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Review List of micarosu 

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     2012/05/21

    前へ前へ進もうとする想い。
    それを心に落としてくれるような音楽。

    例えば、一曲目の「メトロ」。

    メトロを人生と重ね、どれに乗ればいいかわからず、時に上ったり下ったり、例えそれが回り道だとしても進んでいくんだという想いが綴られた曲。
    そこには、メジャーデビューという新しい扉を開いたピロカルピンというバンドの想いも詰まっているようで、これを一曲目に持ってきていることに、強い決意を感じる。

    そこに続く「未知への憧憬」が、まさに羽ばたこうとする様子を詩とサウンドで表現していて、「メトロ」の少し重いサウンドからの流れも相まって、絶妙な開放感を持った一曲になっている。

    そしてアルバムの最後に収められている「不透明な結末」。

    追いかけても追いかけても辿りつけない”理想郷”。
    前へ進んでいるからこそ悩み立ち止まり、それでも旅を続けていこうとまた歩き出す。

    これは、このアルバムを表すような一曲。

    「メトロ」に始まり、「未知への憧憬」と続き、「不透明な結末」へ至る旅。
    これが終わりではなく、またここから始めようという想いが、この旅には込められている。

    そしてそれを、アルバムタイトル「蜃気楼」という言葉に託しているようだ。

    このアルバムはぜひ1曲目から通して聴いて欲しい。
    そのときにこそ、感じられる想いがあるから。

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     2012/05/13

    触れたら壊れてしまいそうなんだけど、確かにここにある存在感。
    なんて愛おしいんだろう…。

    このアルバムを聴いたとき、そんな想いを抱かずにはいられなかった。

    水本夏絵さんによるソロ・プロジェクト「転校生」。
    ”転校生”という名前のインパクト、そしてなぜ”転校生”なのか?という疑問に導かれるように世界に触れたとき、その名前の意味を感じ、その世界に惹きこまれてしまう。

    転校生であるが故の儚さや切なさ、そして純粋さ。
    それがここにはある。

    まずは一度耳で触れて欲しい。
    そして感じて欲しい。

    このギリギリのバランスで保たれた世界を。

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     2012/05/06

    「平凡」を聴き始めたとき、今までにない雰囲気を感じた。

    重厚なサウンドの中でつぶやくように歌う声。
    途中転調をし、そこからさらに畳み掛けるように放たれるメッセージ。

    いつだって”今”を動かしているのは、平凡な僕たちじゃないのか?

    平凡であることは悩むことでも下を向くことでもなく、誇りを持って前を向いて欲しい。
    その想いを詩、歌声だけでなく、サウンドの面でも大きく幅を振った、9分超えの大作となっている。

    この今までにない感じは、まさに須藤晃さんをプロデューサに迎えたからだろう。

    馬場さんの空気感を大事にしつつ、ダイナミックなサウンドで広げた世界。
    この世界は今後の馬場さんを語る上で、欠かすことができないものになりそうだ。

    また今作は、今思って・感じていることをすぐに歌にして、すぐに皆様に届けるというEXPRESS CDという形を取っている。

    「平凡」を含め全4曲(他に「幸せのウェイティングリスト」、「吊り橋」、「オオカミの歌」)が収録されていて、そのどれもに上記と同様のことが言える。

    新生・馬場俊英。
    その第一弾を飾るには、申し分のない1枚だ。

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     2012/04/29

    繊細なハーモニー。
    そして、感情が響き渡るような歌声。

    茜色の空のような儚さを持った叙情的な世界に、いつまででも浸っていたくなる。

    「茜」はそんな楽曲だ。

    本作でデビューとなるアルマカミニイトは、ペルー国籍日系3世「エリック」と日本舞踊の師範という顔を持つ「宗彦」からなる異色のヴォーカルユニット。

    その2人から生まれるハーモニーが素晴らしく、上述の「茜」だけでなく、カップリングの「青にのせて」、「Blue Horizon」を聴いたら、そう思わずにはいられない。

