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アーサー・マッケン自伝

アーサー・マッケン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336075956
ISBN 10 : 4336075956
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アーサー・マッケンの自伝的作品『遠つ世のこと』と『遠近草』の二作品を完訳!

ケルト人の土地ウェールズ寒村の牧師館に育った孤独な少年が体験する、暗い迷路のような森や銀色の小川の妖精郷と一体となった神秘感。文筆業を志して十八歳で上京した世紀末の魔都ロンドンでの、赤貧洗うがごときの悲惨な生活や通過儀式めいた数々の冒険。とある古本屋の仕事から始まった、『カサノヴァ回想録』や『エプタメロン』など艶書奇書の翻訳作業。悪罵極まるさんざんな世評を浴びた、『パンの大神』ほか自作小説の顛末。奇奇怪怪なオカルト秘密結社、《黄金の夜明け団》との謎のかかわり。愛妻の死の深い傷心を紛らわすためにズブの中年素人が飛び込んだ、役者稼業の奇想天外なるエピソード‥‥。

「ウォンドル川の黒い流れから程遠からぬ家の裏手で、少年が赤い帳面に韻文を書いているという問題は、まさしく宇宙の謎の一つである。それはむしろ入れ子の判じ物で、謎のうちにまた謎がある。」

限りなく美しく不可思議な心象風景と、自己の一貫した強い文学的信念??《告白の作家》アーサー・マッケンの夢見る魂が綴る、小説以上に夢幻的な傑作自叙伝。本邦初訳。

【著者紹介】
南條竹則 : 1958年生れ。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    マッケンが貧乏生活の傍らに売れない作品を書き続けたのは知っていたが、その内面は意外と豊かであった。故郷ウェールズの様々な人や自然を回想し、自らの想像力を育んだ思い出を綴っていく。その文章はプルーストのように記憶が記憶を呼び、むしろ美しいといえる心象風景が描かれる。通常の自伝に期待される作家が作品を生み出すまでの有様や、有名な「モンスの天使」絡みの話などは一切出てこないが、生活に窮しながら文学に打ち込む姿は感動的ですらある。遅れてきたロマン主義文学者マッケンは、現実との落差に苦しむ自らの姿を文学化したのか。

  • HANA

    怪奇小説家の自伝二作品『遠つ世のこと』と『遠近草』を収録した一冊。著者に自伝がある事は知っていたが読む機会は全く無かった為、出版を知った時は小躍りする思いでした。内容はマッケンファンなら充足の内容。編年体の自伝ではなく己の半生に関する随想めいたものであり、それが韜晦に満ちたものであるので一見わかりにくいが、それが著者の小説を思わせてファンには堪らない。あと著者の生涯の一部分、少年時代なら『パンの大神』倫敦時代なら『夢の丘』等の下敷きになっているのがわかるのも嬉しいところ。著者の作品、再読したくなりました。

  • gibbelin

    ロンドンで極貧生活を送りながら、文学と故郷ウェールズに思いを寄せる文章がハッとするほど良かった。ついでに、緑茶とパンは合うのかなあ、と思ったり。きらめきと滋味のある随筆といおうか。 なお「あの給仕は〜楽な死に方はしなかっただろうと思う」の一節、この程度の皮肉めいた文章、昔はよく読んだ気がするし、今も週刊誌で見ることはできるだろうが、SNSだと炎上するんだろうなあと余計なことを思ってしまった自分がイヤだ。。。

  • のうみそしる

    英国特有のユーモアが散りばめられすぎ。よくわからんジョーク多数。固有名詞とそれの訳注が多すぎて把握に苦労する。それでも寒村の暮らしやロンドンの往時の輝きがマッケンを通して匂い立ってくる。苦労人だったんだね。なぜ書くか。人間は現実の生に耐えられないからである。「光の中で知ったことを闇の中で否定するのはやめよう。」

  • takao

    ふむ

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