イワン・アレクサンドロヴィチ・ゴンチャロ

人物・団体ページへ

平凡物語 上 岩波文庫

イワン・アレクサンドロヴィチ・ゴンチャロ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003260654
ISBN 10 : 4003260651
フォーマット
出版社
発行年月
2010年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
井上満 ,  
追加情報
:
15cm,348p

内容詳細

ロマンチシズムをいだく感激屋で未経験な青年アレクサンドル。対するは、人生経験豊富で海千山千の叔父ピョートル。両極端な二人のやりとりがユーモアをまじえながら対比的に描かれる。

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
平凡物語(全二巻)。 ゴンチャロフの第...

投稿日:2011/08/25 (木)

平凡物語(全二巻)。 ゴンチャロフの第一作目。 田舎で育った二十歳の青年が叔父を頼って当時の首都ペテルブルグに出ていく。 都会に出ていく一人息子を送り出す未亡人の母親、屋敷の家来たちや隣人などの描写はロシアの風俗史を見ているようで面白い。 田舎と都会の人間関係の違い、人の心は基本的にはどの国でもどの時代でも変わらないものだ。 ユーモアとシリアスがほどよくミックスされ、『平凡物語』というタイトルが この小説の皮肉さをよく表している。 主人公が次第に世間から離れて行き、無関心・無感動になり、人生に迷い、目的を失って行く。その姿はまさにゴンチャロフの代表作であるオブモーロフの原形ともいえる。 ロシア文学入門にも最適。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ちゅんさん さん

    田舎の青年が上京して打ちのめされるというややありきたりな内容だが主人公アレクサンドルとピョートル叔父さんのやり取りが面白すぎる。登場人物がやたら喋るからドストエフスキーに少し似てるなと思ったけどやっぱり似てませんね。下巻どうなるんだろ。アレクサンドルが擦れていくのはあんまり見たくないけど…。

  • みっぴー さん

    今、この時期にぴったりの小説。純粋な心に夢と希望をつめた青年の上京物語。しかし居候先の叔父様ピョートルは、計算高く冷静な現実主義者。二人が対立するのは、火を見るより明らか・・・文筆業で名を成したい夢見る青年とピョートル叔父、はたしてどちらの生き方が正しいのか?下巻

  • 壱萬弐仟縁 さん

    1847年初出。本当の人生観を身につけるには、老功な手腕と、鋭い頭脳と、せせこましい農村の眼界を越えた大きな経験の蓄積が必要(29ページ)とのこと。3つの要素が人生には不可欠なことを意味しよう。田舎者の話が第2章にある。「田舎じゃ寝るのも起きるのも太陽と一緒で、飲み喰いも自然の命ずるまま」(101頁)。都会人からすれば、24時間眠らない町よりは自然の摂理に沿っているともいえるが。

  • ラウリスタ〜 さん

    面白い。なにやらパリのカルチェラタンを歩いていそうな芸術家(自称)の主人公が現実家(異常なまでの)の叔父にけちょんけちょんにされる。ロシアの小説ってやっぱりおもしろい。アンチ教養小説、ある意味人間の絆に似てる?芸術を徹底的に否定されていく姿は、いい気味なんだけど切なくなる。この叔父の強烈な個性は・・・フェイギン(オリバーツイストの)に通じる。それと甘ったれた芸術家志望の青年は人間の絆にいた。なんかユーモアといい、イギリス文学の流れを受けてる?

  • ががが さん

    高邁な理想や情熱を抱いて上京してきた青年が、やがて都会の現実に直面して丸みを帯びていく話だが、都会での唯一の頼り先である叔父が酸いも甘いも嚙み分けた冷徹な拝金主義者という感じで、世間知に疎い青年を教え諭すようにやりこめるような対話の構図が痛快でおもしろい。人間年を経るごとに、感情の飼いならし方を覚えていくと同時に青春の瑞々しい気持ちを忘却していく。青年の若気の至りとしか言いようがない振る舞いにはあいたたと思うのだが、叔父の「勘弁してくれ」「よし給え」といったいかにも達観した物言いもじわじわくる。下巻へ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品