    無限の可能性を秘めたアルマカミニイト。
    「茜」はその始まりの1枚だ。

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     2012/04/22

    「I & key EN(あいえんきえん)」
    そんなタイトルの言葉遊びからも惹き込まれてしまうミニアルバム。

    キャッチーなアップテンポナンバー「お節介焼きの天使と悪魔と僕」や、シングルにもなっている「I Love Youのうた」のような切なくも愛おしい曲など、椎名さんらしい曲は今作も健在。

    そこに、「I’m a サラリーマン」のようなスカ調の曲や、「byte × bite」のようなシンセの音が印象的な曲が入ることで、新たな魅力が生まれている。

    新たなという点では、May’nさんとのユニット”Astronauts”でリリースした「Giant Step」もいい味を出している。
    キーを少し上げ、ロック色の強い仕上がりで、より椎名さんらしさが出ただけでなく、純粋に格好いい。

    ミニアルバムという形の中で、これだけ色んな面が見れるのは嬉しい。

    合縁奇縁。
    こういう楽曲が生まれたこと、こういうアルバムが出たことも一つの縁。
    そして、それを聴いてくれることも一つの縁。

    I(私) & key(あなた) が互いに惹かれあい、そこにEN(縁)が生まれる。

    そんな縁を生む、1枚のミニアルバムです。

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     2012/04/15

    まず最初に言っておきたい。
    素晴らしい作品であると。

    sasakure.UKさんらしいピコピコと鳴るような電子音が心地よい楽曲を中心に置きつつ、生音の楽曲も多数収めれていて、今までと違う印象も感じる今作。

    詩の世界を見てみても、童話をモチーフにした楽曲から、幻想と現実が交差するような言葉遊びが印象的な楽曲まで、どれもが唯一無二の世界を持っていて、言葉だけを見ていても(聴いていても)愛おしくなる。

    そして、その世界に合わせるように、ボーカロイドと実際の歌い手を使い分けてるのが印象的。

    中でも「深海のリトルクライ」は、深海のように沈んでいた心が、少しずつ前を向けるようになっていく姿を、土岐麻子さんの歌声が切なくも温かく歌い上げていて、主人公の心情がとても自然に入ってくるような楽曲に仕上がっている。

    幻想と現実が交じり合う世界。
    どちらが正しいでも正しくないわけでもなく、それぞれがそれぞれの意味を持ち、交じり合うことで今まで見えない世界・感情が見えてくる。

    最初の言葉の繰り返しになってしまうが、本当に素晴らしい作品だ。

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     2012/04/08

    独特の歌声と抜群の歌唱力。

    セツナ系と称されるその歌声は、楽曲に込められた想いの行間までを埋めるような切なさを持つ。

    アルバムタイトル曲「You make me blue」では、別れに対する葛藤が描かれているが、重厚なサウンドの中で、現状を受け止めつつも悩みもがいているような様子が歌声だけで伝わってくる。

    またその歌声は、どんな曲でも彼女のものに変えてしまう力がある。

    このアルバムでは様々なタイプの楽曲が収録されているが、上述の「You make me blue」のような切なさであったり、「Cry and Cry」のようなブラスアレンジが心地よいナンバーでも、サウンドに負けない歌唱力が際立ち、いつの間にか彼女の世界に誘われている。

