基本情報
内容詳細
与えられた空間における、あらゆる2点間の距離の量の包括的な表現が「距離分布」である。著者が都市解析の研究を約50年続けてきて、この距離分布が都市や地域等の空間を把握するうえで、極めて重要な基礎的概念であると考えるようになった。そこで本書では、距離分布の概念とその算出における数学的理論について、初学者にも理解できるように工夫して解説した。まず距離分布を1次元の線分から説明し、典型的ネットワーク、現実の道路網、大規模な建築物、そして平面へと数理的に厳密に議論していく。特に理論的に重要なのは1次元の結果から基本公式を用いて2次元の平面に拡張できることであり、この理論とその展開について後半で詳しく解説している。これにより現実の行政界のような不定形についても距離分布が数値的に厳密に求められることが明らかとなり、現実の分析等がより的確になることが期待される。
目次 : 第1章 序論:歩行者流動分析/ 第2章 1次元上の距離分布、通過量分布/ 第3章 ネットワーク上の距離分布と通過量分布/ 第4章 道路網上の距離分布と通過量分布/ 第5章 平面の距離分布:直交距離の場合/ 第6章 平面の距離分布:直線距離の場合/ 第7章 円内の様々な距離分布
【著者紹介】
腰塚武志 : 1944年埼玉県熊谷市生まれ。2015年南山大学退職。業績、2001年7月形の科学会功労賞受賞。2003年3月日本OR学会業績賞受賞。2009年5月日本都市計画学会石川賞受賞。専門分野、都市工学、都市解析、都市のOR(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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