インゲ・シュテファン

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才女の運命 男たちの名声の陰で

インゲ・シュテファン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784845919307
ISBN 10 : 4845919303
Format
Books
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ロダン、アインシュタイン、シューマン…偉人の傍らで歴史から見捨てられた、気高き女性たちの魂の記録。

目次 : 男の傍らの女たち―自己主張と自己犠牲の間で/ 「生死をかけた闘い」ソフィア・アンドレイェヴナ・トルストヤの日記/ 「わたしたち女性にはこうしたあらゆる闘いのなかでも、いっそう困難な闘いが割り当てられるのです、というのもそれはより細かい部分に関する闘いなのですから…」イェニー・ヴェストファーレン=マルクスの生涯/ 「わたしが自分の人生の重点を自分自身ではなく、他の人のなかに求めなければならないということ…」クララ・ヴィーク=シューマンの人生と作品/ 「これは女性の搾取であり、女性芸術家を破滅させる行為です…」カミーユ・クローデルの生涯と作品/ 「わたしは、女でも男のようにキャリアを積むことができると思う…」ミレヴァ・マリチ=アインシュタインの生涯/ 「彼女はまるで男のように大理石をつかむ」クララ・ヴェストホフ=リルケの生涯と作品/ 「自分が一番力にあふれていた時代をわたしはロヴィスのために捧げました…」シャルロッテ・ベーレント=コリントの生涯と作品/ 「彼女は夫の仕事を支える代わりに、むしろ自分の論文を書いていたのです…」ヘートヴィヒ・グッゲンハイマー=ヒンツェの生涯と仕事/ 「女性が自立していない、価値の低い地位におかれているなどと、いったい誰が言うのでしょう…」カール・バルトの傍らにいたシャルロッテ・フォン・キルシュバウムの生涯/ 「わたしの考えは、ネズミを追う猫のよう…。」ゼルダ・セイヤー=フィッツジェラルドの生涯と著作

【著者紹介】
インゲ・シュテファン : 1944年北ドイツのイツェホー生まれ。ハンブルク大学とフランスのクレルモン=フェラン大学でドイツ文学、歴史、哲学、政治学などを学ぶ。1983年以降ハンブルク大学教授、1994年以降ベルリンのフンボルト大学教授として多くの後進を育て、アメリカ、日本、中国、インドなどで講演活動や集中講義を行う。2010年に大学を引退後も、活発な執筆活動を続けている

松永美穂 : 早稲田大学文学学術院文化構想学部教授。ドイツ文学、翻訳家、日本翻訳大賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kaoru

    大きな業績を上げた男達の陰で従属的な役割を強いられた才女達を描く。皆が大きな才能を持っていたかはともかく、忍従を強いられたイエニー・マルクスやトルストイ夫人ソフィア、精神的病を抱えた息子の世話に明け暮れたミレヴァ・アインシュタインの生涯は重い。精神病院で30年過ごしたカミーユ・クローデルはある意味でロダンの犠牲者。リルケの妻クララも彫刻家としてのキャリアと結婚生活の両立に苦しんだ。カール・バルトの秘書シャルロッテは「解放の神学」を先取りしつつ脳障害による入院で晩年を送った。女性が抑圧された時代に生きた→

  • 星落秋風五丈原

    二十五年前に刊行された作品の新版にあたって“新版のための前書き”が追加されている。取り上げられた女性のフルネームを見てぴんと来なくても、そのパートナーの男性の名前はよく知っている。それが大方の読者の認識であろう。  例えばトルストイの妻ソフィア。悪妻のイメージが強く、彼の不可解な死の責任まで負わされているが、残された日記からは、ひどい目にあったのはソフィアの方だ。『クロイツェル・ソナタ』『アンナ・カレーニナ』『戦争と平和』作品中で立て続けに浮気に走る人妻を描いてきたが、実は全て自分の事だ。

  • くさてる

    19世紀後半から20世紀前半にかけて、10人の高名な学者、芸術家の活躍に隠れて生きたその妻やパートナーたち。彼女たちにもまた世に出るだけの才能やエネルギーが存在したというのに、当時の結婚生活や常識、なにより彼女たちの夫たちこそが、その才能の開花を望まなかったことが解説されていて、正直言って読んでいて苦しい。けれど、その厳しい状況の中でもその才能を再評価する人々もいたことが救いかもしれない。ただの犠牲ではないと思いたい。でも、間違いなく犠牲だと思うしかない部分もある。現代でもきっと存在する犠牲の話だと思う。

  • 三柴ゆよし

    良書。知ってる人も知らない人もいたが、みなそれぞれに自分のなかで知らず知らずのうちにバイアスがかかっていたのだということに気付かされた。啓蒙とはこういうことを言うのだろう。カミーユ・クローデル、ゼルダ=フィッツジェラルドの章は読み進めるのが非常に辛かった。日本の近現代文学においては、武田百合子や島尾ミホなどはかなり特異な位置にある人で、それなりに充実した伝記も書かれてきたとは思うけれど、まだまだ本来の才能に見合った評価を受けているとは言い難いのではいか。特にミホは、あの評伝でもぜんぜん片手落ちだと思う。

  • ふるい

    芸術や学問に打ち込む男たちは、彼らの自由な活動を妨げる家庭生活の面倒すべてを妻やパートナーの女性に押し付けることで、素晴らしい成果を生み出すことが出来るとされた。当時の社会にとって、彼女らの犠牲は当然の義務であった。夫と同じ程の、あるいは夫以上の才能の持ち主であった女性たちは創作や研究から引き離され、退屈な家庭生活に閉じ込められた。彼女らの消耗がどれほどのものであったのか、想像するだに辛い。トルストイの妻ソフィアの日記をはじめ、抑圧の日々に疲れ切り病んでいく彼女らの苦痛と悔恨に満ちた言葉が重くのしかかる。

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