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ドホナーニ、エルンスト・フォン(1877-1960)

CD 童謡の主題による変奏曲、交響的小品、組曲 ネボルシン、ファレッタ&バッファロー・フィル

童謡の主題による変奏曲、交響的小品、組曲 ネボルシン、ファレッタ&バッファロー・フィル

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    ココパナ  |  北海道  |  不明  |  2021年07月06日

    ハンガリーの作曲家、エルンスト・フォン・ドホナーニによる、ロマン派のウィットに富んだ作品たちを楽しめるアルバム。収録曲中「童謡の主題による変奏曲」の「童謡」とは、日本では「きらきら星」の名で知られるもので、原曲は18世紀フランスのシャンソン。モーツァルトが同じ旋律に基づいて独奏ピアノのための変奏曲を書いている。ドホナーニの作風は、ロマン派ならではの情緒に満ちたもので、旋律的にも保守的。しかし、そこに一流の着こなしというか、ユーモアの介在があってとても楽しめるもの。音響的にはブラームスやR.シュトラウスへの親近性が高い。「童謡の主題による変奏曲」は、ドホナーニのユーモア精神が如何なく発揮された名品で、この簡素でかわいらしい主題と、壮大でシンフォニックなオーケストラの響きを、気の効いた節回しで繋いで見事な逸品に仕立てたもの。大家が本気の遊び心で書いた作品だろう。冒頭に収録されている「交響的小品」は、彼の代表作の一つと言って良く、5つの性格的な楽章がおりなす色彩感が魅力だ。とくに偶数楽章の郷愁的な雰囲気は、多くの聴き手の心に響くものに違いない。末尾の「組曲 嬰ヘ短調」は、こまかく10のパーツに分かれるが、前半は変奏曲のような構造をもっている。その結果、当番に収録された3曲すべてに、「変奏曲」的要素があることになる。ファレッタは、これらの楽曲を、単に愉悦に満ちた演奏を心掛けるだけでなく、全体的な重厚さを十分踏まえながら、一つ一つ丁寧にアプローチしており、結果として、ドホナーニの作品の魅力がとてもよく引き出されている。オーケストラの反応も手堅く、立派なもの。また「童謡の主題による変奏曲」におけるネボルシンのピアノの美しさと細やかさも圧巻と言って良く、全3曲とも、同曲を代表する録音と言って差し支えない。とにかく親しみやすい1枚で、ドホナーニというあまり知られない作曲家の魅力を、良く伝える内容。

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