【中古:盤質A】 交響曲第3番『田園交響曲』、第4番 アンドルー・マンゼ&ロイヤル・リヴァプール・フィル
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2017年05月16日
儚く消えていく命を見守る魂は閑まりゆく 交響楽性を排したマンゼの譜読みを支持する 師ラヴェルが嘆いたように二つの世界大戦がRVWの音楽を変えた 田園交響曲から第6交響曲まではRVWの戦争交響曲だが作曲当時理解されなかった 戦闘シーンや恐怖心に直截連想が結びつく音楽が鳴らないから多くの人が聞き逃して的外れな幻想に逃げ込んでしまう 田園牧歌的ソノリティに誤魔化されてしまう RVWには隠喩も隠蔽もないのだが 彼の語法を読み解くことができない人があまりに多いことも事実だ 個性は時に疎通の弊害を生む しかし一度RVWの物言いを解するようになれば RVWがどれほど無力に打ち震える恐怖の闇に陥入っていたか実感できる 見える者聞こえる者には無限地獄だ 第3番は戦場経験 第4番は戦後不安と予兆 20世紀は無残な殺し合いの時代だった 芸術は目を瞑れない耳を塞げない 私たちも逃げられない 虚心坦懐耳傾けたいものだ ご一聴を2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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