ウィリアム・ケント・クルーガー

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ありふれた祈り ハヤカワ文庫

ウィリアム・ケント・クルーガー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151823510
ISBN 10 : 4151823514
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1961年、ミネソタ州の田舎町。13歳のフランクは、牧師の父と芸術家肌の母、音楽の才能がある姉や聡明な弟とともに暮らしていた。ある夏の日、思いがけない悲劇が家族を襲い穏やかだった日々は一転する。悲しみに打ちひしがれるフランクは、平凡な日常の裏に秘められていた事実を知ることになり…エドガー賞をはじめ4大ミステリ賞の最優秀長篇賞を独占し、「ミステリが読みたい!」で第1位に輝いた傑作。

【著者紹介】
ウィリアム・ケント・クルーガー : 1950年生まれ。オレゴン州で育つ。さまざまな職を経て1998年に発表したデビュー作『凍りつく心臓』でアンソニー賞、バリー賞の最優秀新人賞を受賞。2013年に発表した『ありふれた祈り』は、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)、バリー賞、マカヴィティ賞、アンソニー賞の最優秀長篇賞を受賞した

宇佐川晶子 : 立教大学英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Willie the Wildcat

    理想と現実の狭間の葛藤。1件の”未遂”を含めた5件の生命にかかわる事件を通したフランク/ジェイク兄弟の心の変化・成長。そこに垣間見る様々な差別・偏見・先入観。ウォレン、エミール、そして両親から学ぶ”真実”の数々。辿り着く最後のフランクの”真実”の件が、何処か寂しい。父のブレのなさと、対照的に心情揺れる母。両者の苦悩の下、置き去りにされる兄弟。父の『3つの恵み』が、あまりにも絵空事に聞こえてならない。踏まえた表題であり、シニカルなジェイクの初めての祈りの言葉につながっているのではなかろうか。

  • 白のヒメ

    人は生まれてから死ぬまでの時間を、小さな罪と小さな善とを重ねて過ごしていく。そして命を終えて死にゆく時に、少しでも善多くあれと、ある人は神に祈り、ある人は自分に誓い過ごしていくのだろう。文中の「死者と私たちを隔てているものは、ほんの一息、最後の一呼吸に過ぎない」という一文に非常に共感する。常にそういう思いで、ありふれた日々を過ごせるとするならば、目に映るあたりの景色は限りなく美しくなる。・・・非常に情緒的で、胸に迫る家族の物語でした。

  • hanchyan@発想は間違ってない

    何もかもが色鮮やかな夏の日を描く細やかな筆致は、同時に、少年の日の内省や思弁をも余すところなく掬い上げ、読み手をそれぞれの「かつてのあの頃」へと誘う。犯人とか真相とかほぼほぼ全て看破したけども、だから何?て感じ(笑)。ミステリ的マテリアルは全て、この物語と、読後に訪れる深く静かな感銘への供物にすぎないのだ。「ありふれた祈り(ordinary grace)」が捧げられる場面で落涙。自分の涙腺も連休モードでだらんとなってはいるのだが(笑)それを差し引いても素晴らしい場面ではあります。とてもとても面白かった。

  • hope

    ★★★★ 初読みの著者。沁みる。この雰囲気はとても好みの作風。健気な幼い兄弟が出会う一夏の小さな奇跡。60年代アメリカの田舎町に住む牧師一家。当時少年だった主人公の40年後の回想。事故や自殺、殺人が絡み、不穏な空気の中での家族の葛藤が切ない。ノーマン・ロックウェルの画中の人物たちが動いているような詩情溢れる描写。読後にタイトルを見て溜め息をつき、深い余韻に浸る。ミステリーとしての驚きは少ないが、ヒューマンドラマとして、エドガー賞ほか多くの受賞も頷ける秀作。

  • M H

    「スタンド・バイ・ミー」「少年時代」「ボトムズ」にがっついた私の好みど真ん中。前半の平穏な日々にかなり筆を割いているのが後半効いていて、悲劇に見舞われた時の在り方、成長することの意味が重くのしかかり、切ない。誰にでも欠陥があり、それぞれの人生を生きるしかないのだと作品全体で示唆してこれも重い。ラスト近くの問答とエピローグで語られる内容、居合わせる人の意味に希望が。物語に浸りながら自然と考えさせられる場面が多く、素晴らしかった。

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