アルフレート・クビーン

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裏面 ある幻想的な物語 白水uブックス

アルフレート・クビーン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784560071984
ISBN 10 : 4560071985
フォーマット
出版社
発行年月
2015年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
381p;18

内容詳細

巨万の富を持つ謎の人物パテラが中央アジア辺境に建設した“夢の国”に招かれた画家は、ヨーロッパ中から集められた古い建物から成る奇妙な都に住む奇妙な人々と出会う。画家はこの街の住民となり、数々の奇怪な体験をするが、やがてパテラの支配に挑戦するアメリカ人の登場と時を同じくして、恐るべき災厄と混乱が都市を覆い始める。幻想絵画の巨匠クビーンが描くグロテスクな終末の地獄図。作者自筆の挿絵を収録。

【著者紹介】
アルフレート・クビーン : 1877‐1959。ボヘミア(現チェコ)のライトメリッツで生まれる。ミュンヘン美術学校で学び、1902年、ベルリンで初の個展を開催、ブリューゲル、ゴヤ、ムンクらの系譜を継ぐグロテスクな怪奇幻想の画家として注目される。1906年、オーストリアの小村ツヴィックレットに移住。同地を拠点にミュンヘンの“青騎士”にも参加、カンディンスキー、クレーらと交わった。1909年、唯一の長篇小説『裏面』を自作の挿絵を付して発表。その悪夢的な幻想と不条理に満ちた世界は、カフカを先取りするものと評されている

吉村博次 : 1919年山梨県生まれ。東京帝国大学文学部卒業。同志社大学名誉教授。ドイツ文学者。1999年没

土肥美夫 : 1924年京都府生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。京都大学名誉教授。美術史学者。1989年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • HANA さん

    「パノラマ島奇譚」に代表される様に地上に理想郷を作る話は数多い。本書もそのうちの一冊に数えられるのだろうが、数多の作品と本作が一線を画すのはその内容。この国で語られるのは薄明の中を影が彷徨っているようなぼんやりとした悪夢。理不尽な官僚機構や神経症的な幻想、そして尽きる事の無い閉塞感が主人公を常に苛む。そして夢は必ず覚めるもの、後半の地獄の様相、畳み掛ける悪夢は、黙示録を思わせる気高ささえ感じさせられた。そして最後の部分の幻視に至るまで、まさに巻を措く能わず。徹頭徹尾、悪夢を彷徨うような読書体験であった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    『さかしま』、『パノラマ島奇譚』を連想させるような優美だが歪なものが崩壊するさまをグロテスクに描いた物語。一人の男が生み出した閉鎖空間でありながらこの世の全てが内包された夢幻都市ペルレ。しかし、静かな狂気による秩序や構成によって保たれていた夢の国は一人のアメリカ人の登場で崩壊していく。その先にあったのは狂乱と屍の山と永遠の命という神聖を失ってしまった創造主。偽物も本物も語り/騙り次第であっという間に引っ繰り返り、永遠は一瞬にしか宿らない。アメリカ人は現実でありながら幻を打ち砕くものの象徴なのかもしれない。

  • KI さん

    僕が作った箱庭には、僕は住めない。

  • りんたろう さん

    ★★★★

  • rinakko さん

    逃げ場のない悪夢に捕らわれたまま、蒼白い夢の都の崩壊までを見届ける。という暗澹たる話だが、すこぶる引き込まれた。夢の国の君主パテラから移住の招待を受けた主人公は、誘いの声に抗うことなく妻を伴う。太陽の光なく常に叢雲垂れこめた町で見るのは、密かな信仰のきずなを伺わせる不可解な人々の姿だった…。不安と閉塞感の漂う陰鬱な光景に倦むどころか、何故かその異様な眺めに魅入られたまま先へ先へと頁を繰った。まさに悪夢の中の悪夢…主人公自身の見た不気味極まりない夢が中盤に差し挟まれ、そこからの展開はもはや転げ落ちるようだ。

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アルフレート・クビーン

1877‐1959。ボヘミア(現チェコ)のライトメリッツで生まれる。ミュンヘン美術学校で学び、1902年、ベルリンで初の個展を開催、ブリューゲル、ゴヤ、ムンクらの系譜を継ぐグロテスクな怪奇幻想の画家として注目される。1906年、オーストリアの小村ツヴィックレットに移住。同地を拠点にミュンヘンの“青騎

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