キリンジ！Kirinji！

Friday, November 4th 2005

今年2005年に、レコード会社を移籍したキリンジ。

その前にリリースした前作『For Beautiful Human Life』が素晴らしい内容だっただけに「気分一新、早速アルバム作ってちょうだい！」的期待をしたリスナーも多かったはずですが、突然の「兄弟別行動」宣言。

とはいえ、別に兄弟の確執があったはずもなく、元々数年前からそういった構想はあったようで、レコード会社移籍のタイミングでそれが実現したということ。

先に弟・泰行によるソロユニット馬の骨のアルバム『馬の骨』が9月21日にリリース。キリンジとは一線を画した内容ではありましたが、泰行の魅力であるその「声」と「ギター」の要素がさらにつっこんだ世界観を提示。

アメリカンポップスへの憧憬と、ソウルミュージックへの興味が織り成すグッドメロディー。「スローライフは墓場までとっておけ！」等々、ついつい耳を持っていかれる歌詞世界。

兄・高樹、プロデューサー・冨田恵一という盟友をあえて遠ざけ、正真正銘のソロアルバムを作り上げたことで、キリンジとしての活動に何らかの形で影響することは必至。

そして兄・高樹のソロアルバム

弟・泰行のソロプロジェクトのリリースがアルバム『馬の骨』で一段落ついたと思っていたら、今度はさらに兄・高樹のアルバムリリースが！

兄・高樹の方は「堀込高樹」というフツーの名前でのリリースとなり（タカキ・ザ・ジャイアントという案もあった！？）、タイトルは『Home Ground』とこちらも意外とストレート。

が、しかし！やはり一筋縄ではいかないようです。各曲のタイトルがイカしてます。高樹節炸裂。

堀込高樹/Home Ground
2005.11.27発売

【曲目】
1 絶交/ 2 冬来たりなば/ 3 ｸﾚｿﾞｰﾙの魔法/ 4 ﾊﾟﾚｰﾄﾞはなぜ急ぐ/ 5 Soft Focus/ 6 涙のﾏﾈｰﾛﾝﾀﾞﾘﾝｸﾞ/ 7 Air Guitar/ 8 雪んこ/ 9 一度きりの上映/ 10 街から街へ

高樹が歌い、さらにゲストも

今作『Home Ground』では、普段キリンジであまりボーカルを取らない兄・高樹が歌っている点にも注目。例えば『For Beautiful Human Life』収録の「ハピネス」で聴ける、ちょっとねちっこくてスケベそうでクセがある、そのアダルトな感じが良い味出してます。

そして、さらにゲストとして青山陽一/原田郁子（クラムボン）/真城めぐみ（ヒックスヴィル）の参加もあり！ということで、そのあたりも楽しみなところです。

キリンジ大忙し。

堀込高樹のアルバムのリリース後は、またキリンジとしての活動に収束していくと思われる二人。それを裏付けるように年末の年越しイベント「Count Down Japan 05/06]へキリンジとして出演することが確定しています。

さらにキリンジの音楽通ぶりを裏付けるコンピレーションCDの発売も決定！『Nagara Music〜Winter〜』というタイトルで12月7日発売予定のこの作品は、堀込高樹選曲によるジャズを中心としたコンピレーション。

「みかんを食べながら」「散歩をしながら」etc...今後シリーズ化される予定のこのコンピレーション第1弾は、そんな「ながら生活」へのBGMに。というコンセプトに基づいた選曲だということです。

さらにさらに！そのコンピレーションと同日、キリンジが約4年半続けている"TV Bros."誌での名物連載「あの世で罰を受けるほど」から編集した初の単行本『あの世で罰を受けるほど』も発売決定！

日常の微妙な出来事をユルユルの絵と共に綴ったコラムは、まさにキリンジ印。単行本化に際して、ロングインタビューやおすすめCD紹介なども追加される予定となっています。

キリンジ　バイオグラフィ

1996年10月、実兄弟である堀込泰行（VOCAL/GUITAR)、堀込高樹(GUITAR, VOCAL)によって結成されたキリンジ。
「ミュージシャンズミュージシャン」タイプのアーティストとして、同業者から音楽業界関係者、そしてもちろん一般のリスナーからも幅広い支持を集める。

表現と方法論のバランスが非常に絶妙な彼等の楽曲。ただマニアックなだけの音作りでもなく、かといって平凡なポップミュージックでもない「キリンジ印」は、1度ハマると癖になってしまう中毒性が高い。

97年にリリースされたインディーデビュー盤『キリンジ』は瞬く間に一躍脚光を浴びた。
翌98年各社レコードメーカー争奪戦の末、ワーナーミュージック・ジャパンよりメジャーデビュー。
2000年には代表曲「エイリアンズ」を含む、3rdアルバム『3』がスマッシュ・ヒット。また、2003年にはレコード会社を東芝EMIに移籍、同年１１月には全国７大都市ホールツアーを敢行し初の日本武道館公演の成功もおさめている。
現在までオリジナルアルバム５枚、シングル 13枚をリリース。

そして、2005年、レコード会社をコロムビアミュージックエンタテイメントに移籍。
キリンジ史上初となるソロ活動を行う。

先に弟・泰行によるソロユニット「馬の骨」関連作品。
その後兄・高樹による「堀込高樹」関連作品がリリースされる。

2005年末からは、またキリンジとしての活動を再開予定。

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