無人島～俺の10枚～【なのるなもない・gO 編】

2013年12月3日 (火)

「夜見る夢よりもやばい冒険　まだわかり合えぬ誰かに届け」
降神（Temple ATS) のMC、なのるなもない、８年ぶりとなる待望のセカンド・ソロ・アルバム！ヒップホップの枠を軽々と超えた支持を得た前作『melhentrips』発表以降、数々のフェスへの出演や客演を経験し、自身の家族を持つなど、公私ともに充実した８年を経て、アーティストとしても一回り大きな成長を遂げ、満を持してリリースされるセカンドアルバム『アカシャの唇』。

『アカシャの唇』なのるなもない　[2013年12月04日発売]

【初回特典】　未発表曲入りCDR

※ 特典は無くなり次第終了となります。ご購入前に必ず商品ページにて特典の有無をご確認下さい。

全12 曲のうち半分にトラック提供し、実質上のエグゼクティヴ・プロデューサーを担っているのが、オーストラリアのクラブ、パーティシーンで10 代の頃から名を馳せたトラックメイカー/ ギタリストで、なのるなもないのライブ・サポートでも知られる gO（Kuwahara）。（うち2 曲はTemple ATS の盟友 yamaan とのユニット yamaneko 名義）エレクトロニカユニットTiltloose 主宰の Moss 、志人との共作「明晰夢～ Lucid Dream ～」でも知られる DJ DOLBEE 、なのるなもないの地元の旧友でもある shinobu misu 、新進気鋭トラックメイカー koducer らがトラック提供している。ゲストMC には前作に続いてクリアなボイスが魅力の盟友imaginion のMC　tao、ヒップホップバンドSUIKA からすべてを包み込むヒーリング・ボイスを持つ女性詩人toto に加え、ポエトリーとラップの狭間を行き交うMC　Sorarrino、女性シンガーのmaikowho? を迎え、もちろん降神の相方、志人も参加している。（志人、tao、toto との4MC で紡ぐTr.10「アイオライト」はライブでも評価が高く、ファンの間で音源が待ち望まれた名曲。）

『アカシャの唇』収録楽曲

01．めざめ　(track by yamaneko(go,yamaan))
02．ラッシュアワーに咲く花を見つけたけど　feat.maikowho? (track by yamaneko(go,yamaan))
03．波乗りのリーシュ (track by shinobu misu)
04．アルケミストの匙 (track by gO)
05． silent volcano (track by Moss)
06．冒険のススメ (track by gO)
07．宙の詩　(track by DJ DOLBEE)
08．赤い月の夜 (track by gO)
09． STYX　feat.tao,sorarino (track by gO)
10．アイオライト　feat.toto,tao, 志人 (track by Moss)
11．時計のない喫茶店 (track by koducer)
12．アカシャの唇 (track by koducer)

なのるなもないプロフィール

ラッパー、スポークンワーズアーティスト。その声は深く、いくつもの色を持つ。時に耳元で語りかけるように近く、どこかへ行ってしまいそうな程に遠い。誰もが感じていながらも言葉にできない....そんな思いを言語化した詩が、リズミカルにメロディアスに流れていく。それは意味となり、イメージとなり、音楽となり、垣根を超えてどこまでも飛んでいく。

2003年、志人とのユニット降神で同名のアルバム（PCD-23514）を発表、独自のリリック世界とフロウで唯一無二のスタイルを築きあげ、ヒップホップには収まらない幅広いファン層の支持を得る。セカンドアルバム『望～月を亡くした王様～』（TATS-2、2004年）を経て、2005年にソロ・アルバム『melhentrips』（PCD-26015）を発表、REMIX HIPHOPディスク賞受賞などの評価を得た。日常の中のやさしさや、若者の抱く閉塞感を叙情的な詩に描き、時に歌い上げ、時にポエトリー・リーディングにも聴こえる独特のフロウで紡ぐ。
フリースタイルや、ポエトリー・リーディングイベントにも積極的に参加、ジャンルをクロスオーバーしたライブ活動をし、山水人、otonotani、フジロックフェスティバル2008などの野外フェスにも精力的に参加しながら、他アーティストへの客演を多数発表している。

無人島～俺の10枚～【なのるなもない・gO 編】

音楽好きには、超定番の企画“無人島～俺の10枚～” ！！なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます！ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です！今回のお客様は、いよいよ８年ぶりの2ndアルバムをリリースするなのるなもないと、今作の実質上のエグゼクティヴ・プロデューサーgOが登場！ジャンルをクロスオーバーしたサウンドと活動を展開する二人が選ぶ10枚とは？

無人島～俺の10枚～過去のArchiveseはこちら！

Blackalicious 「Blazing arrow」

アルバム収録曲のChemical Calisthenicsは知らなければ是非聞いてみて！トラックとラップが完全に併走していくんだよ。これを実現させる凄まじいフィジカルとスキルには感服せざるを得ないし、この野蛮さと緻密さは無人島を生き抜いて行く上でも大切な事かも？音源と本人のギャップも魅力。アルバム全体の感触はCOLD CHILLIN勢のFUNNYさやTIGHTさを、都会的に仕上げたような感覚かな。巧く言えないけど、そんなものなら好きになるよね。

