オルガスマシン 竹書房文庫

イアン・ワトスン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784801924291
ISBN 10 : 4801924298
フォーマット
出版社
発行年月
2020年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
344p;15

内容詳細

わたしたちは、男のために造られた。

カスタムメイド・ガールたちは、コンクリートの島で造られる。
男たちの妄想と欲望が具現化された姿で。
箱に入れられ、ご主人のもとへと出荷されたカスタムメイド・ガールたちを待ち受けるのは、男による男のための世界の男たち……。
巨大な青い眼を持つジェイド。彼女は人肌を着てセックスさせられ、股間に伊勢海老を装着した醜悪な老人に迫られる。
六つの乳房があり、顎に乳首が付いているハナ。彼女が届けられた先は、ファック・イージー・バー。ウェイトレスとして働きつつ、コイン一枚でファックされる。
猫のような耳と毛皮を持つマリ。彼女のご主人は動物調教師。檻に入れられキャットフードを与えられ、鞭で獣として調教される。
乳房が引き出しになっている重役用娘のキャシィ。ボスの煙草入れとして、パーティで愛想を振りまきながら、乳房に詰められた葉巻を提供する。
人間(HUMAN)すなわち男(MAN)である世界で、苛烈な運命に翻弄され、心を失い、絶望の果てにカスタムメイド・ガールたちは手を握った。

いま、破壊する。


「ワトスンが活き活きと描写しているのは遠い未来であり、そこでは人間はある性的な仕様書に合わせて育てられている。(中略)われわれ読者は無垢を頽廃と戦わせる文学の偉大な伝統の一つへと接続されてゆく。闇の中を手探りで進んでゆくジェイドは、ポーリーヌ・レアジュの『O嬢の物語』で無名の愛具がたどる道をふたたびたどっているようでもある。そしてそのキャラクターを置く舞台を生出すにあたって、ワトスンはシュールレアリズムの家具を借り、カフカに比べても異常で信じられないものと私には感じられる未来の映像を作りだしている」
――ウィル・セルフ

【著者紹介】
イアン・ワトスン : 1943年、英国生まれ。東アフリカ大学や東京教育大学に講師として赴任

大島豊 : 東京生まれ。10年余の出版社勤務の後、フリーの翻訳、執筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • わたなべよしお さん

     期待していたが、僕には合わなかった。「SF史上もっとも危険」?そうかなぁ。なにせ50年前だものね。当時は過激だったのだろうか?ややグロい性的な描写はあるけど、胸が六つとか、胸が葉巻入れとライターになっているとか、誰がそんなカスタムガールを欲しがる?申し訳ないが、出来の悪いドタバタ劇が続いているようで、リアリティがなかった。どうせ、性的搾取の対象としての女性の解放を描くのなら、もう少し読めるものにしてほしかった。

  • かふ さん

    サイバーパンクポルノという体裁を取りながら形而上学的な世界をも描いてイギリスでは発禁になったSFだがアウトウッド『侍女の物語』が産む機械としての女性を描いたのなら、こちらセックスマシーン(オルガスマシン)としての女性を描いたとも言える。欲望のガジェットは男によって閉じ込めらてた性的奴隷として、ある者は乳首がライターでおっぱいがタバコケース(高級車の発想だ)のペントハウス仕様だったり、労働者階級には上半身がスロットマシーン(ワトソンが日本に住んでいてこともあり、セックスの快楽とスロットマシーンの快楽合体)。

  • KUMYAM@ミステリーとSFF推し さん

    大森望さんが「フェミニズムの極北」だなんて言うから期待したのだが。筒井康隆風のドタバタ感がダラダラ続いて締まりがないというか。これで男の願望だか欲望だかがよく書かれてるというなら、男たちはもっと怒っていいんじゃなかろうか。こんなもんなのか。○○なの?

  • ヒサ子。 さん

    男の欲望のために、徹底的に貶められている女たちの解放までの悪趣味なカリカチュアってことでたぶんあっていると思う。男の変態的な性癖にあわせてカスタマイズされる女たちが、なんともグロテスク。だんだん女に欲望を反映させている男たちがグロテスクになってきて、さらには滑稽になっていくのがなんとも悪趣味でよかった。

  • 亮人 さん

    マイフェイバリットSF作家であるワトスン。幻のワトスン処女作が文庫化ということなら読むしかない!近未来。社会は完全に男中心。女は男の性的嗜好に合わせたオーダーメイド改造人間「カスタムメイド・ガール」として生まれてくる。そんな女たちの反攻の物語。うーん。ワトスンは、アイデアは超ヘンテコで最高なんだけど、ストーリーテリングがヘタクソなんだよなー。本書も推して知るべし。ってかワトスン、これ最後の「Our Women」を言いたかっただけちゃうんか!?ほんまヘンテコな小説を書きよる!なんという発想。最高!

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