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私という猫 完全版 Ktsr-003

イシデ電

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909967015
ISBN 10 : 490996701X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

もしも私が猫だったらば
とっくに死んでいる

ほんの幾年か生きて死んだ

踏むごとに残す間もなく消えてった

私という猫の足跡

――――――――――

Xで13万いいねの反響を巻き起こした『ポッケの旅支度』(KADOKAWA)のイシデ電が、野良猫たちの苛烈かつ鮮烈な生を描いた代表作『私という猫』。
幻冬舎コミックスより単行本全3巻で刊行され、現在は入手困難な同作を1冊にまとめた完全版です。


【版元より】
2007年から2019年にかけて著者ブログで描かれた『私という猫』。
手塚治虫先生における『火の鳥』のような、著者渾身の畢生の一作です。

本作は、冒頭に引いたように「もしも私(著者)が猫だったなら」というモノローグから始まるものの、「人間の知識で窮地を脱する」的ファンタジー展開は一切ありません。
むしろ、著者の前世が野良猫であったかのような、リアルな野良猫社会が描かれます。

野良猫「私」の生活は、マンガならではのダイナミズムに満ち溢れています。
その理由は、野良猫のリアルがそうであるからなのか。
あるいは、著者がリアルではなく、リアリティを帯びた物語を描いているからなのか。
猫に詳しくないヒトの担当者にはわかりかねますが、このマンガには、人間の心を揺さぶる強い力があります。

そして、その力の立脚点は、冒頭のモノローグにあると考えます。

本作を読まれて、「自分が猫だったら」と考えたとき、主人公「私」の過酷な猫生と、自身の人生を重ね合わせる方もいるかもしれません。
実は「もしも私が猫だったなら」という設定は、内容のために考えられたものではなく(その理由は著者あとがきに書かれています)、実際に物語は人間の「私」と無関係に進んでいきます。
ですが、そんな本作は「もしも私が猫だったらば」と描き始めた時点で、こう終わらせると著者が決めていたかのようなラストを迎えます。
また完結に至る道中には「ただ生きること」の価値や美しさが織り込まれています。

そんなマンガが、人間と猫を重ね合わせた始まりと終わりになっていることで、より読者に訴えかける力を獲得している。そして社会情勢が年々厳しくなる中、結果的には今こそ読まれるべき作品になっている――と考えます。

とはいえ、野良猫「私」の猫生は、ただ辛いだけのものではありません。
かわいい内容を期待して読むと、喜怒哀楽を全身に浴びて火傷するような異形の猫マンガですが、喜も楽もあります。
「私」とその仲間たちの躍動感溢れるアクションや、コミカルな掛け合いも盛りだくさんです。
厳しくも楽しい、悲しくも美しい、唯一無二にして空前絶後の猫生讃歌。ぜひ、ご一読ください。

※本書の売上の3%は、保護猫活動や地域猫活動を行うNPO法人に寄付されます。

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • チェアー

    読み終えて、なお余韻が残る。猫の鳴き声が耳に残っている。彼らは何を言おうとしたのか。わたしが勝手にこう言っているのだろうと思いこんでいたのはまったく違うのかもしれない。 余韻を、新たな響きを、感じつつ。

  • きさらぎ

    荒々しいというか暴力的というか、荒削りというか。ざらざらとかヒリヒリとかの形容が似合う一冊。正直分からない部分も入り込めない部分もあるが、切実さは伝わる。剥き出しの命が痛い。

  • 風斗碧

    12年かけて描かれた漫画の、完全版。全巻持っているけど、この話に行きついた裏話のあとがきが読みたくて買った。初めてこの本頂いてから10年近く一緒に「私」を追って来た訳で、子育てをしている女の10年は社会の風の厳しい今、一緒に育ってきた母親、戦友のような感がある。完全版発売前に全巻通読したけど、良かった。私という猫は哲学だと。猫は宇宙。

  • にゃんコーヒー

    圧倒された。滂沱。読んでよかった。

  • しーこ

    🙀

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