ミュライユ、トリスタン(1947-)

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CD

『ウィンター・フラグメンツ』 ガランテ&アージェント室内アンサンブル、レッセール(日本語解説付)

ミュライユ、トリスタン(1947-)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
MAECD0746
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

『ウィンター・フラグメンツ』/ミュライユ:器楽・室内楽作品集
日本語解説書付き

冬から、春へ。つめたい世界を静かに揺らす生命の鼓動、そして温もりある季節へ...。
「音楽」は振動と周波数からできている、そんなスペクトル楽派の作曲語法を誰よりも詩情ゆたかに使いこなした音響詩人、ミュライユの描くサウンドスケープの美しさ。

私たち日本人は、虫の鳴き声に秋や夏を感じたり、ししおどし(日本庭園にある、水の流れのからくりで竹が石をカコーンと打つ、あれです)の音にしみじみ感じ入ったり、そういうことが生活のなかに組み込まれています。だとすれば、現代フランスを代表する作曲家のひとり、トリスタン・ミュライユの自然観も、すんなり受け入れられやすいのだと思います。「音楽」として律動を愉しむというより、音の響きの美しさを愛でながら、そこに表現されている風景に思いを馳せ、そこに息づく詩情に癒され、あるいは想像力を快く刺激される・・・そんな体験が、このアルバムには詰まっているのです。作曲年代を問わず、耳を傾けるに値する「よい響き」に敏感なフランスのaeonレーベルが解き明かす、きわめて耳に心地良く、かつわかりやすい「いまの音楽」入門!
 「セリー理論」「偶然性」「ミニマリズム」などと並んで重要な最先端音楽のキイワード「スペクトル楽派」。フランスで1970年代末期から起こったこの流派は、音符を使うのではなく「音の波形(スペクトル)」を解析しながら、美しさや自己表現につながる響きを組み立ててゆく作曲法で、ユニークな「美しい音響」を提案しつづけてきました(20世紀パリに生まれた新芸術名所、ポンピドゥー・センターに本拠を置く音響音楽研究所Ircam(イルカム)は、スペクトル楽派の重要な拠点でもあります)。ジェラール・グリゼーやミカエル・レヴィナスらとともに、その旗手的存在として活躍してきたトリスタン・ミュライユは、スペクトル的なアプローチを通じて「大自然の美」へ目を向けてきた人。ジャケットに掲げられた美しい写真をイメージさせる音が、さまざまなオーケストラ楽器で奏でられる「みずうみ」(湖のまわりに静かに響く、鳥の声、水音、玄妙な和音...)から、たった1本のフルートが奏でうる美しい響きの可能性を、メロディアスに、あるいはダイナミックに、あざやかに引き出してゆく無伴奏作品まで(気持ちいいヴィブラート音も、ノンヴィブラートのしなやかさも、なんてオーガニック)、アメリカ東海岸のアンサンブル・モデルンかイクトゥスか? といった超実力派集団、アージェント室内アンサンブルの精鋭たちが、ひたすら美しく、詩情ゆたかに音を紡いでゆくのです!
 解説充実、その伝えたいところを判りやすく解き明かす日本語訳つき。現代音楽なるものに「うっすら」程度の興味をなんとなく持ち続けている方々にも、圧倒的ともいえる音の快さと自然描写的な安らぎ感があるあたり、安心して手を伸ばせる、ちょうどよい導入になるのでは。春を待つ季節の静けさのなか、静かに流して愉しみたい音が、ここにあります。(マーキュリー)

【収録情報】
ミュライユ:
・ウィンター・フラグメンツ〜器楽合奏、シンセサイザーおよび電子楽器のための
・答えられていない問いの数々〜無伴奏フルートのための
・エーテル〜フルートと器楽合奏のための
・鐘の音をわたる葉ずえ〜フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのための
・みずうみ〜器楽合奏のための
 エリン・レッセール(フルート)
 アージェント室内アンサンブル
 ミシェル・ガランテ(指揮)

 録音時期:2003年、2004年
 録音方式:デジタル

内容詳細

湖面を叩く雨の音や雷の音、あるいは情に働く楽器の音色。耳がそば立つ響きの素材を物理的波形で組成解析し、合奏や電子音でシミュレートして変化増殖させていく。手続きは微細にクールだが、耳の寄せ方、想いのムキはどこか“スピリチュアル”に懐かしい。(中)(CDジャーナル データベースより)

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 トリスタン・ミュライユという名前を時折...

投稿日:2010/11/15 (月)

 トリスタン・ミュライユという名前を時折耳にするので、何となく買ってみました。 フルートを中心とした室内楽が5曲収められていますが、同じようにフルートを中心とした室内楽を何曲か作っている、武満徹さんの音楽と感覚的にダブります。 武満さんをよりシンプルにした印象をミュライユに持ったのですが、結局はメロディーではなく、音の響きと構成で勝負している現代音楽です。いろいろな人に受け入れられる音楽でないでしょう。 ここに収められている曲に、CD解説者が言うところの『自然』を見出す事が出来るか、または単なる理解不能な曲と見るか、現代音楽の難しいところです。 ただ現代音楽とは言っても、聴きやすい音楽のグループに入ると思います。 特に最初の「冬のかけら」は雰囲気があります。

Mr. じじー さん | 愛知県 | 不明

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