伝説のDJ John Peel逝去

Wednesday, October 27th 2004

英国国営放送BBCラジオ「John Peel Sessions」の名DJとして知られるJohn Peelが、休暇先のペルーで現地日時25日の晩、亡くなった。死因は心臓発作。享年65歳だった。

John Peelは1960年代から活躍したベテランDJだが、彼の名を大きく名物DJの地位にまで引き上げた一番の業績といえば、70年代後半パンク以降の無名のニューウェイヴ、インディバンド勢の音楽を、いち早く広く世に知らしめたことになるだろう。

例えば、70年代末、当時全く無名の北アイルランド出身のバンド Stiff Little Fingersの自主制作シングルを、いたく気に入ったJohn Peelは、その楽曲をヘヴィローテーションでかけた。それが結果的に大反響を呼び、バンドはインディ・レーベルのラフ・トレードと契約し人気バンドとなっていった、というようなエピソードは有名だが、彼にまつわるこの種の話は80年代以降もそれこそ数え切れないほどある。逆に言うと、どんなに売れている楽曲でも彼が気に入らないと絶対にオンエアしないという頑固一徹なポリシーの持ち主だったのだが、その辺りがインディ的なバンドやそのファンから絶対的な信頼を得ている理由のひとつだった。

英国ロックをはじめ音楽業界に多大な影響を与えたJohn Peel。その偉大なる功績に敬意を表しつつ、ご冥福をお祈りいたします。