哲学者の密室 ダッソー家殺人事件 創元推理文庫

笠井潔

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488415044
ISBN 10 : 4488415040
フォーマット
出版社
発行年月
2002年04月
日本
追加情報
:
15cm,1182p

内容詳細

開口部を完璧に閉ざされたダッソー家で、厳重に施錠され、監視下にあった部屋で滞在客の死体が発見される。現場に遺されていたナチス親衛隊の短剣と死体の謎を追ううちに三十年前の三重密室殺人事件が浮かび上がる。現象学的本質直感によって密室ばかりか、その背後の「死の哲学」の謎をも解き明かしていく矢吹駆。二十世紀最高のミステリ。

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読書メーターレビュー

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  • ALATA さん

    本棚本再読。孤高の探偵、カケルとワトスン役のナディア・モガールがハイデガーの哲学思想に絡めて謎解きへ奔走する。1974年、パリで起きたダッソー家事件と1945年、ナチス収容所で起きた殺人事件。「How done it?」の極致といえる二件の密室殺人が三重構造になっていて脳が揺さぶられる。長くて読みにくいが30年の時を超え物理的手法によって謎が解き明かされる様はカタルシスを感じた★5※分厚い作品で、難しい哲学論争はあまり頭に入らず、でも読みたい…この感覚は京極堂シリーズに通ずるものがある(>_<)

  • 勇波 さん

    圧倒的な読後感を残してやっと読了。難解な哲学部分は意外にも興味を持って理解できたような(?)気がします。(←自画自賛)う〜む、憎っくきハルバッハ(←この程度…。。)しかし単なる密室を「特権的な死の夢想の封じ込め」にまでに昇華させる哲学理論には圧倒されます。あと矢吹駆とカドナス教授の探偵論は非常に興味深い。哲学部分も調子よく読むことが出来たのに、苦痛を感じさせるのがご存知ナディア嬢。なかでも犯人を思いっきり間違えた上「とんでもない疑いをかけたりして、ほんとうに申し訳ありませんでした」にはさすがのあたくしも呆

  • 本木英朗 さん

    【矢吹駆シリーズ】第4作である。俺は今まで光文社ノベルスで大学時代に2回、社会人時代に1回読んでいた。今回は東京創元社版で改めて4回目を読み終えたばかりだ。やはり超いいよねえ、うん。さすが笠井潔である。特に二つの三重密室それぞれの解決とかが、凄くよかったよ、うん。まあ、とりあえず矢吹シリーズはこれで終わりかなあ。5作目や6作目はちょっといいかなあ、と思っている。というわけで次は『天啓の器』かなあ。

  • yucchi さん

    やっと終わった...(*´﹃`*) 中盤辺りまでなかなか波に乗れず大変だった。哲学部分は相変わらず読んでは(ノД`)~゜。ネムー読んでは(ノД`)~゜。ネムーを繰り返したのでぼんやりとしかわからず。コフカ収容所での出来事にメンタルをやられつつ、ラスト100ページはあっという間。死とは何か?私が今よりもさらに死を意識した時に読んだら、また感じ方が変わってくるのかなぁ。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    「鉄鼠の檻」の如きページ数と戦争責任の意味、存在や死、「生きながらにして死ぬ」、「死んでいるのに生きている」ということへの哲学論争、内容は三重密室という探偵小説上への定義と皆川博子さんのナチスドイツ作品を思い出させる戦争での大量死とそれに関わった人々の思惑などの描写が盛り込まれた大作。気高い山に一歩ずつ踏みしめていくように読み続けると全てが繋がった時の気持ちはまさに圧巻としか言えません。ハルバッハがハイデガーに思えてならなかったのですが解説を読んで更に吃驚しました。

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人物・団体紹介

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笠井潔

1948年東京生まれ。79年『バイバイ、エンジェル』でデビュー。98年編著『本格ミステリの現在』(国書刊行会)で第51回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。2003年『オイディプス症候群』(光文社)と『探偵小説論序説』(光文社)で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を受賞(本データは

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