火へんに華  |  千葉  |  不明  |  2006年10月30日

ヴォルフによって、ドイツリートは終焉を迎えたと言われている。ヘンツェは、歌曲分野において、ヴォルフ以来の高い成果をあげたと言えるだろう。現時点での、ボストリッジのベスト録音は間違いなくこのディスクである。まず、伴奏のドレイクが凄まじい。音離れの良さ、細やかなペダリングによって生まれる残響のニュアンスは、独唱者に大きな閃きを与えている様に思う。ボストリッジも曲を隅々まで把握しており、普段の彼に不足しがちなエグさすら感じさせる。先頃、発売されたヴォルフでもこの様な表現が出来ればよかったのに。

 

ひのき饅頭  |  愛媛県  |  不明  |  2005年06月19日

この録音は最高ですね。素晴らしい仕事です。このボストリッジ・ドレイクのヘンツェと、ディースカウ・ライマンのアイスラー（８５７３８９０８６２）のような芸術の良心を体現する企画をもっと希望します。それにしても一流の音楽家が本気になった録音は案外少ないものですが、本気になった録音は凄いですね。わずかな音の揺れから静かな気迫がビシビシ伝わってきます。ボストリッジはドレイクと組んだときがやはり最上の結果を生むようですね。