HMVインタビュー: RAM RIDER
Tuesday, March 27th 2007
⇒前のページに戻る○今回のアルバムに限らずどの楽曲もクラブミュージックのポテンシャルを保ちつつ、しっかりポップミュージックとして成立していると思うのですが、 例えば曲作りする際に最も時間をかけていたり、デリケートに作業をしている部分などはありますか?
R: 音作りですかねぇ。どこに時間をかけるというよりは、むしろ最近一番考えているのが時間をかけすぎちゃいけない部分というのがあって、例えばちょっとしたベースとかシンセとかループするリフって時間かけると絶対良くなくなるんですよね。ちょっとしたいい加減さとかリラックスして作っている感じとかを残さないとつまらないものになってしまうなというのは最近すごく感じています。
歌詞はすごい考えるようになりましたけど、楽曲作りの面ではあまり極端にここに時間をかけるっていうのをなくそうと思って。手を抜くわけではなくて、作品のクオリティを上げるためにどんどん作る時間を短かくしようという努力を今はしています。それこそ1日で遊んでいるうちに曲できちゃったぐらいの方が、時代の流れ的にも勢いのあるものだったりいいものができるんじゃないかなと。
○VJによる映像と音をリンクさせるところは逆に作り込んでいる感じなのでしょうか?
R: そこは基本的にライヴに向けてというところがあるので、VJのメンバーと相談しながらやっているんですけど、正直最近ちょっと追いついてないところがあって、ワンマンに向けて立て直そうかなという感じです。元々時間がある頃に作っていた1stアルバムのライヴの映像とかっていうのはかなり演出も含めて出来上がっているので、新曲についてはこれからどんどん(VJと)相談しながらやっていこうかなと思っています。
○そういった音と映像をリンクさせるスタイルになったきっかけというのは?
R: 一番最初に僕が98年ぐらいにライヴをやるようになって、その頃は所謂その当時のテクノっぽい感じでツマミをずっといじって、なんか自分の曲の発表会みたいな(笑)ことをライヴハウスでやっていて、その時から実はVJはいたんですよ。その時は僕はまだ歌っていなくて、インストのトラックものとか自分が作ったリミックスをかけてて、そこにVJがいてと。だから最初は僕とVJの2人だったんですよ。そこにギターとかベースとか、時に生ドラムとかが入ったりという過程の中で僕も自分で歌うようになったんで。映像と音というのは、歌よりもポップスよりもRhythm ZoneやAvexよりも先にそれがあってやってたんで、最初にやりたかったことがそれだったという感じですね。
RAM RIDER 作品 左から 1. 『旅へ出よう / Any Colors』(2006年) / 2. 『PORTABLE DISCO 8bit Edition』(2006年) / 3. 『PORTABLE DISCO』(2005年)/ 4. 『Hello』(2005年) / 5. 『ベッドルームディスコ』(2005年)/ 6. 『ユメデアエルヨ』(2005年)
○歌いたい衝動が出てきたきっかけは何だったのでしょうか?
R: それまでに浜崎あゆみさんとかのリミックスをずっとやらせて頂いたんですよ。その中でどれだけ一生懸命作ってもやっぱり他人の曲であって、どこまで行っても自分の作品には成り得ないっていうところで、だったらトラックができあがったものに自分で鼻歌でも何でも歌えばそれはその時点でもう僕のオリジナルになるんじゃないかと思って、そこでリミックスと全く同じ作り方で歌を入れ始めたんです。仮歌程度で。一言をループさせてもそれはもう自分の曲じゃないですか。そういう流れでオリジナルの曲を作るようになり、平行してライブも色々な形でやっていたので、じゃあマイク持ってそれをやればいいじゃないか、というところから歌い始めました。楽器の1つみたいな感じでした。
○そういったサウンドメイキングにしても歌詞にしても電気グルーヴやTM Networkなどの影響は大きかったのでしょうか?
R: そうですね。大きいと思います。勿論他にも色々なものは聴いているんですけど、分かり易いところでいえばその系譜に当たるのではないかと思います。基本的に僕の父がY.M.O.とかEarth Wind & Fireとかを家でかけていて、それを知らず知らずに聴いてたんですね。人が温かみを感じるサウンドって、アコースティックギターだったりピアノだったりと人それぞれだと思うんですが、僕の場合そこが電子音とかシンセサイザーの音とかにすごく自分の中でノスタルジックなものとかちょっと安心できる優しいものっていうのを感じる環境で育ったので、自然とデジタルな方から音楽へ入っていったという感じですね。
○小西康陽さんが手掛けた「卒業」のJackson5はピタリとハマっていると思うのですが、モータウンサウンドなどから影響されることもあるのでしょうか?
