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クリストフ さんのレビュー一覧 

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     2015/12/24

    フィールドのピアノ協奏曲に興味を持って現在入手可能なCDを幾つも聴いてみました。その中で、一番気に入った演奏がこのオコナー、マッケラス、スコットランド室内管弦楽団によるものです。2番も3番も共に素晴らしい演奏ですが、中でもスコットランド舞曲風の2番の3楽章、ポロネーズ風の3番の3楽章は繰り返し聴きたくなります。2番のロンドにはバグパイプのドローン・バスを想起させるパッセージが出て来ます。オコナーはアイルランド人だけあって、このケルト的な雰囲気を巧に捕らえています。フィールドのピアノ協奏曲といえば、レスター二による全集が最も入手しやすいようですし、私もそれから入門しましたが、レスター二ではこのケルトの雰囲気が全く表現できていません。1番の3楽章もドローン・バス風のパッセージで始まりますが、レスター二で聴いたときはこのことに全く気がつきませんでした。そんなこともあり、レスター二版で聴くのは止めてしまいました。今は、オコナーによる全集が入手できないかと思っています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/12/14

    ベートーヴェンの同時代人としてはフンメルのピアノ協奏曲を好んで聴きますが、フィールドもフンメル同様に、ベートーヴェンを通らずに古典派からロマン派に至る道(特にショパン)があったことを発見させてくれる作曲家です。ベートーヴェンよりフンメルに似ていますが、フンメルほどモーツァルトの影響を受けている様子もなく、フィールド独自の世界があります。アイルランド出身でロシアで活躍したということで、ウィーン楽派の影響から比較的自由に自分の音楽を追求できたためかもしれません。ベートーヴェンよりも一時代前の音楽と評している方もいますが、古典後期の様々な作曲家を聴くと決してそうではないことがわかります。同時代であるにも関わらず、ベートーヴェンよりもさらに一歩ショパンやリストなどロマン派に近づいてる、そういう意味ではベートーヴェンに一歩先んじているさえと感じます。
     フィールドの音楽はベートーヴェンのような思い重厚な音楽ではありませんし、フンメルのようにピアにスティックな技巧を駆使して情熱的に躍動する音楽でもありません。軽妙かつ優美。聴いていて、一緒に口ずさみたくなるメロディーに溢れています。ベートーヴェンの陰にいつまでも葬っておくのはもったいない作曲家です。
     演奏に関しては、もう1つ物足りないものがあります。もっと別な演奏を聞き比べてみたいと思います。とはいえ、まだまだ音源の少ないフィールドの音楽への入門としては手頃なのではないでしょうか。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/11/19

     このCDを聞いてフンメルに開眼しました。素晴らしい作品で、何度聴いても飽きません。このような素晴らしい曲とそれを書いた作曲家が、何故、ほぼ完全に音楽史から消えてしまったのか不思議でなりません。音楽史上の大きなミステリーであり、既成の歴史観が必ずしも信頼できるものではないことを痛烈に教えられました。
     あちこちに散らばった様々なコメントを読むと、フンメルをモーツァルトやベートーヴェンやショパンなど他の作曲家との比較で語っているものがほとんどですが、フンメルはあくまでフンメルです。忘れられた作曲家なので、最初はいわゆる「大作曲家」と比較したくなりますが、フンメルには同時代の他の作曲家にはない彼独自の魅力と個性があると思います。このCDでフンメルを知った後、他の作品もいろいろ聴き、そのことを確信するようになりました。
     このCDを聴く度に、フンメルに対して最初に感じた新鮮な感動が蘇ります。お勧めのCDです。フンメルを蘇らせてくれたハフの名演に感謝です。

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