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はじめてのクラシック〜オーボエの名曲5選

2018年1月5日 (金)

今回ご紹介するのはオーボエの名曲。クラシックの花形楽器オーボエの魅力を存分に味わって下さい。

1. モーツァルト / オーボエ協奏曲

モーツァルト作曲の協奏曲。オーボエ奏者にとって最も大事なレパートリーで、オーケストラの入団試験では必ずと言って良いほど演奏される曲です。第1楽章、オーケストラの前奏が続いた後、トリルから音階を駆け上がりハイトーンを奏でるオーボエはまるで花開くような美しさです。全楽章の終わりにカデンツァがあり、オーボエ奏者はそこでも個性を発揮します。全体を通して様々な技巧を要求される、難曲です。

2. リヒャルト・シュトラウス / オーボエ協奏曲

リヒャルト・シュトラウス作曲の協奏曲。晩年、シュトラウスを訪ねてきた若いアメリカ人のオーボエ奏者に影響され、作曲されました。曲の構成、オーケストラの編成など、モーツァルトの協奏曲に憧れを持って作曲されたことがよく分かります。聴き所はなんといっても冒頭。57小節にも及ぶ長いフレーズはオーボエの美しさを最大限に引き出しています。曲中に何回も登場する、コールアングレやクラリネットとの掛け合いは楽しむポイントのひとつです。

3. チャイコフスキー / 白鳥の湖

チャイコフスキー作曲のバレエ音楽。オーボエと言ったらこの旋律!と思う方は多いのではないでしょうか。ハープの伴奏に乗ったオーボエはなんとも悲しげで物語を引き立てます。このフレーズは第2幕の「月光に照る湖のほとり」の前奏曲『情景』の中に登場します。そして物語の冒頭、一番最初のメロディーもオーボエによって演奏されてます。他にも『4羽の白鳥の踊り』などオーボエが活躍する曲が盛り沢山です。

4. シューマン / 3つのロマンス

シューマン作曲のオーボエとピアノのための曲。シューマンが妻クララにクリスマスプレゼントとして贈った曲です。一見簡単そうな譜面づらですが、奏者の音色感、センスが全て出てしまうような曲です。リサイタルなどで演奏されるだけでなく、コンクールでも出題される曲で、オーボエ奏者にとっては重要なレパートリーのひとつです。まるで歌曲のような旋律の美しさで、クラリネットやヴァイオリンなど他の楽器でも編曲して演奏されています。

5. マルチェッロ / オーボエ協奏曲

マルチェッロ作曲の協奏曲。第2楽章はイタリア映画「ヴェニスの愛」でも使われました。この曲はニ短調ですが、バッハがハ短調にしてチェンバロ用に編曲しています。弦楽合奏とオーボエの駆け引きが面白い第1楽章、オーボエの哀愁漂う音色を活かした第2楽章、そしてオーボエの細かい動きから始まる技巧的な部分も楽しめる第3楽章とオーボエの魅力たっぷりの曲です。

 

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