基本情報

内容詳細
一九七二年、日中国交正常化。国を挙げて沸きかえるなか、台湾との日華平和条約は、一片の声明によって破棄された。感情が条約に優先する―。その風潮に対する疑問と憤りに駆られた著者が記したのが、本書である。日中関係は有史以来、対等でまともな関係がなく、政経分離の状態が続いている。なぜ、中国とまともに付き合ってこられなかったのか。その歴史的経緯を検証、日本側の問題点を追究する。日中関係から読み解く「日本論」であり、すぐれた「日本人論」である。
目次 : 1章 感情国家・日本の宿痾―日中国交回復と日支事変に共通する歴史的問題点/ 2章 鎖国時代の中国大ブーム―家康による日中国交回復と、朱舜水が及ぼした影響/ 3章 尊皇思想の誕生―なぜ京都町奉行は、竹内式部に慴伏したのか/ 4章 明朝派日本人と清朝派日本人―「日本国王」を受け入れた足利義満の中国観/ 5章 太閤式・中国交渉の失敗―秀吉は、なぜ明との交渉を決裂させ、再度の朝鮮出兵にいたったか/ 6章 朝鮮の後ろには中国がいた―新井白石が朝鮮来聘使問題に見せた傑出した外交感覚/ 7章 逆転する中国像―その後の対中政策を決定した頼山陽の『日本外史』が誕生するまで/ 8章 中国を忘れた日本―田沼時代から明治維新へ、中国蔑視時代の対中関係/ 9章 「外なる中国」と「内なる中国」―二・二六事件の将校に連なる近代日本の天皇観と中国観
【著者紹介】
山本七平 : 1921年、東京生まれ。1942年、青山学院高等商業学部卒業。戦時中は砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦、マニラで捕虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。1970年発行の訳書『日本人とユダヤ人』がベストセラーになり、世に衝撃を与えた。日本の文化と社会を独自の手法で分析していく論考は「山本学」と称され、今なお広く読み継がれている。1991年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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isao_key さん
読了日:2017/01/24
じろう さん
読了日:2020/02/03
ふみ乃や文屋 さん
読了日:2016/12/08
いけじゅん さん
読了日:2018/09/20
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