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Review List of 青のサボイア 

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     2021/07/09

    アトランティック時代のアウトテイク、オルタネイトテイクをまとめたオムニバスアルバムシリーズで、他に同様な作品が二作ある。これまで多くのアウトテイクがあるというのは、いかにオーネットが作曲能力に秀でていたが伺える。聞くところによるとオーネットはわずかな時間で膨大な数の曲を作ることができたらしい。さすが「鼻歌をジャズにした男」だ。本作にはどうやら日本企画らしく他のアウトテイク集に比べると知名度は低いように感じる。エド・ブラックウェル参加曲が多いので、彼の演奏が好きな人は聴く価値があると思う。

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     2021/07/09

    アトランティック時代のアウトテイク、オルタネイトテイクをまとめたオムニバスアルバムシリーズで、他に同様な作品が二作ある。これまで多くのアウトテイクがあるというのは、いかにオーネットが作曲能力に秀でていたが伺える。聞くところによるとオーネットはわずかな時間で膨大な数の曲を作ることができたらしい。さすが「鼻歌をジャズにした男」だ。本作には「フリージャズ」のファーストテイクが収録されているが、これは現在のアルバムCD「フリージャズ」に収録されている場合があるので現在ではあまり珍しいものではない。ドラムスに注目するとビリー・ビギンズとエド・ブラックウェルの参加した曲が二曲づつ収録されているので、聴き比べてみるのも楽しいかもしれない。

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     2021/07/09

    アトランティック時代のアウトテイク、オルタネイトテイクをまとめたオムニバスアルバムシリーズで、他に同様な作品が二作ある。これまで多くのアウトテイクがあるというのは、いかにオーネットが作曲能力に秀でていたが伺える。聞くところによるとオーネットはわずかな時間で膨大な数の曲を作ることができたらしい。さすが「鼻歌をジャズにした男」だ。本作には稀代の天才、スコット・ラファロ参加曲が収録されているのが嬉しい。

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     2021/07/09

    「ジャズ来るべきもの」で旋風を巻き起こしたオーネットバンドであったが、ドラムスがビリー・ビギンズであったときよりも本作のエド・ブラックウェルに交代してからの諸作に軍配を上げたい。特に本作でのチャーリー・ヘイデンのベースプレイはジャケットの睨み付ける表情よろしく、鬼気迫るものがあり、オーネットと組んだ諸作においての彼のベストプレイとして紹介したい。あまりにも「ジャズ来るべきもの」に注目が集中しがちだが、ブラックウェルのいる諸作にも注目したい。

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     2021/07/09

    本作はオーネットの一つの金字塔である。ロンドン交響楽団との共演というかオーネットが残した唯一の交響曲作品である点でも興味深い。評判が良くなかったのかオーネットの気が向かなかったのかお金がなかったのか、その後このようなアプローチは行っていない。しかしその後「アメリカの空」再演ツアーを(不完全な形で)行っていることから、オーネット自身は気に入っていたか熱狂的な支持者がいたのかも知れない。かく言う私もオーネットが生きていて同ツアーを行うならぜひ観覧したい。とはいえ、ベートーベンなどの交響曲を期待したら肩透かしだろう。あくまでも「フリー」である。このあたりからハーモロディク理論を唱えだしたことも注目したい。

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     2021/07/09

    本作もフリージャズ好きの中では人気の高い一枚だ。その理由は冒頭25分を超える室内楽的な演奏にあるのではないだろうか。このような演奏は後年「アメリカの空」でオーケストラと共演はあるもののこれがオーネットとしては唯一の記録だということ、そしてその演奏内容の素晴らしさにあるのではないだろうか。このような演奏形態となったのは当時、録音場所なイギリスでの音楽興行の制限があったと聴く(普通のジャズではツアーが出来なかった)。そういうわけでオーネットとしては不服の産物かもしれないが、それが功を奏してこのような名演が残されることになるとは嬉しい皮肉である。またこのアプローチが後年の「アメリカの空」に結実したことを推察させる。

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     2021/07/09

    多くのジャズリスナーが口を揃えて言うことだが、本作をフリースタイルの金字塔と唄われることが多く当時としては画期的であったとの証言にも関わらず、いまの耳で聴けば普通のジャズに聞こえるだろう。これはその後フリースタイルが混沌としたメチャクチャに進化したことと引き合いにだすとそう聞こえるだろうし、本作の音楽的スタイルが世の中の音楽に浸透し特段珍しいものではなくなったとも考えられるのではないだろうか。一曲紹介するとキラーチューンで多くの人に愛されている「ロンリー・ウーマン」であるが、かつてジャズピアニストの小曽根真氏がこのように解説していた。曰わく、「普通の曲は終わりに向かって展開されていくのだがこの曲(もしくはオーネットの曲)は始まりと終わりがなくいつまでも続いていく感じがする」。この解説には私もハタと膝を打った。マイルスは終始オーネットを認めていなかったようであるが後年の「ネフェルティティ」などでは同じ様なアプローチをしているのではないかと感じる。ご興味のある方は是非とも聴き比べしてみて欲しい。

