梅雨物語

貴志祐介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041125083
ISBN 10 : 4041125081
フォーマット
出版社
発行年月
2023年07月
日本
追加情報
:
328p;20

内容詳細

・命を絶った青年が残したという一冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は教え子の依頼で一つ一つの句を解釈していくのだが、やがて、そこに隠された恐るべき秘密が浮かび上がっていく。(「皐月闇」)
・巨大な遊廓で、奇妙な花魁たちと遊ぶ夢を見る男、木下美武。高名な修験者によれば、その夢に隠された謎を解かなければ命が危ないという。そして、夢の中の遊廓の様子もだんだんとおどろおどろしくなっていき……。(「ぼくとう奇譚」)
・朝、起床した杉平進也が目にしたのは、広い庭を埋め尽くす色とりどりの見知らぬキノコだった。輪を描き群生するキノコは、刈り取っても次の日には再生し、杉平家を埋め尽くしていく。キノコの生え方にある規則性を見いだした杉平は、この事態に何者かの意図を感じ取るのだが……。(「くさびら」)

想像を絶する恐怖と緻密な謎解きが読者を圧倒する三編を収録した、貴志祐介真骨頂の連作集。
目次

「皐月闇」
「ぼくとう奇譚」
「くさびら」

【著者紹介】
貴志祐介 : 1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。生命保険会社に勤務後、作家に。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格ISOLA』と改題して角川ホラー文庫より刊行される。翌年、『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞を受賞、同書は130万部を超えるベストセラーとなる。2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    貴志 祐介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。半年前に読んだ『秋雨物語』に続く第二弾は、ホラー&ミステリ中編集でした。オススメは「皐月闇」です。 https://www.kadokawa.co.jp/topics/10134/

  • yukaring さん

    妖しい世界観に恍惚とするホラーミステリ3編。帯にも書かれているように、真相はうっすら予測がつく→なのにその真相に向かってほしくない→だけど本当にそこに向かうのかを知りたい、という怖いもの見たさから読む手が止まらない1冊。一番面白かったのは『皐月闇』命を絶った青年が残した俳句の句集。そこに記された13句を解釈していくとおぼろ気に見えてくる隠された秘密。俳句の裏の意味を読み解く過程がとても興味深い。キノコが突然家を埋め尽くす怪異『くさびら』などどれもねっとりとした闇にからめ捕られるようなそんな読後感だった。

  • yasunon さん

    抜粋:P.143 ただ、深い悲しみと底しれぬ喪失感のような感情だけが、残像のように漂っている。 所感:3つの短編集。前作同様、瞬間的な恐怖ではなく、真相に迫るにつれて、じわりじわりと息苦しくなってくる。読後感もモヤッとしている。「皐月闇」と「ぼくとう奇譚」では記憶の曖昧さ、夢なのか現実なのかに恐怖を覚えた。「くさびら」ではストーリーの面白さはさることながら、著者のキノコへのマニアックな蘊蓄に驚く。キノコとか虫とか好きだよね。あれ?このキャラなんか知ってる!となる、貴志先生作品のファンサービス?が嬉しい。

  • itica さん

    何かは分からないが、この後、得体の知れないものが待ち受けているようで落ち着かず、かと言って知りたい欲望は高まる一方。そんな心境になる3編。エアコンの効いた室内にもかかわらず、じっとりと貼り付くような気配が息苦しかった。「皐月闇」は俳句の真相におののき、「ぼくとう奇譚」の悪夢に冷や汗を流し、「くさびら」のきのこ群に眩暈がしそうだった。でも満足だ。

  • シャコタンブルー さん

    3話の中編集だが「皐月闇」が圧倒的に面白かった。亡き兄が残した一冊の句集。その妹がそれぞれの俳句に秘められた謎を解くために恩師を訪ねる。二人で句集が示す情景やその時の行動を解き明かしながら次第に危険な領域に入っていく。恩師はやがて真実に近づくにつれ得体の知れない恐怖に怯えていく。対照的に素直だった妹の口調や態度が徐々に豹変していく様子は不気味でもあった。二人の過去に何があったのだろう。何処までが真実でどれが嘘だろう。二転三転しながら闇に隠れた真実が炙り出される展開は鮮やかだった。

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人物・団体紹介

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貴志祐介

1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格ISOLA』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』

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