ギデオンのトランペット

アンソニー・ルイス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784877987428
ISBN 10 : 4877987428
フォーマット
出版社
発行年月
2020年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
400p;19

内容詳細

クラレンス・アール・ギデオン(Clarence Earl Gideon)は、パナマシティのビリヤード場(兼賭博場)に侵入し窃盗を行った罪で訴追され、弁護人の選任を申し出たにもかかわらず裁判所に拒否され、有罪となっていた。州の刑事事件においては、1942年の連邦最高裁によるベッツ対ブレイディー判決により、貧しい重罪事件被告人は、死刑その他特別の事情がある場合以外には、裁判所により弁護人の選任を受ける権利が認められていなかった。ギデオンは、弁護人の援助を受ける権利の侵害を理由として、連邦最高裁に有罪判決の破棄を求めた。ギデオンが有罪となった州裁判所での事実審理の模様、弁護人がどのように訴訟に備え、全米各州の司法長官や著名な研究者などがどのような役割を果たしたのか、そして連邦最高裁での弁論と結論、それに基づくギデオンに対する新たな事実審理の様子などを、訴訟記録をはじめとする膨大な資料に基づいていきいきと描き出す。

目次 : 事件番号「雑八九〇」/ ギデオン対コクラン/ 連邦最高裁の重い扉/ 弁護人/ 孤独な闘い/ 連邦主義という壁/ 面会室にて/ 弁護を受ける権利/ エイブ・フォータス/ 援軍/ 決戦/ 第一の勝利/ 燎原/ 「連邦最高裁」考

【著者紹介】
アンソニー・ルイス : 元ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト。同紙ロンドン支局長を務める以前は、タイムズ紙ワシントン支局でアメリカ連邦最高裁及び司法省を担当。1927年、ニューヨーク市生まれ。1948年にハーヴァード大学を卒業後、ニューヨーク・タイムズ紙の日曜版部門で四年間勤務、その後ワシントン・デイリー・ニューズの遊軍記者となる。その間、連邦の忠誠審査に関する一連の記事で1955年にピューリッツァー賞の国内報道部門およびヘイウッド・ブルーン賞を受賞。1956−57年ハーヴァード大学ニーマン・フェロー。1963年、連邦最高裁に関する報道で二度目のピューリッツァー賞受賞。2013年3月、ギデオン対ウェインライト判決からちょうど50年後、ケンブリッジの自宅で死去

田鎖麻衣子 : 弁護士(第二東京弁護士会)。東京大学法学部卒。一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了(博士(法学))。特定非営利活動法人CrimeInfo代表、一橋大学法学研究科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ねお さん

    ギデオンがフロリダ州立刑務所から人身保護令状の申立書を手書きで書いたところからギデオン対ウェインライト判決に至るまでの事実経過を、実資料と当事者の回想踏まえながら描く。アメリカの連邦最高裁判所の判例法の発展を制度的・歴史的に考察した書でもあり、連邦主義、先例拘束性の原則、適正手続条項の発展の歴史、アミカス書面、連邦最高裁判所・裁判官の機能や司法と民主主義の関係まで学ぶことができる。しかも、個々の裁判官の考え方の分析や当事者の準備・戦略にフォーカスしており、ドキュメンタリー映像さながらのテンポである。

  • figaro さん

    ウォーレン・コートの伝説的な最高裁の判事らによる画期的な判決が出されるまでの経緯を、ニューヨーク・タイムズの記者が丹念にフォローしてノンフィクションに仕立てたもの。原著は、1964年に出版され、名著として知られているが、今は亡き著名な憲法学者イリィが、まだロー・スクールの学生だった頃、ブリーフの作成に決定的な貢献をしているのですね。口頭弁論の場面が特に良かったと思います。

  • 梅田 さん

    今から60年近く前、ある刑事事件で有罪判決を受けた男が「弁護士による弁護を受ける権利」を求めて連邦最高裁に裁量上訴の申立を行った実際の事件のルポルタージュ。連邦制における州と連邦裁判所との緊張関係、ビル・オブ・ライツと修正第14条の関係、連邦最高裁という存在の意義とそこで行われる法的営みの詳細が、生き生きとした文章で描き出される。法律の専門書ではないため敷居はそこまで高くはなく、また弁護士による精緻な翻訳にも信頼が置ける。アメリカ法への理解を深めるにはもってこい。米国がきな臭い今、意義深い一冊。

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アンソニー・ルイス

精神科医として豊富な臨床経験を持ち、タロットをはじめとするさまざまな占術の研究に40年以上にわたり取り組んでいる。占星術や占術の講義を国内外で行い、『American Astrology』『The Mountain Astrologer』『The Horary Practitioner』などの雑誌に

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