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実在とは何か 量子力学に残された究極の問い

アダム・ベッカー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480860927
ISBN 10 : 4480860924
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

20世紀初頭に発見された量子力学は、世界の見方を根幹から変えた。ではそれはどんな世界なのか?その意味をめぐる議論は、「コペンハーゲン解釈」をもって正統とされる。しかしその解釈にはいくつもの問題がある。最大の謎は、世界を構成する基本物質、原子も電子も素粒子も「実在しない」という主張だ。アインシュタインはこれに猛然と異を唱え、ボーアと激しい論争を繰り広げた。曖昧な決着のまま、長らくこの問題は問うことすらタブーとされてきた。しかしいま、実在をめぐる論争は、物理学のみならず、哲学者、数学者、天文学者など各界の名だたる頭脳を巻き込んで、熱く燃えている。大いなる問い「実在とは何か」をめぐる熱い論争の100年をたどる知的エンターテインメント。

目次 : プロローグ 成し遂げられた不可能なこと/ 第1部 心を鎮めてくれる哲学(万物の尺度/ どこか腐敗していたデンマークの固有状態/ 街なかの乱闘 ほか)/ 第2部 量子の反乱分子(流浪する物理学/ 別世界からやって来た!/ 科学の最も深遠な発見 ほか)/ 第3部 大いなる企て(表面下の実在/ 量子の春/ コペンハーゲンVS.宇宙 ほか)

【著者紹介】
アダム・ベッカー : サイエンスライター。1984年生まれ。コーネル大学で哲学と物理学を学び、ミシガン大学で宇宙物理学のPh.D.を取得。BBCやNew Scientistほか多くのメディアに寄稿。『実在とは何か―量子力学に残された究極の問い』が初の著書

吉田三知世 : 京都大学理学部物理系卒業。英日・日英の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • にしがき

    👍👍👍👍👍 量子力学の発展の歴史を丹念に追いかけ、「コペンハーゲン解釈」を徹底的に批判している。量子力学について詳しく知ることができたし(数学的にではなく、概念のレベルだけど)、科学と言えども学者の思想や社会的情勢、業界(?)内の立ち位置が学説の発展に強く影響を与えていることを知れたのも収穫。著者の思いと科学に対する姿勢に共感。訳者が最後にボーアを少し擁護しているが、その説明も納得できるもの。脳みそが喜ぶ読書だった。/著名な物理学者が登場するのだか、その性格やエピソードも語られのも良い。

  • KAN

    主流的なコペンハーゲン解釈から始まり、この100年ほどの間の量子力学発展に従って新しい理論が生まれている。究極の実在への問いは、その真偽を明らかにすることで他の理論が否定されるのではなく、人間の多様性、好み、世界観、思想によって表現される時代に突入しているのではないか、と本書を読んで感じる。客観的に存在する者を記述する科学的方法は、この100年で新しい次元に進みだしているのではないかという感じがした。それにしても量子力学の世界とか、統一理論という科学が目指す世界には「夢」がある。

  • 人生ゴルディアス

    最高だった。量子力学は確率的で、微視的物質は二重スリット実験などから波として振る舞う一方、観測した時にだけ決定論的な粒子として振る舞う。しかもその物質は観測していない間、どこかに存在しているのではなくて、「本当にわからない」のだとした。アインシュタインはそれについて、神はサイコロを振らないと言ったのだが……。コペンハーゲン解釈を巡る長い旅路。あるいはそれに関わった物理学コミュニティの社会学。個人的にはベルの不等式について非常にわかりやすく解説してくれたのがよかった。皆大好きポバーに冷たいのが意外だったな。

  • mft

    量子力学の歴史。主流派のいわゆるコペンハーゲン解釈に納得しなかった人たちの系譜をたどる。類書はいくつもあるように思うが、哲学との関連にも言及しているのは少し珍しいか。個人的には、科学的実在論を今まで当然のことを主張しているように感じていたが、それ以前の実証主義との対比として聞いたら新鮮だったのが、印象的だった。

  • harhy

    量子力学が、こんな激論、偏見、修正…を経て、今につながり、なお手探り状態のところがあるとは。勉強になるし、確かに哲学的分野含め、実在とはについて考えさせられる。

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