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Review List of crayzymoon 

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     2017/03/30

    YesのライブアルバムというとどうしてもYessongsということになってしまうが、個々のメンバーとしてもバンド全体としてもその演奏力でいうと、こっちの方が明らかに上回っている。にもかかわらず、このアルバムがあまり評価されないのは何故かと考えると、やはり、選曲とボリューム不足というのがあるだろう。
    この時期の(特にスティーブの)異様なほどの演奏力からくる迫力を受け止めるには、「究極」以降でみせたの彼らにしてはポップよりの短めの曲は器として小さすぎ、結果としてなにかとてもギラギラした質感が印象として残ることになる。

    対照的に、「海洋」と「リレイヤー」からの大曲2曲はこのギラギラが極めてよくはまっていて、すさまじい迫力だ。
    というわけで、その2曲を聞くためにでもこのアルバムは十分価値のある作品だと思う。

    ボリューム不足というのは、単に量が足りないという話である.あえて無茶を書かせてもらうと、主に3枚のアルバムからの選曲で3枚組LPのYessongsを出したことに照らせば、4組5枚のLPからの選曲であるYesshowsは当然5枚組分ぐらいの物量があるべきなのである。

    せっかくExtended Versionを出すのなら、「海洋」全曲、「リレイヤー」全曲、『awaken』を追加するぐらいのことをして欲しい。Ultimate supper extended Versionでもなんでもいから。youtubeなどで聞くことのできるこの時期のすさまじい演奏が正規リリースされれば、『海洋地形学』やその時期のライブに関する不当としかいいようのない低評価が少しは改められるのではないだろうか?

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     2017/02/06

    ELPの音楽の魅力の少なくない部分がカールパーマーのドラムから来ていると思う。
    カールのドラムは、その多彩で変化に富み、ときにメロディーを感じさせるような演奏で、リズム楽器というより、リード楽器と読んだ方がしっくりと来るようなものだ。
    ELPの典型的な曲では、キースがリフフレーズを弾きリズムを作り、その上で、ドラムとキーボードが対等な二つのリード楽器として絡み合い、楽曲を構成していく。別な場面では、ドラムがバッキングにまわって、ボーカルやギターソロ、キーボードソロを支える、又別な場面では、ドラムが前面に出る、等々、流動的に各楽器の役割を変えながら複雑な楽曲を生み出していく。

    タルカスは、そうした意味で、ELPの最も典型的かつ最良の到達点といっていい作品であり、プログレというジャンルにとどまらないロックの傑作だろう。

    ドラムとベースがリズム隊として底を支え、その上にギターやボーカルの上物が乗る、といった因習的なロック観に捕らわれて聞くと、バタバタとうるさすぎるドラムに、延々とキーボードソロを弾いているだけ、というような見当違いな評価になってしまうし、実際、音楽ジャーナリズムはそんな因習的な観方に捕らわれているので、なかなか高い評価を得ることはできないできたが、クラッシック、現代音楽の作曲家、演奏家による再評価を通して、20世紀の古典としての地位を得つつあるように感じる。

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