アブドゥルラザク・グルナ

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楽園 グルナ・コレクション

アブドゥルラザク・グルナ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560094624
ISBN 10 : 4560094624
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

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  • buchipanda3

    ザンジバル出身の作家による物語。あるスワヒリの少年の波乱含みな成長譚が描かれるが、著者の神話的な悠然とした語り口は心を落ち着かせるものがあり、その不思議な魅力に惹きつけられながら読んだ。舞台は大戦前、欧州の影が広まりつつ、未開と開明が混在する東アフリカ。まだ何者でもないユスフは商人の従者となり内陸の赤裸々な姿を体感する。その精力的な様は混沌だが自由。それは自分たちの世界。隷属的な身は本来何者で自分が描くべき楽園はどんなものか。彼はその解を得たのだと思う。しかし時代の影が。彼は自らの夢の先を掴めただろうか。

  • 遥かなる想い

    現在のタンザニアを舞台に 少年ユスフの 成長を通して 東アフリカでの光と影を描く。 ヨーロッパ列強の支配下で、故郷から 遠く離れたユスフたちは 何を思い、生きたのか…社会の混乱が続く中、故郷を離れた者の痛みが垣間見られる…そんな印象の作品だった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    最初は矛盾した記述(ユセフは常に飢えているのにアズィズおじさんが来た時だけ、御馳走が振舞わまれる)というのに引っ掛かりながらも読むと事実が浮かび上がってくる。アズィズおじさんは実の叔父ではなく、ユセフは父親の借金の方として売られたのだと。ドイツ領のザンジバルでは奴隷の売買が認められていたという。まだ、「隷属」の意味を実感していないが悪夢に怯えるユセフにとって楽園とは、庭の形をしていたのだろう。だが庭は「自由」を吹き込まれ、その意味を理解しようとしていた彼に牙を剥く。庭師、ハムダニとの会話は折り合い方だろう

  • たま

    20世紀前半のタンザニア、少年ユスフは親の借金のかたに裕福な商人アズィズに引き取られる。無知で無垢のユスフの成長と共に彼を取り巻く社会−アラブ人、スワヒリ人、インド人らが混住し、帝国主義ドイツが進出する社会と時代が見えてくる重厚な小説。アフリカ系作家の小説は幾つか読んだが、こんな作品は初めて※。奥地への過酷な隊商の旅を経験し成長したユスフはアズィズの妻に言い寄られる。人々の物の見方は魔術的だが、小説はマジックの方に傾かないリアリズム。ユスフも旧約のヨセフのごとく生き延びて道を切り開けるだろうか。

  • ヘラジカ

    分かり易い筋書きや決して仰々しくない筆致によって、自由と隷属が絡み合い形作られる楽園を描いた美しい作品。所謂ビルドゥングスロマンや冒険小説のような面白さを持っており、あまり難しく考えずとも少年の成長譚を楽しむことが出来る。しかし、旧世界の家父長制、帝国主義や近代化との衝突など、各所で当然のように素通り出来ない要素に出会うことがあり、今になって「発掘」されノーベル賞を授与された理由を頭に置かず読むのは難しいだろう。これから何冊も邦訳を予定されているとのことで他作品も楽しみである。

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