Jakob Lindberg : Nocturnal (Hybrid)
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らぷとる | 東京都 | 不明 | 26/February/2021
リュート奏者リンドベルイが選んだ16(と20)世紀イギリス作曲家の夜の曲集。タイトルの’Nocturnal’はダウランドの’Come Heavy Sleep’に基づくブリテンのギター曲のもの。ギターとともにこの曲を断念した奏者は作曲者のリュートへの情熱を知り自身の絶ちがたいNocturnalへの思いから手稿を研究しリュート演奏を実現した。軽い無調の8変奏からダウランドの元曲への転回はこの曲集一番の聴き所だ。前後の小品たちも輝いている。30年前のホルボーン集に収められた冒頭4曲は自ら率いた合奏団より輝きと深みを増した。単純で古式な楽器に多彩なニュアンスを吹き込む名手の奏でる星々に夜ひとり耳を傾けていると、遙か遠方の星々から眼に届くまでの気の遠くなる道のりと遙か昔に作曲者の書き記した音符が耳に届くまでの道のりが重なり合う。ホルボーンに続く当方無知の作曲家と詠み人知らずのケルト調の音楽、バードの子守歌が続く。400年後にブリテンの大曲を生み出した巨星ダウランドは天上界(星界)の諸元素は天界(惑星界)を通り地水火風の四大元素だけが地上界に降ると解き天上界を目指す上行旋律の4声のフーガ’Farewell’に乗って去る。ショパンの子守歌のように寄せては返す心地よい三拍子のグラウンド上に奏されるジョンソンの最終曲’Good night and good rest’を弾き終えたあとの30秒の沈黙は眠る聴衆を起こすまいとするかのよう。小夜啼鳥も歌い終えた夜、もう何も聴かず床に就きたい。その前に眠ってしまったとしてもリンドベルイの狙い通り。CDを演奏すれば何度でも、星はまた昇る。2 people agree with this review
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