ウィリアム・サマセット・モーム

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月と六ペンス

ウィリアム・サマセット・モーム

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784042973027
ISBN 10 : 4042973027
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

チャールズ・ストリックランド。海に浮かぶ極彩色の島で、全身を病魔に蝕まれながら最期まで絵筆をおかなかった画家。その絵は忘我の境地に達し、見るものを捉えて離さない――絵以外を愛さず、地位も家族も捨てたこの放埓で孤独な男は、しかし不思議と人々を惹きつけた。彼が各地で残した愛と不幸の痕跡を、やはり彼に魅了された作家である「私」が辿る。ストーリーテラーの才能が遺憾なく発揮された、モームの代表的傑作。

Content Description

チャールズ・ストリックランド。海に浮かぶ極彩色の島で、全身を病魔に蝕まれながら最期まで絵筆をおかなかった画家。その絵は忘我の境地に達し、見るものを捉えて離さない―絵以外を愛さず、地位も家族も捨てたこの放埒で孤独な男は、しかし不思議と人々を惹きつけた。彼が各地で残した愛と不幸の痕跡を、やはり彼に魅了された作家である「私」が辿る。ストーリーテラーの才能が遺憾なく発揮された、モームの代表的傑作。

【著者紹介】
サマセット モーム : 1874‐1965。1874年パリ生まれ。イギリスの作家。四人兄弟の末っ子として育つ。早くに両親を亡くし、牧師の叔父に引きとられた後、寄宿舎生活を送る。一年間のドイツ留学を経てイギリスに戻り、いったんは医者修行を試みるが、作家を目指す志を捨てられず執筆に専念。徐々に劇作家として活躍しはじめる。しかし、劇作家として頂点にあった30代後半に自伝的長篇小説『人間の絆』(1915)を書きあげることに没頭した。第一次大戦での諜報活動の体験を経て、19年、画家ゴーギャンをモデルにした『月と六ペンス』を発表。驚異的なベストセラーとなり、作家としての地位が確立する。以後も戯曲・小説・短篇と様々な作品を執筆。旅行好きでも有名で、訪れた国々を舞台にした作品も多い

厨川圭子 : 1924年生まれ。中国東北部瀋陽(当時の満州、奉天市)に生まれる。慶應義塾大学英文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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ゴーギャンの絵は十代の頃から好きだった。...

投稿日:2021/04/17 (土)

ゴーギャンの絵は十代の頃から好きだった。  楽園タヒチを描いているはずなのに土着の悪魔にとり憑かれたようなどきついタッチが強烈な吸引力となって一度心を捉えたら離さない。  話的に「アマデウス」のモーツアルトを彷彿とさせ、破滅型の天才を描いた小説としては少しステレオタイプであったのが残念だが、七月のゴーギャン展に行く予定の人はより理解を深めると言う意味で一読を薦める。

boggie999 さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 読書ニスタ

    ゴーギャンの生き様を創作も交えながら描いたもの。ただの子煩悩で愛妻家の男が、40過ぎのある日、突如として蒸発。全ての価値観を捨て、乞食のような生活、なりたかっただけの画家になる。生きることに意味などない、愛のある生活を己の才能に賭ける勇気がないだけと喝破する。俗世を嘲笑い見下しながら、その絵だけは無類の美が宿っている。生き血を啜るが如く生み出された絵画に、美を美と認めざるを得ないのか。私たる作者モームはわからんと正直だが、時代を変えてしまう事象は後に評価されるのだろう。いつしか、上書きされるその日まで。

  • テツ

    平々凡々な小市民でしかなかったストリックランドが突然目覚め、目指し始めた絵の世界。芸術の世界。彼はそこに至るためにどんなことも厭わずどんな大切なひとも顧みない。ただただストイックに、独善的に、悪魔のように、自らの道を邁進し続ける。自分の本当の場所に至ることだけを目標にするのなら、どんなことにも縛られてはならない。全てを踏み台にする覚悟と狂気を保ち続けなければならない。僕たちにはそんなこと出来ないよね。でもそうして、どんなものとも交換不能な大切なものを見つけた男には憧れる。こんな生き方をしたくはないけれど。

  • うめ

    序盤があまり面白く感じられずになかなか進まなかったけれども、中盤以降からぐいぐい引き込まれる。1人の画家を通して、人生とは、芸術とは、そして、女の性とは、について色々考えさせられた。思うままに生きる事を貫こうと思ったなら、そのことによってどれだけ誰かが傷つこうとも、日和っては駄目なのだな、と思った。全てを背負える覚悟がないのなら、思いのままに生きてはならない。凡人には出来ない生き方を通し、天才を浮き彫りにしているのかもしれないし、月に焦がれペンスをまき散らす生き方の記述はある種の芸術の体現かもしれない。

  • baboocon

    新潮文庫でも読んだけれど、先に買って積んでいた角川文庫版で再読。やはり、序盤の数十ページは退屈ながら、チャールズ・ストリックランドの強烈な個性に引き込まれる。初読の時にも思ったけれど、40歳までごく平凡な証券マンだったストリックランドを、家族も何もかもなげうって画を描くという道に駆り立てた衝動はなんだったのだろう。

  • えむ

    チャールズ・ストリックランド(タヒチ島で全身を病魔に蝕まれながら最後まで絵筆をおかなかった画家。解説より(六ペンスというのは英国の銀貨の中で、最低額である。口語で、わずかなもの、くだらないものと同義語に使われるくらいである。したがって月と六ペンスとの対比はごく高尚なものとごく卑小なものを象徴している。主人公が追及してやまない芸術の極致を月とし、名誉や立身出世や財産を人生の第一義と考えている凡俗の人びとの理想を六ペンスとしたのであろう。)2015-47

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