    今作でデビューとなる雪乃。
    アルバムの完成度もさることながら、今後どういった活躍を見せてくれるのか楽しみなアーティストだ。

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     2012/04/01

    アルバム「rule」から実に6年半ぶり。
    活動休止期間を経ての再開後初となるアルバム。

    全曲を通して、アルバムタイトルのとおり”ありがとう”の言葉・想いが胸に残る。

    シンプルな言葉だが、それを聴き手に自然と届けられるのは、これまで培ってきたものと伝えたい想いが詰まっているからなのかもしれない。

    時にはアコギと歌声だけで、時にギターを主体にしつつ、ピアノや二胡が小気味よく絡むアレンジも秀逸で、アルバムとして聴いていて決して飽きが来ない。

    もちろんそれは、千綿さんの繊細な歌声があってこそだということを忘れてはいけない。

    「サンキュー」。
    それは、ありがとうの言葉。

    それは、聴いてくれた人へのありがとうの言葉。

    それは、このアルバムに携わってくれた人全てへのありがとうの言葉。

    「サンキュー」というアルバムは、そんな千綿さんの魂をこめた渾身のアルバムだ。

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     2012/03/25

    シングル「卒業」で、変わらない昨日を受け止めることで、未来は変わるかもしれないという、”今”を生きていく全ての人たちへ勇気を与えてくれた高橋優さん。

    「この声」は、その「卒業」の想いが息づいた、願いと希望のアルバムだ。

    高橋優さんというと、”リアルタイムシンガーソングライター”と呼ばれるように、思ったことを思ったまま歌うという印象がある。
    それは、誰かのためというより、自分の想いを形にして届けようという感じ。

    今回のアルバムでは、その”リアルタイムシンガーソングライター”という根幹は変わらず、自分の想いを”聴き手一人一人”に届けようという気持ちが強く感じられる。

    「この声」というタイトルの意味はここにある。

    何かに迷ったときや悩んでいるとき、誰かの助けを必要としているなら、「この声」を聴いてみて欲しい。
    ここにあなたの心を揺さぶる想いがある。

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     2012/03/18

    一瞬聴いただけで魅了されてしまう、魅惑のハイトーンボイス。

    表題曲「永遠」では、いつまでも愛し続ける気持ちをストレートに歌いあげていて、透明感のある歌声は、そのゆるぎない気持ちを自然と感じさせる。

    コーラスも心地よく、聴いているだけで心が晴れてくるような一曲だ。

    カップリングの「旅立つ君にこの歌を」では、静かなメロディの中に凛とした歌声が響き渡る。
    旅立ちという切なさが、詩だけでなく、歌声そのものから伝わってくる一曲。

    どちらも形は違えど、越山さんの歌声の魅力を感じずにはいられない曲たち。

    また他の作品も聴いてみたい。
    そう思わずにはいられない、メジャーデビューシングルです。

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     2012/03/11

    心の中に抱えた闇、葛藤。
    その心情を映したかなようなピアノ音色から始まるこの曲。

    色んなものを閉ざしてしまいそうになるときもあるけど、それでも歩いていこう。
    今はわずかな光だとしても、それが希望となることを信じて。

    詩に刻まれたそんな想いは、曲の進行とともに加わる音色と歌声に乗り、心に光を差し込ませてくれるよう。

    それは、聴き手へのメッセージであることはもちろん、ソロとして一体何が出来るのか?という藤巻さん自身へのメッセージのようにも感じられる。

    つまり、本物の言葉で書かれた想いだからこそ、聴き手の心にも自然と入ってくるのだろう。

    希望であり、願いの歌。
    この曲が、多くの人の心に光を差し込むきっかけとなって欲しい。

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     2012/03/04

    凛とした空気に響く歌声。
    それは、確かな存在感を放ちつつも、儚く消えていく。

    その一瞬一瞬、聴き手の心へ、詩に刻まれた風景を落とす。

    切ない思い出、かじかんだ指、駅のホーム、雪の降る街…。

    あまりに自然に心に入ってくるその想いは、まるで聴き手自身の記憶にあったもののように感じてしまう。
    こんな素敵な歌声に出会えることは、そうそうないしれない。

    ミディアムテンポでドラマチックに展開されるメロディに、この歌声。
    これが名曲にならないはずがない。

    両A面の「冬のダイヤモンド」、カップリングの「ORION」も含め、冬の空気に触れながら、この歌声に浸ってみて欲しい。
    そこに広がる風景に、きっと愛おしさを感じずにはいられなくなる。

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     2012/02/26

    新しい音楽に出会ったとき、それをどう表現すればいいだろう?
    彼らのが音楽がまさにそれだ。

    先日「あいうという」を聴いて、内向的でありながら壮大な世界観を持った曲だなと思いアルバムを聴いてみたら、これは彼らの魅力のほんの一部でしかないことに気づかされた。

