳細に描かれている。格差拡大は、自社株買いにより、労働者への分配やイノベーション投資を阻害していることが一番の要因であり、それを正す必要性を理解できた。

  • のっち

    少し長いですが、面白かったです。資本主義において価値創造と価値抽出を分け、価値創造における前提が戦略的管理、組織的統合、資金調達コミットメントとしており、これが現在の資本主義社会の動きにおいて阻害されているとしています。 個人的にもアメリカを見習った新自由主義的社会化、中途採用などの過度な人材流動化推進、自社株買いなど伊藤レポートを過度に尊重する過度な株主対策に対して疑問があったので、腹落ちする意見でした。 価値を長い期間、創造する人に対価が与えられることが大事だと思います。非公開化もその一手でしょう。

  • ゼロ投資大学

    米国企業では、株主価値を最大化させるために頻繁な自社株買いが行われている。自社株買いは株主の利益を増加させるが、設備投資や人材への投資など事業を通じて新たな価値を創出する可能性を失わせているとも言える。持続不可能な略奪的価値創出の仕組みよりも、永続的な成長分野での事業を通じて新たな価値を生み出す試みを企業は怠ってはならない。

  • horada

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