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     2021/07/09

    まず、紛れもなくオーネット作品の中において屈指の名盤である。それだけでなくジャズ史を俯瞰してみてもマスターピースの一つだ。ただし「ジャズ」というある程度固定された概念のうちの中においてではある。オーネットはその後ハーモロディク理論に基づいた集団即興演奏を志向する中で数々の名盤を作り上げるが、それらは「ジャズ」として見たとき一部のジャズファンにとっては「ジャズ」を逸脱したところがあり、評価が別れるだろう。それに対して本作は「ジャズ」の範疇においてケミストリーとしか言いようのない三者三様のトリオの絡み合いの妙が活きている。ワンホーンということもありオーネットのプレイもタップリ堪能できる。他の二人も前時代的なモダンジャズとは異なる新しいアプローチが聴いていて楽しい。恐らくクラシック音楽に親しみのあるプレイヤーであったのではないだろうか。今聴いても新しい息吹を感じさせる。

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     2021/07/09

    パーソネルはオーネット・コールマン、デューイ・レッドマン、チャーリー・ヘイデン、エド・ブラックウェル。見ての通りいずれも過去にオーネットと共演したオーネット門下。彼らはその後もリユニオンという形で集結してライブツアーを行っている。その様子は多分正規ではないが探せばいくつか聴くことができる。探さなくても正規で聴ける本作は嬉しい。デューイ・レッドマンがソロを取る間、オーネットはバイオリンやらなにやらで嬉々としてバッキングに徹している。オーネットのバイオリンはあまり好きではないが、バッキングとしてなら気持ち良く聴ける。

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     2021/07/09

    兎にも角にも楽しい一枚。タイトル通り聴いているとし頭がゆらゆらしてしまうような作品。ハーモロディク理論と言われる作品にはもうメチャクチャというものもある中、この作品はシンプルなモチーフが繰り返し出てくるので割と聴きやすいしモチーフが出てくるとなんだか嬉しい気持ちになります。オーネットのプレイはというと、いつものオーネットで美しいアルトの音色と歌うような惚れ惚れするメロディーで楽しませてくれます。フリーは苦手だけどノリノリな音楽は好きという人は意外にハマるかも?

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     2021/07/09

    本アルバムは所謂プライムタイムバンドの形を取ったパフォーマンスの記録である。プライムタイム名義のアルバムはいくつもあるが、正式なライブアルバムは少ない。しかもCDでリリースされていないものもある。というわけで、プライムタイムのライブ録音は貴重であり、とりわけ日本での録音というのは嬉しいではないか。内容はというともうメチャクチャ笑。所謂ハーモロディクスを体現しているというか個々の演奏者が好き勝手にソロをとっていて、やもすると雑音に聞こえてしまうかもしれない。私はそういった「他では聴けない」オーネットミュージックが好きなので大変楽しめたが、アルバム通してずっとそんな調子なので聴き疲れしてしまった。兎にも角にも貴重な記録であることに間違いはない。

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     2021/07/08

    本作は名盤「即興演奏家のためのシンフォニー」でファラオ・サンダースと組んでいた頃の録音である。先のアルバムが割と大きな編成であったのに対してこちらは割と少ない編成で、サンダースのプレイがかなりフィーチャーされている。サンダースは自身のアルバムではかなり宗教的なコンセプトで作品を作るが、ここでの演奏はコルトレーンクインテットを彷彿とさせるような「プレイヤー」サンダースが聴ける。サンダース好きの人には割と盲点のアルバムではないだろうか。

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     2021/07/08

    ホーンとドラムスのデュオ作品というのは珍しい。他に思い当たるのはコルトレーンとラシッド・アリによる「インターステラ・スペース」ぐらいだ。そちらも秀でた名盤であるがこちらも負けず劣らずの名演である。チェリーの軽やかにしてユーモラスなホーンと多彩なドラミングを聴かせるエド・ブラックウェルの相性は抜群だ。こちらの作品はパートUもあるので、是非とも合わせて聴きたい。

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     2021/07/08

    まず、このアルバムはチェリー本人によるヴォーカルアルバムだ。決して上手いというわけではないが、ほのぼのとした歌心溢れる歌唱を聴かせてくれる。また電子音が多分に使われており、時代を考えるとマイルス・デイヴィスの復帰とポピュラー・ミュージックへの接近に影響を受けたように推察してしまう。もしかしたらマイルス側がこのアルバムを意識していた可能性もあるのではないか?チェリーの評伝が是非ともあれば読んでみたい。

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     2021/07/08

    ドン・チェリーの作品に手を出すときは注意が必要である。大まかには時代によって作風がかなり異なる。初期はオーネット圏内のシンプルなフリージャズ、その後は集団即興演奏、そして所謂「オーガニック・ミュージック」といえるワールドミュージック傾向、その後、フリーへの回帰があると思えばヴォーカルアルバムやオーソドックスなジャズスタイルのアルバムもある。その中において本作は完全なるオーガニック・ミュージックスタイルの作品である。内ジャケットには仏教のマントラを思わせるイラストが描かれているほどだ。名盤「オーガニック・ミュージック・ソサエティ」が気に入った人は手にとってみても楽しめる一枚だと思う。

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