R: 大好きですね。あの曲もラフで仕上げた時点で、これは小西さんにお願いしたいな、と。無理だったら、小西さんを自分の中で徹底的にシュミレーションしてやってやろうぐらいのつもりでいたんですけど。小西さんが快く引き受けて下さったので、ちょっと90年代的で極端にやりすぎぐらいの感じで、引用というテーマぐらいのところまでやれたら面白いなと思ってやりました。
○今回、私共のHMV Digitalで『きみがすき+REMIX TUNE』を配信させて頂くわけなのですが、RAM RIDERさんご自身、音源の様々なフォーマット(アナログ、CD、音源ファイル等)を含めデジタル配信についてどのようにお感じになっていますか?
R: 便利だとは思いますね。特に最近では環境に優しいと思うようになってきましたね。以前は肯定的な意味でも否定的な意味でも感想を持っていたんですが。CDだと特殊ジャケとか特殊ケースとか物としての価値があるとずっと思っていたんですが、最近は(音楽として)同じことができたらできるだけ物ができない方がいいなと思うようになってますね。
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○Capsuleの中田さんやi-depの中村さんとはイベントなども含めてよく一緒にお仕事をされるかと思いますが、お2人から最も刺激を受けるところは?
R: 全ての面においてですかねぇ。特に、上の世代が築いたシーンというものをどうにも突破できないジレンマもありつつ、尊敬する部分もありつつ、自分達の自信もありつつ、というところが3人とも似ていて、年齢も近いので凄く刺激は受けますね。あと単純に曲作りの環境が皆一緒なので、使っているソフトも一緒なんですけど。特に中田くんとは、彼のスタジオへ行って遊んだりとか、機材の情報のやりとりなんかもしますし。横のつながりという点で一番最初に浮かぶ2人ですね。
○最近のお気に入りの「ポータブル・ディスコ」を挙げていただけますか?
R: 今、"ドリームガールズ"のサントラをすごい聴いているんですよ。「ポータブル・ディスコ」ではなくあれはもう王道のディスコなんですけど(笑)。サントラばっかりだなぁ。あと"マリーアントワネット"のサントラもすごい良かったですね。
○サントラは結構買われるんですか?
R: いや、最近ですね。やっぱり映画監督の世代が僕らに近い若い人たちが出てきて、バロック調の音楽だけじゃなくなってきたりするじゃないですか。Squarepusherが映画の音楽をやるとか昔だったら考えられなかったのに。それが普通に行われているという意味で最近は聴けるサントラが増えたなぁと思って。そこまで映画音楽に興味はなかった、というか今でもハリウッド映画のサントラみたいのは全然聴かないので。最近のそういった面白い映画のサントラは聴くようになりましたね。先駆けは"パルプフィクション"ぐらいになるんですかね。
○では音楽人生で最も影響を受けたアルバムを教えて下さい。
R: TM Networkの『Dress』っていうリミックスアルバムがあるんですけど、それが多分最初に影響を受けた1枚だと思います。それは、小室さんがご自身のプロデュースで、ロンドンやPWLのアーティストとかに自分の曲をリミックスしてもらってベスト盤的にリリースしたものなんですが。「Get Wild’89」が入っていて、ヴォイスサンプル的にキーボードで声を連打したりとかっていうのを初めて聴いたCDですね。
○当時ショルダーキーボード(ショルキー)にショックを受けたというお話を聞いたことがあるのですが
R: そうですそうです。小学校2、3年の頃なんですが、音楽もそうなんですけれど、TM Networkのステージ上にコンピュータがあるというビジュアルとショルダーキーボードというところにすごくヤラレて、そこからテクノロジーと音楽が結びつくところに多分魅力を感じていたんだと思います。
○今後の活動予定を教えて下さい。
R: 6月13日にフルアルバム『PORTABLE DISCO 2』をリリースするのでその制作に入っているのと、同じ日にLIQUID ROOMでリリースパーティをやろうと思っているので、今はその2つに向けて集中して頑張っています。
○では最後にファンの方々へメッセージをお願いします。
R: 今回のリミックスアルバムでも新曲を2曲しかお届けできずにお待たせしていますけど、6月には1年半ぶりのフルアルバムも前回よりも必ず曲を増やしてリリースしますので、それまではこの『きみがすき+REMIX TUNES』を聴いて待ってて下さい。
○ありがとうございました!
協力: Rhythm Zone
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RAM RIDER今後のスケジュール
■ライブ出演
CLUB MONSTER 01
日時 : 4月11日(水) OPEN 18:00/START 19:00
チケット : 前売 3,000円税込)/当日 3,300円(税込)
会場 : 代官山UNIT
お問い合わせ CREATIVEMAN PRODUCTIONS
TEL:03-3462-6969
■DJ出演
LONDON CALLING
日時 : 4月14日(土) START 23:00〜ALL NIGHT
チケット : 当日 2,500円(1D)
出演 : RAM RIDER/新井 仁(NORTHERN BRIGHT/RON RON CLOU)/他
会場 : 京都 CLUB METRO
More Info. RAM RIDER Official Web Site
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