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ストラヴィンスキー(1882-1971)

CD 『春の祭典』『火の鳥』 クラウス・マケラ&パリ管弦楽団

『春の祭典』『火の鳥』 クラウス・マケラ&パリ管弦楽団

商品ユーザレビュー

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    林檎太郎  |  長野県  |  不明  |  2023年07月30日

    まず、録音がすばらしい。特に木管はリアルに捉えられており、マイクのクオリティーもここまで来たかと驚嘆させられる。その結果、大変カラフルな華やかな音色で音楽が進行し、指揮者が北欧出身とか、もう、そういう聴き方はナンセンスだなと思い知らされる。クリアな録音に後押しされ、スコアの隅々まで手に取るように聞こえる。切れの良い、前のめりなリズムで晋かと思うと、ぐっとテンポを落とし、品良く上品な響きを聞かせる部分もあり、この指揮者の引き出しの多さに、キャリアがまだ長くないことを考えると、その才能には唸らされる。さすが、メジャーオケからのオファーが絶えないだけのことはある。この曲には、名盤も多く、それらと比較して、抜きんでているとまでは、言えないけれど、というか、そういう聴き方ももう意味がないと思わせてくれる、フレッシュで、見事な演奏。一家に1枚、常備して損は無い。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★☆ 

    シャルヴェンカ  |  千葉県  |  不明  |  2023年06月06日

    天才指揮者という触れ込みに冷やかし半分で聴いてみた。春の祭典冒頭、悩ましげなファゴットがたっぷりと歌われていて、これは本物かと思いきや、激しい弦の返しのリズムで始まる乙女たちの踊りでテンポが上がり、ホルンの不協和音もありきたり。確かにスコアをほぼ完璧に再現してはいるが、やや前のめりなリズム、指揮者の位置で聴いているような奥行き広がりのない音質など特別な演奏とは感じない。正確だが味のない演奏か。試しに私のベストであるコリン・デイヴィスとコンセルトヘボウ管の76年の録音を聴くと、半世紀前のこちらの方が音の広がり、ヌケ、そして圧倒的なパーカッションのダイナミックと優っている。他にシベリウスくらいしか世に出ていない段階で天才呼ばわりは時期尚早ではないか。むしろ音楽家に軽々しく天才というワードを使うべきではない。音楽家は成長していく過程が素晴らしいのであって、若いうちに天才扱いされると往々にして竜頭蛇尾。大成しないというイメージが強い。そもそも過去に天才指揮者っていたっけ? どうもビジネス何とかという臭いがして仕方ない。往年の名指揮者たちに乾杯!!

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  • ★★★★☆ 

    Q  |  埼玉県  |  不明  |  2023年04月25日

    2022年クラウス・マケラは2回来日した。6.7月の東京都交響楽団と10月のパリ菅。わたしは都響の2回を聴いたがその時はプログラムが不思議だった。「これはどう考えても都響が本命だろう」と思った。今になって、特にこのCDを聴いて思った。「あ、こういうことね」と。これは各オーケストラの個性、特質を考えたプログラミングだったと。都響は名だたるマーラーオーケストラでありオーケストラの性能は非常に高いし、パリ菅は「火の鳥」「春の祭典」の初演オーケストラであり、パリはディアギレフの公演が開催された場所である。正直この2曲に関してはわたしはブーレーズのコロンビア録音が忘れられない。あれは本当に凄い録音だった。だがマケラもよくやったと思う。やはりマケラは理知的な指揮者だ。彼は決して意識を手放さない。そして「音を出すのをためらわない」。やはりこの若者は注目すべき指揮者である。

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  • ★★★★☆ 

    てつ  |  東京都  |  不明  |  2023年03月28日

    マケラとパリ管弦楽団のデヴューアルバムは、あの音響の良い、フィラルモニ・ド・パリでのセッション録音。そういえば、オスロフィルとのシベリウスもセッション録音だった。最近はライブ一発取りが主流なのに、デッカがいかにマケラを大事にしているか窺い知れよう。昨年の来日直前の録音であり、当然来日公演の印象と重なる。春の祭典は一言で言うと「安全運転」である。ペトレンコがベルリンフィルと最初に出した「悲槍」と同じ印象。このコンビの実演も聞いたが、もちろん水準以上の演奏ではあるものの、コチラの期待値が高いせいもあり、数多ある先人の素晴らしい演奏に伍する、またはそれ以上かと言われると、そこまでではない。でも、ちょっと待てよ。 うちの会社にペトレンコくんとマケラくんが入社した。どうも二人とも相当優秀らしい。現に、早々その優秀さを発揮して、ペトレンコくんはベルリン営業部へ、マケラくんはパリ営業部から求められて配属になった。二人とも上々の滑り出しだったが・・ところが二人とも優秀は優秀だが、良い評判を背景に組織を牛耳ろうとし始めた・・となると古参の営業部員は黙っていない。そりゃそうだ。ベルリンもパリも歴史と伝統と、そしてメンバーには矜持がある。さあこの後、二人とも「どうする」ってところだろう。 話を戻すが、来日時もそうだったが、概ね春の祭典より火の鳥の方が評価が高く、このディスクも当然そうである。火の鳥の方が良い。何が良いかと言うと、マケラらしいというか、鳴らし方がとても上手いから。この曲の他のディスクは意外とここまで鳴らしていないと思う。それでもちょうど50年前に小澤征爾が同じパリ管を振ったこの曲のディスクのように「ほとばしる才気」みたいなものがない。マケラは今回もっとやりたいことがあったのかも知れないが、いきなりそれを強いて、組織との関係を悪くしては元も子もない。ディスクとして世に問うた以上、現時点では、両手を上げる訳にはいかないが、事情は理解してあげないと。そういうディスクである。 私はシベリウスの全集と2022年都響とのレニングラードを聞いたが故に、ファンクラブの会長を自称するほど、マケラに対する期待値が高いが、このディスクはマケラから「応援は嬉しいけど、もう少し冷静になってください」と言われたような気がした。

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