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2010年12月22日 (水)

無人島

無人島 〜俺の10枚〜 【YAMAAN 編】

音楽好きには、超定番の企画“無人島 〜俺の10枚〜” !!なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます!ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です!今回のお客様はYAMAAN!

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YAMAAN

YAMAAN
YAMAAN はまるで大編成のバンドアンサンブルが演奏している様な楽曲から、ブレイクビーツ、テクノ、アンビエントまで、世界中の様々なジャンルを横断するような楽曲を一人で作り上げる鬼才。映像作品制作や写真撮影まで手がける彼の作品は、実に映像的かつメロディアスで、息をのむような色彩豊かな美しさに満ちている。これまでにトラックメイカーとしても、なのるなもないの「Shermanship」、CHIYORI「CALL ME」、JUSWANNA「旅は道連れ世は情け」、など数々のクラシックスを生み出してきた。また、RIOW ARAI、Jemapur、等国内の気鋭のビートメイカーが集結したVA『Beat Architecture』(Easel) にも参加し、高く評価されてきた。

HMV ONLINEはYAMAANを大プッシュしています!

降神(志人・なのるなもない)、白石隆之より推薦コメント

良き人生を送るという事は、存分に四季を感じて生きる事だ
季節の移り変わりを目で、耳で、口で、心で感じる事が出来たならば
もう此れ以上に素晴らしい事は無い

春麗らかな風吹いて緑青々と萌ゆる節
夏は提灯ぶら下げて盆の音聞こゆる神社へ参り
秋の夜長に文読み耽るヨダカの星に見つめられ
冬は行火か湯湯婆で頭寒足熱勉に励む

四季折々の恵みを頂いて、耳にはいつもYAMAAN Music

志人

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YAMAANとの出会いは青山のclubだった。

皆が飲み浮かれる中に一人、
やせた体に鋭い目つき、
試合前のボクサーのような男が佇んでいた。

友人を介し知り合ったものの、
ろくに話もしないまま、
去り際に渡された1枚のCD。

私はそれ以来YAMAANのファンだ。

なのるなもない

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「映像的」と言われる音楽は、おしなべて絵葉書のように既に固定化された美しい風景のイメージをなぞるだけで、どうも僕の脳味噌の奥を一ミリも動かしてはくれない。それはようするに体験ではなく、確認でしかないからだ。

このYAMAANのアルバム『12 Seasonal Music』は確かに「映像的」ではあるのだけれど、その「映像的」という言葉からはどうにもこうにもハミ出して来てしまう「気配」のようなモノが、ディレイやリバーブの奥で静かに、そして狂おしく鳴り響いているのが視える。

既知と未知とが重なり合った光景、どこにもないもうひとつの場所。360°ぐるりと見渡せるような澄んだ音像の中、刻々と変化して行く様々な感情のグラデーションを描き出した12のトラック。

白石隆之

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12 Seasonal Music
『12 Seasonal Music』
1月6日発売


降神も所属するアーティスト集団、TempleATS から音楽家YAMAAN の1st アルバムが登場!日本の12ヶ月の季節の情景を12曲で表現した音楽絵巻!!ブレイクビーツ・アンビエント・ダブ・テクノ・・・様々な音楽的背景を感じさせる、と言うよりも様々なジャンルを縦断するかのようなサウンドは、ジャンル問わず音楽を偏愛する者の琴線に触れるはず。そして何より、このアルバム全体から放たれる見事なまでの美しさ。侘び寂びを感じさせる世界観。2011年最初にドロップされるドススメ盤!




YAMAAN が選んだ10枚!

    01.Boredoms / 『Chocolate Synthesizer』

まずジャケのインパクトが凄い。中学の頃、地元の古本屋でこの奇妙なジャケが気になって買いました。それまでに聴いた事と無かった様な変態的でハードなフレーズの連続と、言語になっていない野性的な奇声のアンサンブル。一気に音楽というものの枠を「何をやっても良いんだ」というとこまで広げられてしまいました。

 

    02.Harold Budd & Brian Eno / 『Plateaux of Mirror』

数あるアンビエント音楽の中でも一番愛聴した作品です。再生してピアノのフレーズが聴こえ始めた瞬間に部屋の空気が変わる感じがする。どこまでも静かで穏やかな気分になる音楽です。
 

    03.Primal Scream / 『Echo Dech』

ダブとは何か、エフェクトとは何か。エイドリアンシャーウッド先生がそれを極端に暴力的な教育方法で教えてくれた作品です。深くて巨大すぎるリバーブや永遠に続く様なディレイ。音が立体的に飛び回っている様は3D映画を観ているようです。
 

    04.Aphex Twin / 『Ambient Works 1985-92』

1曲目「Extal」はとてもシンプルなんだけど聴き飽きる事の無い結晶体の様な美しいテクノの名曲です。真っ暗な宇宙に雪が降っている様な風景を想像します。Aphex Twinの曲は閃きと初期衝動がそのまま真空パックされている感じがして良いです。
 

    05.Wu-tang clan / 『Enter The Wu-Tang』

Hiphopにハマるきっかけとなったアルバム。擦り切れたテープの様にザラザラした不鮮明な音の上で黒人達が荒れ果てた生活の苦悩をラップしている。カンフーの音が突然入ったり、テキトーさと緻密さが共存したトラックも凄い。ロックやテクノにも狂気に満ちた作品は多いけど、HiphopにはHiphopの狂い方があるんだと知りました。
 

    06. Gangstarr /『Hard to Earn』

DJ Premierのビートが流れ出した瞬間にグルーヴに頭と体を乗っ取られてしまう。まるで魔術の様で理屈では説明出来ない魅力があります。
 

    07.My Bloody Valentine / 『Loveless』

ハードなギターの音を隙間無く鳴らしまくって音が壁になっていくと、ドローンアンビエントのような無の境地に近づいて行く。激しいノイズと静寂が紙一重になっている様な感覚はとても面白いと思う。My bloody Valentineはそんな感覚をポップな楽曲と両立させていて今聴いてもとても良いです。音程がグニャグニャと揺れているのにもはまります。
 

    08.Monolake / 『Silence』

暖かい音も良いですが、どちらかというとひんやりと冷たい感じの音が好きです。冷たい音の極北Monolakeは凍えそうなくらい極寒のミニマルダブ。真冬のドイツの鉄工場の床で鉄板の動く音を聴きながら寝ている様な気分。
 

    09.Tortoise / 『TNT』

生楽器の音から電子音まであらゆるジャンルの音を取り込んで、一つの新しい世界観を構築しているという部分でこのアルバムからの影響は外せないですね。アルバムを聴き進める事で様々な土地へ旅が進んでいく様な感覚も好きです。
 

    10.Steely Dan / 『Aja』

ぶっ飛んだ音に疲れた時は70~80年代のAORを聴きます。深夜のFMラジオを聴いている様な、ほど良い現実感と、7,80年代の懐かしい音で落ち着きます。AORの中ではSteely Danが一番好きです。複雑だけどポップな楽曲は、一度はまると何度もリピートしてしまいます。はまりすぎて1年間くらいSteely Danばかり聴いている時期がありました。