（なのるなもない）

Mice Parade 「Mokoondi」

onimasの家にTARZANがレコードを持ってきてはTempleATSのみんなで聞いてた。そんな日々も懐かしいね。それはさておき、Mice paradeをそんな風に知った後に出たアルバム。フロントガラスに打ち付ける雨をごっそりはねのけながらジャングルの中をドライブしていると、ふと晴れ渡る空に出会った。そんな景色が見えたよ。技巧派の乱打するドラムに馴染めずに、ブラックミュージックのドラム最高!と思っていた当時の自分に、自由で爽快な知恵熱をくれたアルバム。

（なのるなもない）

Outkast 「ATliens」

深夜の常磐道を走りながら良く聞いた。鬱蒼とした森をかき分けるようなフロウが癖になる。孤独感と息を潜めて獲物を狙う雰囲気は無人島に合うんじゃないかな。アルバム全体としてBPMを巧く使い分けながら、飽きさせずに聞かせてくれる。遅いのは耳元で囁かれているようだし、速いのはいつの間にか首振っちゃう。いつの間にかあなたもオーイエイヤーと言っているのでは？

（なのるなもない）

Portishead 「Dummy」

ここには美しい悲しみがあります。世界中に裏切られたような虚脱感に溢れたアルバム。でも海外では大ヒットしたと言うから不思議。印象としての陰を見せながらも、骨太なかっこよさを下地に持っているからかな。日本にもこんな奇跡が起きたら面白い。Antony & The Johnsons とか好きな人はどう思うんだろう。こちらは激しすぎてちょっと痛い？とにかく無人島ならさらに孤独感にひたれることでしょう。逆にハイになったりするかな。

（なのるなもない）

DJ KRUSH 「MiLight~未来」

学生の時に出会い、聞き込んだメモリアルな一枚。曲間に客演陣のインタビューを挟みながら進んでいくという試みも面白い。でも何よりこの宇宙感と心地よい硬さが癖になる。やけに短い曲をリピートさせて、リリックを描いたり、ラップしてみたりももちろんしたね。他の作品も素晴らしいけど、このアルバムが一番思い出深く、始めた頃の気持ちになれそうだから持って行きたい。無人島でもやっぱり夜に聞きたくなるだろうな。

（なのるなもない）

Mice parade 「Bem Vinda Vontade」

ポストロックにはまった時に耳にした一枚。風に吹かれるようなリズムに水のように流れるメロディーラインは毎回違う風景を見させてくれる。一曲はもちろん、ワンフレーズ毎に色々な要素が楽しめる不思議なアルバム。このアルバムは本当に孤独になった時に僕に笑顔をくれると思うし、今まで見えなかった物にも気づかせてくれそう。

（g O）

Bobby Mcferrin　「Beyond words」

初めて聞いた時は、圧倒されすぎて金縛りにあったように何も出来なくなってしまった。まさに声の魔術師。無人島に行っても音楽をやりたくなるかな。楽器は作るのに時間がかかるから、声で遊ぶ時の教則として使いたい一枚。無人島に行っても何かにチャレンジしていないと生活はつまらないものになりがちだと思うので、このアルバムは持っていきたい。こんな声が出せる日はくるのだろうか？

（g O）

Jeff Buckley 「Grace」

このアルバムは中学校から聞き込んでいるアルバムで、この作品無しには無人島生活は考えられない。１０代の時はエネルギーが放出しまくりで、体が自然に動く激しい音楽や、反逆しているリリックばかり聞いていた。そんなある時 Nirvana, Rage against the machineの爆音エンジニア“Andy Wallace” が唯一プロデュースしたと言う事で手にしたこの一枚は自分の音楽人生を大きく変えた一枚。天使みたいな優しさに底の見えない悲しさ、何度聞いてもあきない。本当に大好きな思い出が詰まった一枚。

（g O）

Mr Bungle 「Mr Bungle」

何故か小学校から聞いている Mike Patton ひきいるクレイジーバンド Mr Bungle はあらゆるジャンルをかき混ぜる変態な音楽。しかしメチャクチャには聞こえないし、むしろ美しい。大人になると沢山のルールや縛りが増えて、子供の頃みたいに自由になりたいと思いがちな自分。だけどルールなんて壊しても大丈夫なんだよな？そんな事を思いださせてくれるこの一枚、そもそも普通なんて事は無人島で考えたくないけどね。

（g O）

Bjork 「Vespertine」

エレクトロニカと生音が綺麗に調合されているこの一枚、ノイズをベースにしたビートの上にオーケストラが鳴り、美しいコーラス隊がBjorkの声を包み込む。このアルバムを聞くと、自分が壮大な映画の主人公になった気分。小さな宇宙船で一人旅をしている道中に何か壮大な物が産まれている様を見ている感じです。無人島では星空が綺麗なんだろうなぁ。

（g O）