    とにかく世界観が素晴らしい。
    それは詩によるところが大きい。

    上では内向的と書いたが、どちらかと言えば、独り言のような歌詞。
    言い換えれば、’僕’という存在が過ごしてきた中で感じた様々な心の模様。

    不特定の誰かのためではなく、自分の心の中を歌っているので、その言葉は重く、圧倒的な存在感を示す。
    そして、聴く人に一種の安心感のようなものも与えてくれる。

    言葉、歌声、メロディ。
    全てが一体となって、唯一無二の世界観を生み出すplentyの音楽。

    一度聴いてみて感じてほしい。
    その言葉に尽きる一枚です。

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  • 1 people agree with this review
     2012/02/19

    何だ、この熱さは…。

    愛、希望、勇気。
    そんな想いを、泥臭く、ただ真っ直ぐに歌にすることで、こんなにも熱い楽曲達が生まれるのかと、改めて感じさせられた。

    例えば「アゲハ蝶」。

    どちからと言えば可憐なイメージがあるアゲハ蝶に、力強く生きていく姿を映す詩。
    その言葉からは、どんな困難があっても、それを受け止めて立ち上がって行かなければという熱いメッセージが伝わってくる。

    前に前に引っ張ってくれるような流れるメロディも印象的で、一度聴けばその熱さに足を踏み出さずにはいられなくなる。

    そんな疾走感のある熱さもあれば、「もう一度、君に会いたい」に心の奥に訴えかけるような楽曲もある。

    忘れようと思っても忘れることができず、抱え込んでる想いが零れ落ちそうになる。
    哀愁漂うメロディに乗るその詩は、聴いているだけで自然と心の奥が熱くなってくる。

    情熱的な熱さ、こみ上げてくるような熱さ。
    それぞれ形は違えど、熱い想いを届けたいという彼らの芯にある部分は変わらない。

    「COLOR BOTTLE」とバンド名を冠した今回のアルバムは、彼らの揺るがない熱い想いと、自信が見える1枚だ。

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     2012/02/13

    メイド イン 北海道。

    ここ最近、出身である北海道での活躍が印象的なTRIPLANE。
    原点を振り返り、彼らだからできることを改めて見つめなおすことで、一つの答えが出た。
    それがこのアルバム「V」。

    サッポロビール北海道エリアCMソングとなっていた「イチバンボシ」のように、突き抜けるような明るさを持ったアップテンポナンバーがあり、「Greendays」では哀愁漂うメロディと少しミステリアスな世界を見せる。

    これらの楽曲ではデジタルエッセンスを取り入れていて、ここで見せた新たな世界観は、アルバムのリードナンバー「パノラマセカイ」でも息づいている。

    その「パノラマセカイ」、「イチバンボシ」から続く「Darling」は、少し陰のあるメロディに生きていく苦悩が乗っているようで、そんな日常でも君がいるから歩いていけるという想いが不思議なほど響く。
    最後の”Darling”のコーラスも印象的で、想いの余韻にいつまで浸らせてくれる。

    ちょっと切ない気持ちを綴った「麦色」、「書き置き」はそれぞれ印象が全く違い、「麦色」では思い出を景色のように回想され、「書き置き」では君を幸せに出来なかった後悔を手紙のように綴っている。
    この2曲が並んで収録されていることで、それぞれの想いが対比されるように響く。

    ダークな一面を覗かせる「ヨワキモノタチ」、「優しい嘘」、「つれづれマイナーナイナー」の流れは秀逸で、一瞬驚いたが聴くほどに惹きこまれてしまう。
    その流れからの「友よ」の言葉は、単独で聴く以上に力を持つ。

    アルバムの後半を飾る「-mori-」、「雪のアスタリスク」、「Hello」、「六畳リビング」は、想いが真っ直ぐに伝わってくるような楽曲で、温かい余韻に包まれるような気持ちになる。

    今回のアルバムは一つ一つの楽曲が良いだけでなく、流れで聴くことでそれぞれの楽曲が一段と活きる点も素晴らしい。

    TRIPLANEの最高傑作と言って良い一枚です。

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